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久し振り(?)にいつもの感じ [日々聴く音楽]

不定期的にYouTubeのおすすめにあがってくる
外人の「はじめて○○聴いてみた」。
昨夜は何故かLYNYRD SKYNYRDの“Free Bird”で、
あぁ、どうせ若造共が曲の背景も分からず「染みる顔」して聴くんだろ、
と、老害の嫌味丸出しで映像を見た訳です。
…なんだよこいつ等もバンド名ちゃんと読めないんじゃん。
「りーにゃーどすきにゃーど」だの「らいないどすかいないど」だの、
自分が小僧だった頃と同じで急に親近感が湧いたりしてw

で、なんだか僕もLYNYRD SKYNYRDを聴きたくなっちゃって

Second Helping / LYNYRD SKYNYRD / 1974
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しかしアルバムとしては1stではなくて
断然こっちってことになっちゃいますねぇ。
しかも僕的キラーチューンは“Sweet Home Alabama”でも
“Swamp Music”でもなく、



ベトナム戦争に敗北し、それと同時にヒッピームーブメントが
急速に萎んだ後のアメリカにおいて
今更針とスプーンって感じでもないだろ、
クスリなんかとっととやめちまえ
と歌うこの曲の、シニカル且つ切実な姿勢に痺れるのだ。

同年録音され翌年リリースの3rdアルバムに収録された
“Saturday Night Special”では明確に銃社会を批判していますし、
およそサザンロックのイメージとはかけ離れた主張をしているのが
非常に興味深いバンドですよね。

'97年のハリウッド映画「コン・エアー」で
“Sweet Home Alabama”が大変効果的に使われたのも今は昔の話で、
当時もほぼスルーされましたが
やっぱり日本でサザンロックは難しいのでしょうねぇ。



Widok z gory najwyzszej Live 1980 / EXODUS / 2024
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突如としてリリースされたEXODUSのライブ。
あ、ここのブログで話題になるのは専らポーランドのEXODUSですが
アメリカの突貫EXODUSも勿論好きですよ僕は。
書くことがあんまり思い浮かばないので書かないだけで。

'80年のライブということで
当時アルバムは1枚しか出ていなかったのに2枚組って
何をそんなにやる曲があるのか?と思いましたが
シングル曲だの未発表曲に加えて
各員がソロを結構長々やっていて正直ちょっとダレる部分もありつつ。
だって“Smoke on the Water”のイントロやっちゃうんだもん。
えぇ~、中学生かよってw
しかし各インストゥルメンタルの演奏は大変こなれていて
長尺曲も易々と破綻なくやり切る力量はさすがです。

そして(後加工は勿論あるのでしょうが)
客が大層盛り上がっている様子を捉えているのがいいんだよね。
反共民主化の波が大きなうねりとなっていく、
まさにそのタイミングで大衆音楽としてのロックが大受けするというのは
ちょっと象徴的な感じがするものですから。
そりゃあ“Smoke on the Water”弾きたくもなるわなw



いや、なんぼなんでもソロは貼りませんよ。

EASTの“Csepel Felett az eg...”の時ももそうでしたが、
東欧プログレの('80年代初頭の)ライブ盤には
なんとなく肩入れしたくなってしまう僕なのです。
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何度も何度も [買い直し盤]

本来なら今日の作文は
4月13日作文の前段に繋げて書くべきだったのです。
だけれども僕は複数書き散らかした短文を適当に繋げたり
そこに新しく書き足したりしてアップしているので、なんかどうもスミマセン。
本人としてはちょっとしたWilliam Burroughs気分なのですが
…全然違うなw



All Systems Go–The Neat Singles Vol.1 / VARIOUS ARTISTS
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HNE再発小箱は4枚組。
タイトルの通り嘗てNEAT RECORDSがリリースした
シングルレコードを集めたコンピ盤です。

