再発しないかな? たぶん「その9」とかそのくらい [シリーズ作文]

散発のシリーズ作文としては、それでも一番続いている気がします。

Katmandu / KATMANDU / 1991
katmandu.jpg


もうね、うちにあるCDはボロボロですよ、ボロボロ。
これ、今どきレコード盤で出したら結構売れるんじゃないかしらん?
SMEがこういうパッとしなかった自社タイトルに目を向けるとも思えませんが
どこか再発専門レーベルが単発でぶっこ抜いたりしてくれないかなぁ。

録音自体は相当に良い盤なので
リマスタリング1発で物凄い音が聴こえてくると思います。
…と、録音云々でちょっとクレジットを見てみたら
John PurdellとDuane Baronの共同プロデュースですと。
ん?それで'91年ってことはOzzyの“No More Tears”と完全に被ってるじゃん。
なんか、事務所的なバーターとかあったのかな?
これはしかし、バンドにとってはラッキーだったのではないかと思います。
キチンと手間暇(とお金)の掛かったアウトプットってやっぱりいいものですよ。

因みにJohn Purdellって'03年に亡くなっていたんですね。
寡聞にして存じ上げませんでした。合掌。

FASTWAYを出奔したDave Kingと、Steve Howeの後釜としてASIAに加入するも
いまいち花開かなかったMandy Mayerが組んだバンド…と
僕の知る方面からだとこういう説明になりますが
ここのリズムセクションって(僕が良く知らないだけで)その筋的には
ちょっと面白い人達なのかも知れません。
ベースのCaine Carruthersはカリフォルニアのモッドリバイバルバンド
THE UNTOUCHABLESの出身、
そしてドラマーのMike Alonsoは後にPercussion Worldと名乗って
ELECTRIC SIXで局地的な人気を得ています。
ここに貼るのは止めておきますが、
“Radio Ga Ga”の実にアレなビデオは僕も知ってるよ(苦笑)。

いやーこれ、面子のおかしさだけでも充分再発に値するんじゃね?

因みにDave Kingは今



こういうことになっているそうで、へぇ、フジロックに来たりとかしてるのか。
これも僕が積極的にアプローチする種類の音楽ではありませんが、
ずっと現役で、ちゃんとした評価を得ているというのはなんだか嬉しいものですね。
しかしコレがアメリカの西海岸で結成されたというのは、
なんかもう性質の悪い冗談としか思えませんな(笑)。

-で、だ。
巷間グランジの嵐が吹き荒れ、メタル界隈においても「モダヘビ」なる
訳の分からないサブジャンルが席巻しつつあった時代に
ベッタベタのハードロックをやり倒したアルバム
という認識は基本間違いではないものの、
上記した演奏者達の出自や現在に鑑みると
各楽曲のディテールに結構そうした要素が垣間見える(聴こえる)のです。
ブルースという共通項を軸にして
それぞれの得意分野へ他の奏者を引っ張っていく感じが実に面白いんだよね。
ついていく側もサラッと器用に合わせつつ
それでも決して譲らない一線はきっちりキープするという、
なんとも職人肌なミュージシャンシップのせめぎあい。

こういうアルバムがカタログ落ちしてるってのはとても不幸だと思うんですよ僕は。
中古盤の投げ売りコーナーで簡単に手に入るとかそういうことでもなくてさ、
要するに新しい、キレイな盤が欲しいのよ。



文字量はそこまで多くないながら久々にちゃんと書けたかも。
固有名詞を羅列しただけ、って気もするけど。
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