オチが酷い [泡沫盤]

前回SI Musicと書き記したこと、
加えて去年のCHANDELIER再発が繋がって
僕の脳味噌があるバンドの名前を閃かせたのです。



ドイツで'90年代にポンプロックを継いだ人達と言えば
CHANDELIERよりもこのEVERONの方が馴染み深いよなぁ、と。
…なんか偉そうに書いてはみたものの実際僕このバンドは
3枚目迄しか聴いていなかったりするのですが。

'93年にSI MUSICから
上掲曲を含むデビュー作“Paradoxes”をリリース。
同作はやや遅れて翌'94年に
ゼロ・コーポレーションから国内盤も出ましたね。
続く2枚目はROADRUNNERのディストリビュートで
より広く流通しました。この配給の関係で
国内盤はアポロン・インターナショナルから。
…ああ、前回書き漏らしたけれどアポロンも
Magna Carta('17年1月11日エントリーに関連記述)を
持っていたからこの手のリリースは割とあったんだよなぁ。
'96年にはSI MUSICが閉鎖されバンドはMASCOT RECORDSと契約。
以降'08年の7枚目(現状の最新作)迄
全て同社からアルバムを出しています。
因みに3,4枚目はアヴァロンが国内盤を出していました。
5枚目以降のドメスティックリリースはありません。
しかしころころと会社を変えつつも国内盤が出たことで
バンドの認知にかなり大きなメリットはあったと思われ、
うん、僕、正直CHANDELIERは
Inside Outから出た3枚目('97)しか知らなかったもの。

このバンドのアウトプットに対しては一言で「ややヌル」。
演奏技巧に頼ることをせず
メロディを丁寧に連ねて楽曲を構成するタイプですが、
些か冗長で緊張感に欠けるところがあって
その点どうしてもショボく感じてしまうのです。
しかし実は作を重ねる毎にこの点は改善されており
(今聴くと3枚目の時点で既に大分良くなっています)、
バンドの熱心なファン(居る?)には叱られそうですが
どうにも1st.の印象が強いもので。

時代はDREAM THEATER(うへぇ…)が
爆発的人気を博していた頃で
この辺りのバンド群を無理からプログレメタルめかして
売ろうとしたレコ社の思惑は分からんでもないけれど、
やっぱり出自の違いは如何ともし難かったわねぇ。

―最後に。
EVERONはeve+ron(ロンってナンだ?麻雀の上りか!?)
ではなくever+onだと思われ、
然るにエヴェロンと仮名を振っちゃった
ゼロ・コーポレーション、
そしてその表記に一縷の疑問も持たなかった
アポロン、アヴァロン両社には一言もの申したい気もしつつ
今やアヴァロンしか残っていないという悲しい現実。
バンドも長い間活動休止状態(解散しちゃった?)だし。
まぁなんだ、エヴェロンにアヴァロンで
ややこしくてどうもスミマセン。
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今日も無理繰り書いたので… [音楽の周辺]

GALLEONの1st.“Lynx”('92)について書いてから
1年ちょっと経ちました('18年7月24日エントリー)。
あの後地道に中古の弾を拾い続けた結果、
エラいもんで先日全9タイトルが揃いましたよ。
今時こんなの集めてんのは僕くらいだろうな(笑)。
モノさえあれば大抵3桁円で手に入るのがなんというか、
なんとも言えませんでしたが。

で、改めて頭から聴き直すに当たって
1st.が国内盤だったという事実を再確認したのです。
あの(?)ゼロ・コーポレーションから出ていました。
'93年、SAGAの“The Security of Illusion”を皮切りに
プログレ方面のリリースを散発しましたが
なんだか中途半端で良く分からないチョイスのタイトルが
多かったという印象です。
それでもCASINOやSHADOWLAND(共にSI Music)、
そしてGiant Electric PeaのIQ、JADIS辺りを
我が国で出した功績は小さくないと思います。
なんとIQはこの“Ever”('94)が初めての国内盤だったんだぜ。
SI Musicのカタログについては特にレーベルサンプラーを
是非国内リリースして欲しかったのですが、
自分の所のサンプラー(“MVP Compilation Series”)を
頻発する会社でありましたから
訳分かんなくなっちゃうのを避けたのだろう、
と好意的に解釈しておきます。
あ、因みに“MVP(レーベル名)”は
Master Volume Projectの略だそうで、実にどうでもいい話ですが。

