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なんでこんなものが残っているのか [シリーズ作文]

シリーズ作文 紙屑や否や その5

前回までは店頭配布物について書きましたが
今回はもっとダイレクトなマーケティングツールをば。
ズバリ、葉書でございます。
今では考えられない話ですが当時のコンサートチケットは
半券の裏面に住所や名前を記入する欄がありまして、
特段書き込む必要はないもののこれを書いておくと呼び屋さんから
ダイレクトメールがバンバン届くようになったりならなかったり。
当然ライブの告知が主たる目的ですが
新譜に絡むツアーなんかの場合は
レコードそのものの宣伝に大きくスペースを割くパターンもありました。

うちにある葉書は全てホットスタッフ・プロモーションから
送られてきたものなので国内ミュージシャンの告知に限られますが、
ウドーとかの外タレ興行主って
この手のプロモーションをやっていたのでしょうかね?
少なくとも僕の手許には1枚も無かったのでなんとも言えませんが。



-では以下に写真を貼っ付けていきましょう。

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VOW WOWのライブ告知。
この葉書を見て電話で予約しろという、実にアナログなスタイル。
サンプラザ(R.I.P.)は行きましたよ。電話予約はしなかったけど。

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EARTHSHAKERは(上掲以外にも)随分たくさん送られてきていました。
残念ながら僕の好みとは合わないバンドなので完全スルーでしたが。
会場規模が日を追うごとにどんどんデカくなるのは凄いよな。
他にも

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MARINOは東横劇場(こちらももう無い)でやっていたのですね。
てぇことは“Live Target”('84)って東横劇場の映像なのか。
わー、再発DVD見直してみようっと。

一方レコ発系の葉書は、

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こんな感じです。ここで注目したいのはVOW WOWのデビューアルバム告知。

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よ~くご覧いただけると分かるのですが真ん中に穴が開いています。
これ、透明のソノシートが貼り付けてあるんだよね。
10cm盤なのでオートリターン機能のついたレコードプレイヤーでは
再生できませんが“Beat of Metal Motion”が収録されています。
恐らくVAPが製作し、
ホットスタッフのメーリングリストを使って配布したものでしょう。
マニアも驚く相当な珍品かと思われます。



DM葉書についてはこんなもので。
シリーズについても大体終わりって感じですが、
折角なのでコンサート(ツアー)パンフレットについても
このシリーズに追加してみようかな、なんて考えています。
そのうち、気が向いたらですが。
まぁ、さすがにパンフを紙屑とは呼べませんがね。
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今日もイタミます [故人を悼む]

お前今まで散々あーでもないこーでもないと書き散らかして来たくせに
Robin Georgeの訃報に際してなんか無いのかよ!?
というご指摘があれば僕としては大いに反論したいところではありますが…
うん、あんまり書くことが無いかも知れん、と、なんか故人に申し訳ねぇ。

Yahoo!ニュースに卍ピャウの人(分からん人もおいででしょうねw)が
お蔵出しのインタビュー記事を載せていましたが、
あれって一体どういうつもりなんだろう?
まぁあの人の記事はどれもこれも大概
Yahoo!ニュースという媒体に載せる意味が全く分からないものばかりですが。
あ、勿論僕は大喜びで読みました。

…えーと、はい、Robin Georgeね。
特にここ3年、Robin Georgeのディスコグラフィはかなり混沌としていて
僕としては“Rogue Angels”('18)以降
どのアルバムについて感想を述べればいいのか?と悩んでしまったのです。
自家盤(フィジカル無しのもの多数)に加えて
HNEからのお蔵出しもあって、正直どうなってんだ、と。
John Wetton、Don Airey、Carl Palmerとやったライブの模様は
今までのブート音質よりかなり明瞭なもの
(ラインソースではないもののPAが立てたと思しきマイクから
拾っているので各パートがハッキリ聴こえます)
で大変嬉しかったりもしましたが。

公式サイトの声明によると闘病生活が続いていたようで、実に残念です。



昨年HNEがリリースした蔵出し2枚組から。
初出はNOTORIOUSのセルフタイトル唯一作('90)で、
当然その時はSean Harrisが歌っておりました。
この曲は産業ロックスタイルのバラードとして
かなりイイ線いっていると思うんだよね僕は。