正直に言えば全く同じ趣旨の

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2CD+2CD+3CDで都合7枚が
'02年にSanctuary/castleから出ている(持っている…)ので
まぁ、ナニっちゃナニなのですが。
ただcastle版にはちょっとした問題(?)もありまして、
具体的には曲の収録順があんまりよろしくない。
オリジナルのリリース順(カタログ#NEAT03から)ではあるものの
Disc1にそれぞれのA面、Disc2にB面などという
訳の分からんスタイルを採用しているのでなんだか落ち着いて聴けないのだ。

それに比してこちらHNE版は
素直にNEAT03から全曲を順番に並べているので聴き易いんだよね。
しかしどっちにしろ



これが皮切りというのはなかなか厳しい。
んー、なんで僕はJess Coxに対してこんなに辛口なんだろうw

HNE版も今後Vol.2を出すことになるのでしょうが、
結局こちらを決定版とする方が納得性は高いと思われます。
そしてもっと細かい話で言えば、
歯抜けではありますがそれぞれのシングルを単体でCD化再発しながら
経営的理由によって途中で頓挫した故Skol Recordsの各盤は
物凄く中途半端な立ち位置に置かれることになりましたね。

…この辺、もはやフィジカルは限界かなぁ、個人的に。



もういっちょ。

Won't Get Out Alive Waysted Volume One 1983-1986 / WAYSTED
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何故か'22年にVolume Twoが先に出ているという謎のリリース順。
このバンドについては過去に何度か書いているので
特段…という感じではありますが。

'84年のEP、“Waysted”はオリジナルの5曲に加えて
'00年にzoom clubからリリースされた“You Won't Get Out Alive”
('84年カーディフ公演の7曲)が追加されています。
UFOのヒット曲をFin Muirが歌うと
途端に物凄くガサツな感じになるのが面白いよな。
声質はちょっとPhil Moggっぽいのに全然違う個性があります。

“The Good The Bad The Waysted”('85)
'08年のKRESCENDO盤以来久々の再発ということで、
僕はリマスターされて音量の上がった本作を聴くためにこの小箱を買ったのだ。
WAYSTEDは我が国においては何故か次作“Save Your Prayers”('86)が
産業ロック的な評価をされていますが…
うん、まぁ、それはそれでいいのですがね。
Danny Vaughnもいい歌い手だとは思うんだけど、
やっぱりWAYSTEDはFinじゃないと僕はなんか落ち着かないのよ。


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シリーズ作文 紙屑や否や その2 [シリーズ作文]

別の話題にしたかったけれど作文が芳しくなく、
仕方ないので書けてるヤツからアップすることにします。



まずはこれ。

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ビクターレコードのヴァージン・オリジナル・シリーズ、
その第3期10タイトルを紹介するB5チラシ('81年)です。
レコ屋に置いてあるチラシは大抵このB5サイズだった気がします。
第3期ってくらいですから当然1期と2期があった訳ですが
第1期は'79年、第2期は'80年のリリースだったようで、
要するに年イチの企画だったんですね。

これは流れ的には
キングのユーロロック・コレクションとは別のところにあって、
やはりこの企画に多くのライナーノーツを寄せた阿木譲方面から
出て来たシリーズだと思われます。

本チラシによると10タイトル中
実に7作が初めての国内盤リリースと書かれています。
ふーむ、“Clearlight Symphony”('73)って
国内盤になったのは結構遅かったんだなぁ。
GONG人脈の絡みで選ばれたのでしょうが、他と並べるとちょっとだけ異質だよな。

裏面、予約票部分を塗りつぶしたのは小僧だった僕が記入しているからです。
どうやら当時の僕はCaptain Beafheartを買おうとしていたみたいで
えぇっ!なんでぇ?と、ホントに買わなくて良かったw
間違いなく当時の僕にはよく分からない世界で、
きっと大いに落胆したでしょうから。
今聴くとインストゥルメンタルは大変面白いのですが
Don Van Vlietの歌声が乗るとやっぱりプログレって感じからは遠退く印象です。