'99年にゼロ・コーポレーションが
親会社(日本公文教育研究会)の意向でレーベルを畳むに当たって
メタルものは配給元の東芝EMIやアヴァロンが引き継ぎましたが、
プログレはそれより前の'96年頃に概ねリリースがなくなっています。
GALLEONの“The All European Hero”、
そしてALLIANCEの“Bond of Union”辺りが最後かと
(ALLIANCEは出音的に全然違うと思いつつ、
しかしRobert Berryが歌っているのよ)。
当時はメジャーカットされたメタルの大物達を根こそぎ拾って
新譜を作るという商売がそこそこ当たっていたので
売れないポンプはもう要らないでしょ、ってことですわな。
'96年にSI MUSICが潰れちゃったってのもあるでしょうが。

同じ頃('92年頃~、ピークは'94年かと)
ポニキャン洋楽部(キャニオン・インターナショナル)が
GALAHADやPENDRAGON、そしてARENAを出していたという話は…
また今度、気が向いたらね。
うーん、当時目黒駅前のスミ商会で
ARENAとか買ってたのを良ーく覚えてるわ(遠い目)。

いずれにせよ'90年代半ば、プログレ暗黒時代にあって
国内リリースに奮闘した準メジャーがあったという事実は
記憶にとどめておきたいなぁと、そういう話でございますよ。



ここのところこんなんばかりですみませぬ。
しかも今日は文字のみという有様で。
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泡沫者の細っけぇ愉しみ [泡沫盤]

今月マジ全然書けてねぇこれちょっとやべぇレベル。
てな訳で前回Lea Hart地獄の補遺でお茶を濁します。

Lea Hartの関連作は日本盤がオリジナルで
その後海外でリリースされるケースが多く、
その際アルバムタイトルやジャケットが変更されたり
微妙に中身が入れ変わったりするので
ディスコグラフィの取っ散らかり方が半端じゃない。
なので諸々比較検証するに当たっては
基準となる定盤を決めないといけないのですが、
僕はWest Coast Productions(WCP)なるところが
'95年に3枚組で出した“True Brits”としました。
従前リリースされた“True Brits”、“True Brits 2”に
1枚プラスしてセット売りしたものです。
因みに現在iTunes等ではPeacock Recordsが
ROCK LEGENDS名義で同タイトルをばら売りしています
(フィジカル盤“TRUE BRITS”はVARIOUS ARTISTS表記)。
このセットだと曲数が多く被りもなく、
概観をほぼカバー出来るのでかなり便利なのです。

で、そこから各曲の出所や流用先を
ちくちく攻めていくのですが、
例えば前回貼ったヤツを調べると
最初はFASTWAY…ではありませんでした!
サクっと訂正します。
FASTWAYに先んじること4年、
実になんとも言えないヤツが初出でしたねぇ。



↑ うひょ!?って感じでしょ。
僕は基本国産モノの音源は貼らない方針ですが、
本人(もしくはその周辺)がアップしているようなので今回は例外的に。
Steffanieの2枚目“Pink Noise”('86)が最初でありました。
いわゆるビーイング系ですな。
お馴染みのギタリスト達(面倒だから名前は書きません)に
加えて青山純とか伊藤広規、中村哲のクレジットもあります。
随分豪華ですね。
しかし僕は肝心のSteffanieさんの野太い声がどうにも苦手で
当時からあからさまに敬遠しておりました。

えーと、どうやらこの頃Lea Hartは
アンルイスのバックをやっていたようで
要するに日本に居たってこと?
更に遡るとこの人、元々はROLL UPSってアイドルポップグループ出身で
その頃からちょいちょい我が国に長期滞在していたみたいです。
国内盤がやたらとリリースされるのも納得ですわ。
実に、諸々色々と縁は深かったようですが
日本のメタルメディア(Burrn!界隈)は
そういう芸能界的なノリを毛嫌いする傾向にあって
完全に黙殺されたということですね。
まったくもって気の毒な話よねぇ。

話を戻して、このSteffanie版については
単に楽曲提供ということで演奏には関わっていないようです。
この時点での曲名はシンプルに“Miles Away”となっています。

次がFASTWAYですね。



Lea Hartが加わって2作目となる
“Bad Bad Girls”('90)に収録。
Lea Hartの歌声にはなんの特徴も無く(失礼)、
しかしEddie Clarkeのリードギターは
珍しくメタルっぽいフラッシーさがあって聴き応えがあります。

恐らく多くの方は(いや、そんなに多く居る筈がないw)
次が前回エントリーに貼った
Paul Di'Anno版だと思われるでしょうが実はその前に



'92年、ENGLISH STEEL名義の
“Start 'Em Young”というアルバムで
Dennis Strattonが歌っています。
ギターはLea HartとDave Senczakなる人で、
何故かDennis Strattonは弾いていませんね。
ここで曲名が“I'll Be Miles Away”に変更されています。