-故人の冥福を祈って、合掌。



あー、なんだ、しかし世間的にはやっぱりDavid Sanbornですかね。
僕んちにはRoger Waters「ヒッチハイクの賛否両論」('84)
くらいしかありませんが。
後は…



コレか。うん、うちにはレコードもCDも無いなぁ。
殆ど聴いてないもんな、Tommy Bolin。
ファンキーなハードロックってのは
(子供の頃の)僕の脳がどうしてもうまく処理出来ず
だって二律背反じゃん、と、
いかにもステレオタイプな思考でしか判断出来なかったのは
なんともお恥ずかしい限りです。
きっと今聴いたら普通に好きなんだろうなぁ。
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不確かな記憶から [故人を悼む]

今日も今日とて良く分からん話です。

急にTHE CLASHを聴きたい気分になったのだ。しかもベタな曲が。



しかし僕がカスバと言われてまず思い浮かべるのは
昭和の流行歌「カスバの女」だったりします。
僕にとっての「カスバの女」は断然藤圭子の歌ったバージョンで、
いやだけどこれ調べてみたらシングルカットされていないのね。
まだ物心がつくかつかないかって年('70年)に出たアルバム収録曲を
なんで僕は知っていたのだろう?
父はあんまり歌謡曲とか好きじゃなかったし、
うちにこの手のLPレコードは無かったもんな…と、
ここで突然幼少の記憶が蘇りました。
俺、子供の頃に藤圭子をナマで見(聴い)てるじゃん!

恐らく丁度'70年頃、家族で旅行(おぼろげながら伊豆だったかと)に
行った先の宿でたまたま藤圭子がショーをしたのです。
'70年だとしたらデビューアルバムのプロモーションってことになりますね。
僕自身は同時開催の仮面ライダーショーを見たかったのだけれど
折角だから藤圭子も見ていこうよ、と、恐らく父が言い出したのでしょう。
そこで「夢は夜ひらく」と一緒に「カスバの女」も歌ったのではないかなぁ。
僕は「アルジェリア」とか「カスバ」って単語の語感が
何故か非常に気に入ってしまい、
それで我が脳味噌に深い皺を刻んだのだろうと推察します。

アルジェリアが産油国だということは
後に上掲CLASHのビデオを見て知りました。
そしてアルジェリアの人口は無いじぇりあで
ナイジェリアの人口は有るじぇりあだと教えてくれたのは
高校の地理の教師でした。

更に「カスバの女」の歌詞が
フランス映画「望郷」から着想されているというのは
今の今まで知りませんでした。
…あぁ、ペペ・ル・モコか。これも語感で覚えているな。
松本零士の「戦場まんがシリーズ」で最初に知った名前です。
映画自体を見たのはかなり後になってから(これも高校生の頃)で、
なにしろ古い映画なので見続けるのが苦痛だったなぁ。

-で、藤圭子の話に戻りますが。
ショーの終わった後、色紙買ってサインしてもらったんだよね藤圭子に。
物凄く奇麗な人で、子供ながらにえらくモジモジしましたねぇ。
んー、もしかしてあれは親父が僕をダシにして
藤圭子を間近に見たかったんじゃないのか?
と、今になってそんなことを考えたりもしますがw
うむ、実家のどこかに藤圭子のサインが眠っているかもしれないなぁ。
まぁ、捨てたとしたらお母ちゃんだよな、やっぱり。

…早いもので、父が死んでから10年の月日が流れました。

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こっちのCASBAHも勿論聴いていましたが
うまく作文に絡めることが出来ませんで。



ほんの枕のつもりが長々とまぁ、なんなんでしょうこのエントリーはw


※アップ当日の補遺
いやー、Xに友人がリポストしてるのをたまたま見つけてしまったのです。
それによるとCLASHの〝Combat Rock”は'82年の5月14日にリリースされたのだそうで、
なんと親父の命日と(月日が)どんぴしゃり一致してるのね。
…なんか、そういうことってあるんだねぇ。

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休みが明けたら天気が悪い [新譜]