続いては

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キングレコードのユーロロック・コレクションがそのパート7において
新規にイタリアのレーベルと契約した旨を告知する、
こちらも'81年のB4二つ折チラシです。
予約票の役割は負っておらず、純粋なパンフレットとして配布されたものです。

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見開き左面には新規契約となったSTUDIO GのMagma/Grogレーベルを紹介する文、
右面はパート1~6のカタログが記載されています。

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そして裏面には当時最新となるパート7の6タイトルと、
NEW TROLLSの“FS”が紹介されています。
“FS”は'81年リリースの新譜であったため
廉価再発シリーズに組み込むことが叶わなかったようです。

同シリーズの販促物については
Europian Rock Handbook(B6版の小冊子)がつとに有名ですが
店頭配布ではなかった(幾らか分の切手を送るとモノが帰って来る)
ことに加えて他でも散々取り上げられているのでここでは省きます。

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うちには「2」しかないってのも理由のひとつであります。



恐らく店頭配布だったと思われるものがあと一つ、
それ以降はまた毛色の違うアイテムに話題を移そうと考えています。

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だって見つけてしまったんだ [シリーズ作文]

2024年前半の我がブログは
なんとはなしに昔話を多く書く流れになっているようです。
物持ちの良いおたくのアーカイブとして
割と(自分で書いていても)面白いので普通に続けていきたいところ。
これもひとつの終活ということで間違いありますまい。

先日いつもの面子(仲良し中学同級生3人組)で飲んでいる際に
キングレコード、ユーロピアン・ロック・コレクションの話題が出ました。
まぁいつもの話っちゃいつもの話なのですが
キングレコード以外のレコ社も似たようなのを
やってたよねって話になったところで僕はふと思い出したのです。
そう言えば実家からそれ関連のチラシやらをサルベージした気がするな、と。

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家に帰ってちょっと探したらごそっと出てきました。
その中から今回はポリドールがリリースした
イタリアン・プログレッシブ・ロック・コレクション('82)、
同じくユーロピアン・ロック・コレクション('83)のチラシを
眺めてみましょう。

先ずはちょっとした前段。
キングレコードのユーロピアン・ロック・コレクションが
(マニアックながらも)商業的な成功を収めたことは
業界的に割とインパクトがあったのだと思われます。
それ以前にも英国プログレ(一部非英国を含む)を廉価シリーズとして
リリースすることはありましたがユーロピアン・ロック・コレクションでは
権利だけはあるものの一般には全く無名の、
しかも非英国産の旧譜をシリーズ化して
定期的(とは言い切れないかも…)に発売、
その結果びっくりするような枚数を売っちゃった訳ですから。
この流れに他社が追随したのは至極当たり前で、
各社それぞれのカタログから選りすぐりのタイトルを
リリースしたのです。

で、チラシの話に移ります(まだ前段)。
当時レコードを買うとなったら
レコード屋へ出向くというのが当然でありまして、
それが発売前のタイトルとなれば店舗で予約するというのが
通常の段取りだったのです。
この店頭予約、店舗にとっては仕入れ数を間違えるリスクが減ること、
そしてレコ社にとっては生産数を以下略ということで
両者に大きなメリットがあったのですな。
なのでこの店頭予約を促進するためのSPツールとして
チラシの役割ってのが今よりとてもデカかったんだよね。
チラシの一部が予約票を兼ねていて、そこに記入してその場で
或いはチラシを読み込んでから改めて予約しに行くってのが
レコードを買う際の正しいマナーのひとつであった訳です。



さて、ではそれぞれ見てみましょうか。
アップロード出来るフォトサイズの関係から
それぞれの細かい文の内容までは判別出来ないと思います。
雰囲気を楽しんでいただくということでご容赦いただければ。

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ポリドールのチラシはA4サイズを3つ折りにした形で店頭に置かれたもので
片面1/3を予約票として切り離せるようになっています。
こちらはイタリアン・プログレッシブ・ロック・コレクション('82)。
「完全オリジナルジャケット仕様」を謳っているのは
キングレコードとの差別化という点で
絶対に外せないセールスポイントだったからでしょう。
そしてこの企画を紹介する前文が北村昌士によって書かれています。