で、最後がPaul Di'Anno版('94年)です。
これは“True Brits 2”でお披露目されていますが、
一般には(だからそんなに広く聴かれていないってw)翌'95年、
PAUL DI'ANNO & DENNIS STRATTON名義の
“The Original Iron Men”で
聴いたというパターンが主流と思われます。
比較し易いように再度貼っておきます。



このバージョンのリードギターDennis Stratton。
ソロパートは勿論、アウトロが抜群にカッコイイのだ。

―と、都合4種類。
曲毎にこんなんいちいち調べて聴き較べてるもんで
そりゃあいつまで経っても終わらんて。
しかし前回も書きましたが
これが楽しくて止められないという(苦笑)。
勿論自分でも頭おかしいと思っていますです、ハイ。
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滲み出るぐだぐだ感 [日々聴く音楽]

ROCK CANDY9月の再発は
FASTWAYの“'All Fired Up”('84)ですって。
1stの再発から7年も間を空けてくれちゃって
ホントにもう、どうしてくれようかと。
しかし本作単体での再発は実に久し振りだし、
リマスター効果も大きかろうしねぇ。

と、そんな枕ともそこはかなく繋がる話ですが
目下Lea Hart地獄にハマっております。
前々回のエントリーでDIANNOを貼って、
その後のPaul Di'Annoを追いかけているうちに
どうしてもLea Hartの名前が浮上してきてしまい…
ご存じの方には理解していただけると思いますが
この人の関連作は実に泡沫かつ無節操に乱発されており
同じ曲でも盤によって曲名が違ったりするので
正直訳が分からんのよ。

俺様が全部整理してやろうとか、
そういうことは微塵も思いませんが(笑)
あれこれ調べながら聴いております。
いやー、これがなんか結構楽しいのですよ。



ちょいちょいイイ曲があるんだよね。
これは元々FASTWAYの“Bad Bad Girls”('90)収録曲で、
しかしLea Hartが歌うより
Paul Di'Annoの方がやっぱり全然格好良いという。



んー、我ながらなんか冴えねぇなぁ。
最近は何をするにしても集中力を欠きがちで
概ね1時間が限界なのです。
作文も1時間で書き切れないとつい放ったらかしてしまい、
後で見直して気に入らずに書き直すことの繰り返し。
完全に耄碌じじぃだねこりゃ。



…もう一つ貼って終わります。



これは11月頭の国内盤を待とうと思います。
輸入盤BOXセットのみにアセンブルされる7"シングルの2曲
(なんと“Frontal Assault”収録曲の再録音らしいのだ)
がボーナスに付きそうな気がするので。
期待しておりますぞ。
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地味渋な大御所達の話題 [日々聴く音楽]

ここ数日プログレもメタルもほぼ聴いていなかったのです。
いや、フュージョンとかでもなくて。
まぁ、あの、David Bowieなのですけれど
僕がここになんか書いてもしょうがないでしょう?



えーと、書いても云々で言えば
先日出たPhil Lanzonの2枚目のソロについて…も
他で誰かが書いていそうだから僕は今回はいいかなぁ。
基本(演奏する面子も含めて)前作の延長線上にあって、
あ、勿論良いアルバムだと思いましたよ。
で、そんなPhil Lanzonに続いて
URIAH HEEP(というか元GRAND PRIXというか)のメンバーが
デュオ名義でアルバムを出すのだそうで



僕は片割れのDale Collinsって人を存じ上げず、
ちょっと調べてみましたが良く分かりません。
カナダ人のギタリストってことくらいで、
どうも今まで表立ったキャリアは無いようです。
まぁなんだ、
上掲のダイジェストだけじゃなんとも言えないし
9月下旬の到着を待ってじっくり聴いてみることにしますわ。



カナダと言えば毎年5月にトロントで
カナディアンミュージックウィークって大規模な催しを
やっているらしく(今年で37回目なんだって)、
TRIUMPHがなんか受賞したようです。


※基本喋っているだけなのであんまり面白い映像ではないです。

微妙な距離を感じさせつつも、
それでも3人揃って出てきたのはいいですよね。
RIK EMMETT & RESOLUTION 9での共演
('16年11月29日エントリー)も、もはや3年前のことかぁ。
いや、もうTRIUMPHを復活させろとは言わないですけれど…



Dave Dunlopと2人だけでいいから呼んでくれないかなぁ。
こんなん生で聴いたら僕卒倒しちゃうぞ。

あー、これから僕“Absolutely”聴こう。
うん、そうしよう。

Absolutely / RIK EMMETT / 1990
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これは「再発しないかな」で
取り上げるべき1枚かも知れませんね。
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