GWに渋谷、新宿、御茶ノ水と一通り廻ったのは実に何年振りのことだったか?
店舗が移転していたりなんだり、なかなか新鮮ではありましたな。
レコードは嵩張るのでなるべく買わないと決め、
しかしCDはフィジカルじゃなくても概ね聴けるもんな…
なんて考えてたら買い物はそんなにはかどらず。
'70年前後の古臭いヤツを幾らか漁ったりましたが
その辺はそんなに書くことないしねぇ。
…あ、本題とは全然関係ない話です。



Skjeringspunkt / PANZERPAPPA & Rannveig Djonne with Guests / 2024
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アルバム“Summarisk Suite”
(7枚目と書きましたがライブを除くと6枚目だったようです)をリリース後、
'21年から“Stilovingar(Exercises in Style)”を
注ぎ足し注ぎ足しで製作中のノルウェー出身5人組。
因みに“Stilovingar(Exercises in Style)”は
最終的に全99曲からなるアルバムで、
バンドが影響を受けた様々なスタイルの音楽を
PANZERPAPPAなりの解釈で作曲、演奏したもの。
現在散発的にbandcampやYouTubeで楽曲が公開されています。

一方こちらは'23年5月に録音されたもので、
同じくノルウェーのダイアトニックアコーディオン奏者
Rannveig Djonneを始めとした客演を迎えて
前衛プログレと抒情フォークをミックスしたらどうなるのか?
というバンドの疑問を体現したアルバムです。
アルバムタイトルはノルウェー語で「交差点」を意味するそうで、
音楽ジャンルの交差する場所ってことを言いたいのですと。



ご覧の通りライブです。
マルチトラック機材を入れてしっかりミックスされた
ラインソースのサウンドは申し分なく、
曲終わりのアンビエンス(拍手等)がのらないと
ちょっとライブとは信じられないくらいの完成度。
リハーサルにはそれほど充分な時間が取れず、とありますが
それもなんか眉唾だなぁ。
これは一部録り直しアリでしょ?と疑うくらい巧い。

先行公開された単曲は敢えてここには貼りませんでした。
Rannveig Djonneをレコメンドする意図があったのだと思いますが
些か民族音楽に寄り過ぎな気がしたものですから。
逆にバンドが圧倒的な主導権を握る“Panzerock”なんて曲もありますが
僕はその振れ幅の中間にある曲が良いと思うのです。
#8、“Ugler i Moseboka”や #12の“Bambas”なんかの混じり具合が
物凄く気持ちイイんだよね。
メロディは概ね抒情的な方向に譲りつつきちんとロックのビートを乗せてくる
バンドのアイデンティティがカッコイイのだ。

いずれにせよ本作におけるバンドの試みは
相当優れたアウトプットに帰結したといって良く、
平たく言えばとても良いアルバムです。

アルバムは全曲ビデオシュートされていて購入者はbandcampで視聴可能。
フィジカルはCDが手売り限定80コピーですって。
まぁ売れたら追加されそうですけれども。
こちらの購入者もbandcampで映像視聴可能になるそうです。

ついでの情報として、バンドは6月に初期3作のリマスター版を出すってさ。
こちらもCDは限定みたい。



JANOに続いて蛇腹楽器の聴こえるアルバムでしたが
特段の意図はありませんで、ほんと、たまたまなのよ。
作文するに当たってアコーディオンだの
コンサーティナについてざっと調べてみて、
色々な種類があることをこの年齢になって初めて知りました。
正直出音の違いはさっぱり分からんのですが。
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シリーズ作文 紙屑や否や その4 [シリーズ作文]

メタルの店頭配布物、大物をひとつ書き忘れていました。

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アポロン・インターナショナル(アポロンの洋楽部署-当時)が
店頭で配布したA5判36頁(表回り込)の小冊子。
メタル宣伝ペーパー“ARISE”のVol.6 臨時増刊という建付けです。
残念ながら僕はこれ以外の“ARISE”を見たことがありません。
表紙をご覧いただければ概ねお分かりいただけるかと思いますが
同社のメタル専門レーベルFEMSの10周年を記念して発行されたものです。
FEMS(Far East Metal Syndicate)は
1984年にSMSレコードが立ち上げ(後身である)アポロンが引き継いだ
日本初(自称)のメタル専門レーベルです。
ROADRUNNER RECORDSのタイトルをメインに置きつつ
他のマイナーレーベルも含めて国内盤化した功績は大きく、
後にはSHRAPNEL RECORDSのタイトルも多数リリースされています。