全6タイトルのアルバムがリリースされ、
僕はLOCANDA DELLE FATEの「妖精」を(多分予約せずに)買ったんだよね。
この6枚は全てとても良いアルバムでどれを聴いてもハズレ無しでした。

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一方こちら翌'83年リリースのユーロピアン・ロック・コレクション。
イタリアン…と同じ仕様で、やはり北村昌士が寄稿しています。
ぐぐっとアヴァン方面に寄せたと思しき5タイトルはしかし、
なんだかちょっと統一感に欠けるラインナップ。
「完全オリジナルジャケット仕様」としつつもFAUSTの1stが
普通の紙のジャケットに黒盤レコードだったというのもアレでしたわね。
チラシをよ~く見ると凄ぇ小さい字でその旨注記されてはいるのですがw

個人的にはBurt Alcantaraの“Zygoat”('74)なんていう奇盤が
混じっているのが興味深いところで、これは未だCD化されていないよね?
どっか出さないかなぁ。



-と、今回はこんなところで。
まだ幾つかモノがあるのでこれもシリーズ化かな。
そんなに長くは続かなさそうですが

シリーズ作文 紙屑や否や その1

とでもしましょうかね。
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長い雑談に加えて [シリーズ作文]

昔、僕がCHERRY RED RECORDSって言われてパッと思い浮かぶのなんて



これくらいのもので、なにしろ僕にとっては縁遠いレコ社だった訳です。
…んー、なんで俺ぁTracy Thornなんて知ってるんだろう?
因みに上掲曲については後にTHE ROOSTERZもカバーしていて
僕はそっちのがかなり好きです。

しかし今やCHERRY REDは幾つものレーベルを傘下に収め
各ジャンルの再発屋として一大勢力を誇る大手と化しています。
LEMON RECORDINGSは割と横断的な取り扱いだったもののそこから細分化が進み、
ここのブログでもお馴染みのESOTERIC RECORDINGS(プログレ)や
HNE(HEAR NO EVIL RECORDINGS-メタル)が
僕好みの(或いは僕好みでない)再発を行っています。
'21年にDISSONANCE PRODUCTIONを吸収したことでメタル関連がHNEと並立、
加えて未だにちょこちょこLEMON RECORDINGSが絡んできたりもするので
(TKOの5枚箱が6月にLEMONから出るってさ)、それ等を合わせると
相当な数のタイトルが五月雨式にリリースされているのだ。
僕の可処分所得がそこそこCHERRY RED RECORDSに吸われるようになるなんて
昔は考えもしませんでしたねぇ。



これ要るかなぁ(自問)?…やっぱ要るな(自答)。
それとさぁ、ESOTERICが初期PALLAS7枚箱を出すってアナウンスもあってさぁ…
そんなの一応一通り中身を確認しなきゃ気が済まないじゃないか。



で、上記からは全く無関係の

シリーズ作文 盤無き好作 その7

The Exit / EXIT / 2024
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スウェーデンから、リズムセクションに2ギター+キーボードの5人組。



これは…ジャジーなモダンポップ風味のプログレ、って感じでしょうか。
大衆音楽として前衛とはハッキリ一線を隔しているところに
バンドの譲れないアイデンティティを感じます。
そしてあんまりカンタベリーっぽくないのが特徴ですかね。
路上ライブの映像なんかを見た感じ随分若いバンドのようですから
もしかしたらカンタベリーを通っていないのかも知れません。
逆にふとした瞬間北欧らしいドリーミーなメロディが出てくるのが新鮮です。

アンサンブルを引っ張るのは基本的にリズムセクションで
上モノは(リードギターが結構頑張るものの)全般にやや控え目。
これは若いバンドにありがちな個々の技量の差によるものだと思われます。
この先リードギターとキーボードがもっと演奏者としてのエゴを押し出してきたら
また違った面白さがありそうで、この点次以降に期待したいところです。
そういう意味では各メンバーが管楽器を兼務するより
メイン楽器でいかにアレンジするかを突き詰めていく方がいいのではないかと、
老婆心ながらそんな風に思ったりもします。

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滲み出る捻くれ根性(買わない理由) [日々聴く音楽]

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先週末、近所の桜は見事に満開でした。
日曜の午前中ぶらぶら散歩した後
回転寿司をつまみに昼から生ビールを飲む初老の夫婦。
なんかお気楽な感じもしますが
期が新しくなったら妙に忙しくて些かストレスが溜まっております。

ここのネタも幾つか書こうとしたのだけれどなんだか物足りない作文ばかりで
一旦お蔵入りにして寝かせるよりしようがないものばかり。
だー!なんかモヤモヤするぅ。
今日のエントリーはもう、ホントにしょうもないアレなので
適当に読み飛ばしていただければ…。



僕の数少ない友人(少なくとも僕は彼のことをトモダチだと思っている)の
一人には物凄い数のファンがいる。
彼が自分の関わったプロダクトについてXに告知なんかすると
世界中からリプライが届く。
うむ、それはいいのだ。なんだかちょっと羨ましかったりもするし、
かつて彼と一緒に仕事をしていたことが誇らしかったりもする。

-しかし。
彼が何気ない日常についてふと呟いた
(ややネガティブなニュアンスを含む)ポストに
そういう時はね…っつって英語でアドバイスしてくる人のなんと多いことか。
中にはわざわざgoogle翻訳を使っているものまである。
いや、別に彼はそういうアドバイスとか全く欲していないと思うのだ。
コメントするならせめてもうちょっと気の利いたヤツを考えればいいのに。
例えば

あっ、JUDAS PRIESTの新譜買ったの?
僕は前作を2回しか聴かなかった時点でまさにどうでもよくなってしまいました。
で、遂に今回買うのを止めちゃったのです。
もう、僕はKKの方だけ聴いてりゃいいや。

とかさ。
なんか直接リプしたりDMじゃなくてこっちに書こうかなって思ったのです。



Is It Loud Enough ? Michael Schenker 1980-1983 /
THE MICHAEL SCHENKER GROUP
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ちょっとよく分からないタイミングで出てきた
chrysalis在籍期のスタジオ作4枚+オマケ2枚の箱。

…だーかーらぁ、そうじゃなくてさぁ。
製作途中のラフミックスみたいな中途半端なものを大量投下する前に
Gary Barden版の“Dancer”(と“Desert Song”)を入れろっつーのよ。
そんなに難しい話じゃない筈なのになんでやらないかね?

いやー、これもさすがにスルーだなぁ。
どんなに屁理屈を考えてみても買い足す理由が見つからないんだもの。



いい加減NEKTARはちゃんと聞き直した方がいいんじゃないかと、
割と長い間ずーっと考えていたりするのです。
なので“Recycled”('75)のデラックス版にはちょっと食指が動いたのですが
やっぱり僕のNEKTAR原体験が邪魔をします。



なんでコレを一番最初に聴いちゃったかなぁ(苦笑)。
今聴く分には全然、まぁこれはこれで、って感じなのですが
小僧の時分にはやっぱり憤慨しましたよね。
なんだよこれプログレじゃねぇじゃん!っつってw
一応これ切っ掛けで遡ってみたりもしたのだけれど、
先入観に負けちゃったんだよね。

で、物凄く間を空けて久し振りに聴いたのがまた



こんなんだったので、おいこんなもんどうすりゃいいんだ、と。

多分誰でも思い当たると思いますが、長く音楽に触れる中で
不思議と縁の無いバンドってのが存在します。
僕にとってはNEKTARがそれに当たるのでしょう。
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この週末桜はいかがなものかしら? [シリーズ作文]

天気はいまいちっぽいけど…

前回作文ではBAD OMEN RECORDSの7"について書きましたが
他もこの春は良いアルバムがたくさんでぼかぁ嬉しいです。
dying victims PRODUCTIONSから出たIRON CURTAINの新譜とか
COLTREの1stフルアルバムなんてちょっとトリ膚もののカッコ良さだもの。