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まずはFEMSの紹介、そして伊藤政則と酒井康の祝辞が続きます。
この後も評論家や各音楽誌の編集が多数文章を寄せていて
権威付けはバッチリって感じです。僕はあんまり興味ありませんが。

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ちょっと面白いのは全国のレコード店からも原稿を募っているところ。
大手チェーンストアに混じって新宿レコードのマダム藤原(故人)が
なんでBernie TormeをCD化しないの?と鋭い突っ込みを入れています。

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SMS時代とアポロンに移った後のレコードリストは資料的価値が高く、
今やこの小冊子の存在意義はここにあるような気がします。
アポロン期のカタログは'94年7月21日リリース分迄が記載されています。
その頃はまだレコードも生産されていたってことになりますね。

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そしてCDカタログはジャケットの写真付きで
バンド名アルファベット順に並べられています。
こちらもざっと見た感じ'94年7月21日リリースのものが最新かと。



この小冊子が発行された時点でアポロンは既にバンダイ傘下の企業であり、
'96年にバンダイ・ミュージックへ社名変更する際に
ROADRUNNER RECORDSのカタログは
ロードランナー・ジャパンに移管されています。
他レーベルのタイトルは隙間から零れ落ち、勿論Bernie Tormeも。
そのバンダイ・ミュージックは'00年に解散、清算され
一方のロードランナー・ジャパンも'11年ワーナーに吸収されました。
FEMSの名前も徐々に忘れられていくのでしょうねぇ。



僕にとってのFEMSと言えば、なんだかんだやっぱりコレです。
ホントは「日比谷」('85)を貼ろうと思ったのですが
アレを貼るとまた別の話になってしまうので、
うん、それはそれでまた別の機会に書いてもいいかも知れませんね。
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まぁでもアッという間に休みも終わるのでしょう [シリーズ作文]

GW後半、妻は単身実家へ旅立ちました。
恒例の、独りだらだらと過ごす連休。
近所にスシローが出来たもんで寿司ばかり食っています。
いや、そうじゃなくてレコ屋行こうよレコ屋!
…などと思いつつ書いているのは、



シリーズ作文 盤無き好作 その8

Faros Eolos / JANO / 2024
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こちらアルゼンチンからの5人組。
'19年にデビュー作を出して以降作を重ねて
本作は5thアルバムということになるようです。
僕はこのバンド、本作で初めて聴きました。

小説を基にしたストーリーアルバムとのことですが
僕はスペイン語がさっぱりなので
結局なんの話なのかよく分かりません。
神話と言うよりは民間伝承っぽい感じのフィクションだろうとは
推察しましたが実際どうなのかは謎です。

2ギター(1人は歌を兼務)+キーボードのアンサンブルは
実にちゃんとしたロックで、
キーボード(恐らくバンドリーダー)の書く曲は
巧みに奇数拍子を紛れ込ませます。
これが大変いい感じにプログレなのよ。

そして本作を大きく特徴づけるのは客演のフルートとバンドネオンです。
わざわざフルートとトラバーサを併記しているので
金属製と木製を使い分けているってことなのでしょう。
そしてバンドネオンはアルバムの要所々々でリードをとる大活躍で、
こちらもアコーディオンではなくバンドネオンと書いてある辺りに
同じじゃありませんよ、という拘りが垣間見えます。
この客演によって本作にはトラディショナルな味わいが加味され、
同時にややうら寂しいような哀愁も漂います。
勿論南米らしい大らかなメロディも散見(聴)されますが、
トータルのイメージとしてはユーロロックに近い雰囲気があって、
これが抜群に良いのです。

サウンドメイクもデジタルデジタルしない落ち着いたスタイルで、
ピアノ、オルガンを多用しシンセをあまり前に出さないのも
ビンテージなプログレを主張するのに一役買っています。