-言うても今日の作文は全然別の話です。



シリーズ作文 盤無き好作 その6

From Sand To Stardust / FROM SAND TO STARDUST / 2024
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フランスはリヨンのトリオが放つデビュー作は全4曲で30分弱。
リヨンって聞くと僕はどうしてもMARILLION“Bitter Suite”の一節を
思い出してしまうのですが、まぁそれはこの際どうでもいいわな。
アートデザインを見れば
あ、こいつまたドゥーム、サイケ方面推してきやがった!
ってなりましょうかねぇ。えーと、半分正解です。
当然僕もそっちを期待して聴いたのです。
しかしこれがちょと違いまして、



変拍子でグイグイ引っ張るオープニングから、
トーンを落とすとほのかにジャズっぽいノリが顔を出します。
しかも殆どキーボード無し。
こういうのは僕、あんまり聴いたことがないかも知れん…
ってんで途端にのめり込んじゃったのです。
徹底的にアンサンブルを重視している様子で
殊更主メロディを主張することはしないものの、
ギターとベースが目まぐるしく入れ替わるのが滅茶苦茶カッコイイのだ。
もっと直截的に4ビートを主体とした曲もなかなかに瀟洒で、
いやお洒落ドゥームロックってどんなんだよ、と。



全般にまどろむようなサイケ感よりも凝ったリズムを土台に構築される
図太いサウンドのジャズロックというのが正解なんじゃないかと。
いや、ジャズロックとしても相当に異端だとは思うのですが。
んー面白い。これは面白いよ。

近々のリリースではスイスのベテランMONKEY 3が
国内専門店でも取り扱われているようで、
まぁしかしそれにしたって碌々話題にもなっていないしなぁ。
あ、因みにMONKEY 3はもっとスペーシーかつ今どきのサウンドで、
そうかと思えばあからさまにPINK FLOYDだったりもして。
こちらもいまいち想像し辛いかも知れませんが。

どっちにしろこの手の(しかもフルインストゥルメンタル)は厳しいよね。
うん、勿論知ってましたけどね。
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ヘヴィメタルいまむかし [日々聴く音楽]

メタルのインディレーベルで今一番熱いのは
BAD OMEN RECORDSということでまず間違いないと思います。
先日もスプリットの7"レコードを2タイトル同時にリリース、これが

Ride On / WYTCH HAZEL
Palantiri / PHANTOM SPELL
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A Waxing Moon Over Babylon / SPELL
Fall To Ruin / POLTERGEIST
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という最高にいかしたラインナップによる新録音で、
もうね、こんなの絶対好きに決まってるじゃん。
バンドのマッチングも物凄く絶妙で、
BAD OMENってばホントに良いバンドを抱えてるよな。

WYTCH HAZELの、ゆったり目のシャッフルはもはや堂々たる貫禄すら感じさせ
PHANTOM SPELLはこれまたどえらい名曲を叩きつけてきました。
轟々たる風琴(オルガンって書くよりも風琴って感じなのよ)も素晴らしく
いやー、新しいのを出す度にどんどん良くなるもんな。



SPELLについては他と些か趣向が変わっていて、
オランダのカルトなオカルト ロックバンドTHE DEVIL'S BLOODのカバーです。
物凄いマニアックなところを突いてきたものですな。
そしてPOLTERGEISTは…これは実は僕、初めて聴きました。
カナダのトリオで
自称ポストパンク+トラディショナルメタル+シューゲイザーだそうですが
本作収録曲を聴く限りシューゲイザー要素はほぼ無いかなぁ。
ほんのりと現代型(北欧)暗黒スタイル
Per WibergとかHenrik Palmとか)も薫りつつ、
まぁでもこれはほぼポストパンクそのものです。
同郷SPELLとスプリットするのに申し分のない相性で、
んー、これは遡らないと駄目かも知れん。

後者はともかくWYTCH HAZELとPHANTOM SPELLについては
(毎度作文する度に書いているけれど)
我が国における注目度の低さに呆れるばかりでございますよ。



-話変わって。

いつもの如く実家自室をガサゴソしていたら

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こんなのが出て来ました。

…時は遡って1990年。
Marqueeの向こうを張ろうとしたのかどうかは定かでありませんが
(UK)EdisonがGermという雑誌を発行したのです。
Marqueeとは違う切り口を模索している様子が微笑ましく、
一部にメタル頁を設けてある日和見感もまぁ、ねぇw
上掲写真はGermの別冊として刊行されたNWOBHMのディスクガイドです。
奥付を見ると'92年4月15日の日付が確認できます。

表紙にある通りシングル240タイトル、
アルバム180タイトル(一部重複アリ)が掲載されており
今さらなメジャータイトルから結構マニアックなものまで
NWOBHMの全体像を俯瞰できる作りになっています。
G-FORCE(Gary Moore)やGILLAN、RAGE辺りが含まれちゃう辺りは
いかにも当時の大らかな解釈ということで全然許せちゃいます。
それよりも今になってこれを見返してみて驚くのは
掲載されているアルバムの九分九厘がCD化再発されていることで、
未だに再発が叶わないのはやはり権利関係のややこしいオムニバス盤か
需要が殆ど無いと思われるタイトル(Jess Coxの“Third Step”とかw)くらいで、
いやー、こんな未来が来るなんて当時は全く予想出来ませんでしたな。
巻末には伊藤政則が寄稿していますが
やっぱり恨み節の側面が強くてちょっと悲しくなります。

挟まっていたコピー紙のチラシには
                                                                                                 
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(UK)Edisonが主体となってCD再発をしていく旨が告知されていますが
これは結局実現されていません。
ただ、この企画自体を引き継いだという訳でもないのでしょうが
CANYON INTERNATIONAL(ポニキャンの洋楽部門)が
同じ'92年からDEMONやGASKIN等NWOBHMモノの再発をスタートさせています。

そもそもGermという雑誌自体どれくらい続いたのかが分かりません。
'92年から地方のEdison各店が続々閉店し
翌'93年には本丸の新宿Edisonも無くなっちゃったので、
恐らく本巻の後すぐに休刊しちゃったのだと思われます。
逆に断末魔の苦しみの中よくこんなものを発行したよなぁ。

というお馴染みの昔話で、ほんとすんません(悪いと思っていない)。
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彼岸を過ぎてもちょと寒い [買い直し盤]

俺はとんでもないおマヌケちゃんだった…。
こんなことを書くよりも前、今年の頭には

Anno Domini:1989-1995 / BLACK SABBATH
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これのリリースが決まっていたんじゃないか。

“Headless Cross”('89)
“Tyr”('90)
“Cross Purposes”('94)
“Forbidden”('95)
の4枚セット。わぉ、こりゃ素晴らしい。

いわゆるTony Martin期をまとめたものですが、
“The Eternal Idol”('87)が漏れたのはレコ社が違うからで
“Dehumanizer”('92)が含まれないのは歌い手が違う
(両者既にリマスター再発済みだしね)からだと思われます。

'95年の“Cross Purposes Live”は入っていないのか?
とか細かいことを言い出すとキリがないのですが、
“Cross Purposes”の日本盤ボーナストラックは
ちゃんと収録されているみたいなのでまぁ、
最低限はおさえてあるとうことで。
なによりリマスターによって音量改善さえされていれば僕は満足なのだ。

そして“Forbidden”のTony Iommi自身によるリミックス、
これは非常に興味のあるところです。
オリジナルはBODY COUNTのErnie Cによるプロデュースってのが
ひとつの売りだったのですが…
まぁSABBATHに憧れていたのかも知れませんがお門違いも甚だしいよな。
Ozzy期に揺り戻そうという意図は分からんでもないのだけれど、
それはTony Martinには圧倒的に合わないんだって。
終いにアルバム冒頭曲の途中でIce-Tがラップを披露するに至っては
おいこら調子のんな、ふざけんのもいい加減にしろ!
と僕の怒りを買った訳です。
いや、これは僕だけでなく怒った人は相当多かったと思います。
そんな問題作をTony Iommiがどう弄るのか、
これは結構重要なポイントなんじゃないかと。