これは“name your price”なんて奥ゆかしいこと言わずに
ちゃんと自分達で値段を付けて良い作品だと思います。
同じく、YouTubeにアルバム全編をアップしていますが(貼らないけど)
もうちょっと出し惜しみしてもいいんじゃないかと。
まずはバンドの存在を知ってもらうということで
本作の全容を聴いてもらうというのは正しい判断だとも思いつつ
やっぱりちょっとサービスし過ぎな気もします。

いやー、我ながらこのシリーズ作文は良いアルバムばかりだよな。
…ハズレは作文していないから当たり前かw



ちょっと短かったから以前の作文に補足と言うかなんと言うか。
先日Tracy Thornを貼った際にTHE ROOSTERZの名前を出して
ほんで久し振りに“Femme Fatale”の入っている“φ”('84)を聴いたのだ。
様々な要素が絡み合って出来上がった奇跡のようなアルバムですが、
あのアルバムの独創性に大きく寄与している一因として
僕は実は安藤広一のキーボードを挙げておきたいのです。
冒頭曲“Venus”にメロトロンを使ったセンスの凄さたるや、って感じで、
だって'80年代も中盤に差し掛かろうというタイミングでメロトロンよ!?
それどっから探して来たの?という。
やっぱり厚見玲衣に借りたのでしょうかねぇ。
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シリーズ作文 紙屑や否や その3 [シリーズ作文]

'80年代~'90年代の頭にかけて新宿EDISONというレコ屋は
我が国インディーズシーンを大いに盛り上げた訳ですが
'80年代の初~中盤においてはプログレ界隈にも
大きな影響を及ぼしていたのです。
今となっては見過ごされがちな事実ですが。

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'87年に配布されたA5サイズ24頁(表回り込)の小冊子。
どういう経緯でこれを手に入れたのかは全然思い出せないのですが、
多分新宿EDISONで関連のレコードを買って、その時に貰ったんだと思います。
こんなものを無償で配布してしまうほどに当時は勢いがあったということで、
今となっては無茶苦茶やってんなぁって感じではありますが。

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中身は同店が主体となって再発した
イタリアRCA他のタイトルをカタログ化したものです。
いち店舗がレコードをディストリビュートするってのは結構物凄いことで
当時は一連のリリースについて権利関係を怪しむ声もありました。
しかしその実しっかりスポット契約を結んでいたらしく、
相当な手間暇を掛けていたことが窺えます。
'86年はRCAの国内配給がRVCからBMGビクターへ移行するタイミングで、
同社の国内リリースをスポットで行うというのは
目の付け所としてちょっと面白かったのではないかと考えます。

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メイド・イン・ジャパン・レコードのカタログが
同時に掲載されたのは至極当然のことで、
しかし僕は当ブログでヌメロ・ウエノの毀誉褒貶に
触れるつもりがないのでどうか悪しからずご了解ください。
…んー、古今日本のプログレ界隈って
なんで裏方(よく言えばフィクサー)が表に出たがるのですかねぇ。

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メイド・イン・ジャパン・レコードからデビュー予定の
バンド紹介にも頁が割かれています。
一部のタイトルは配給をクラウンレコード(viceレーベル)に
委託する形が取られたりしてある種のメジャー(?)化を標榜しつつ、
その実日本のインディプログレブームは終わりかけていた訳ですが。
全くもって、沙羅双樹の花の色、だよなぁ。



ついでのオマケ、こちらはメタル方面の店頭チラシ。

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「めたる組」という謎なセンスがいかにも昭和って感じです。
…しかし糞ほどカッコ悪いなw
当時のSONYのカタログラインナップは相当強力ですね。
そんな中密かに紛れ込んでいる1枚、「地獄のフィッツ」!



サンフランシスコ出身のハード軍団って書いてありますが
実際はカリフォルニアのバンドで、
しかし当時はこんな間違いは当たり前でした。
'90年代直前くらいまでの、
この手の情報の不正確さと言ったら酷いものでしたからねぇ。
雑誌メディアに載っているのが全然嘘だったりして、
未だそれを信じたまま訂正されていない
年嵩の音楽ファンが普通に存在していますから。
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