GW明けリリース予定。まぁ絶対要るわな。



因みに上掲はアルバム“Tyr”から。
リズムセクションはCozy PowellとNeil Murrayです。
そしてやっぱり、Tony Martinが歌うSABBATHのアレンジの肝は
Geoff Nichollsの鍵盤だと思うのだよね僕は。
“Forbidden”の頓珍漢さってのは
これをあまりに軽視したからってのも間違いなく大きな一因だよな。



盤無き…用のタイトルはぼちぼち順調に積みあがっています。
合間々々で作文を上げていければと思っています。
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かなり無理矢理書いている [日々聴く音楽]

雑誌、MARQUEE MOON付録のソノシートについては
以前ほんの一言触れましたが、それ以降もこつこつと蒐集を続け
国内ミュージシャンを収録した盤は一通り揃えることが出来ました。
しかし結局のところ元々持っていたVol.5~Vol.7の3枚が圧倒的に面白く、
中でも特にカッコ良いのはやはりプログレ時代のPHAIDIAで
これの鍵盤奏者が今やアヴァン系評論家の坂本理だというのはかなりの驚きです。
PHAIDIAはその後メンバーを入れ替えてゴシックロック
(…ポジティブパンクってのはもはや死語でしょ?)化する訳ですが、
吉田達也が加わる前の方がプログレだったというのもまた
なんとも言えない不思議な話ですな。

同等に印象深いのはPNEUMA。
だいぶ後になってリリースされたCD

Psychabuse / PNEUMA / 1995
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に収録されているのは'79年~'85年に録音されたものですから
ソノシート('82年)と同じ時期の楽曲ということになります。
しかしそれらを並べて聴いてみても
ソノシート収録曲「滅びの塔」は飛び抜けて面白い。
これには多分幾つかの理由があって、
ひとつは7"レコードというメディアの制約によって曲(の尺)が
比較的コンパクト(それでも約7分ありますが)であること。
CD収録曲は一番短くても10分弱なので結構違います。
そして客演で参加しているボーカルの存在。
特段のクレジットはありませんが、いかにも前衛演劇的かつ修辞学的な詠唱は
この曲を古き善き昭和アングラの逸品に押し上げていると思います。
完全インストゥルメンタルだとあまりにもKlaus Schulzeそのままなので
ちょっと差別化が苦しいのです。

…枕のつもりが中途半端に長くなるいつもの良くないパターンw



なんでぇ?ってくらい唐突にWOLFSBANE('94まで)を聴き直しています。
僕はIRON MAIDENの“The X Factor”('95)や
“Virtual XI”('98)だって割と好きなのですけれど
Bruce Dickinsonが歌う“Sign of The Cross”を聴いちゃうと
やっぱり断然そっちの方がイイ訳で、
ホントにBlaze Bayleyってのは不憫な歌い手だよな。

WOLFSBANEってのは英国のバンドとしてはちょっと特殊で、
なんせデビューアルバムはDef Americanからのリリースですから。
まぁこれRick Rubinの慧眼によるのですが、
アメリカ受けするタイプとはやはりどこかが違ったようで。
“Down Fall The Good Guys”('91)辺りは
だいぶ寄せに行っている感じですが
同じ年にNIRVANAの“Nevermind”が出ちゃってるので、
うん、そりゃ厳しかったでしょうね。

なんというか、出てくるのがちょっと遅かったのかなぁ。
いいバンドなのですけどねぇ。

再結成以降は全く聴いていませんが
初期のカタログは全てリマスターして再発してもいいと思うのだよ僕は。
SONYはまずやらないでしょうけどね(溜息)。
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