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振り返ったところで大したことはなにもない [音楽の周辺]

2023年はねぇ、ホントに淡々と過ぎた1年でございました。
コロナが5類に移行して云々、ってのはあったにせよ
僕個人としては、だからどしたの!?
くらいのもんでしたから。
まぁ確かに物価高と円安は現在進行形で相当厳しいです。
まさか(ものによってではありますが)国内盤CDの方が
輸入盤よりも安くなるなんて思わなんだもの。
しかし僕はあんまりフィジカルに頼らなくなっちゃったので
そこまで大きな影響があるって訳でもなく。

そんなことを言いつつも
レコ屋実店舗に再びちょこちょこと足が向くようになりました。
あー、これはひとつ大きな変化ですね。
ただ、一通りザっと眺めただけで
何も買わずに店を出ちゃうパターンが増えたのもまた事実で、
これは多分
ああっ、こんなん出てたのぉ!?
という驚きがあんまり無くなっちゃったからだと思います。
そういう意味では
うわっ、こんなんあるじゃーん!
という愉しみは専ら中古盤レコードに偏った感があります。

ネットで新しい発見をして
フィジカルが有ろうが無かろうがその場でデジタルDL
というのが当たり前になってしまった今、
僕の実店舗との向き合い方が
完全に新たな局面に移行したのは間違いありません。

ここのブログについては…今年の作文はこれを含めて70本。
ここ数年のうちではちょっとだけ多い方ではないかと。
つい先日エントリーがトータルで1,000を数えるという節目もありました。
加えて、ザっと見渡してみたところ
アレ俺これなに書いたんだっけ?
ってヤツがほぼ無かったので、
割と書きたいことは明確だったのだと思います。
新作旧作共に無理繰り作文したという記憶もあまりなく、
今年はおしなべて自分にとって良い音楽を聴いていたのだなぁ、と。



PALLASの話題が多かったのは認めます。
だってさぁ、Alan Reed復帰だもんそりゃ仕方ないよねぇ。

僕としては先日始めた新シリーズ 盤無き好作 を
来年以降一つの柱にしていきたいと考えていますが、
まぁ言うても所詮は僕のことなので全く信用なりませんw

もうすっかり恒例ながら
この振り返りの後も本年中普通に作文はアップします。
幾つか書きかけも有るし、それこそPALLASの新譜も間もなくだしね。



-てなことを書きながら
Bernie Marsdenの遺作を全編聴いたのでついでにちょっとだけ。

Working Man / BERNIE MARSDEN / 2023
bmarsden23last.jpg

リレコーディングの10曲(フィジカルで言えばディスク2)に
注目(耳)していたのですが、いやーこれ新曲の素晴らしいこと!
勿論全然分かっていたことなのですが
やはりBernie Marsdenはメロディメイカーとして大変優れていますね。
パッと聴いて感じる、穏やかで耳触りの柔らかな旋律はしかし
聴き手の脳裡にハッキリとした印象を植え付けます。
先行して公開されたリードトラックはブルーステイストが芬々で、
勿論近年の故人に期待されるのはその線で間違いないのだけれど
本作はもう少しだけ幅の広い、
いかにもブリテシッシュロックの精髄がミチミチに詰まっているのです。
作文アップ日現在貼れるのがないのですが、
“Son I've Never Known”、“Working Man”辺りが僕的白眉です。
セルフカバーではWHITESNAKEの曲よりも
ソロ2枚目“Look at Me Now”('81)のタイトル曲が
ストレートな泣きの英国ハードロック度を増していて滅茶苦茶僕好みでした。

そして同じく分かっていたことなのだけれど
Bernie Marsdenのボーカルが物凄くイイ!
決して技巧に優れている訳ではありませんが、
非常に魅力的な声質で聴き手に響く歌を歌うのです。

僕の灰色の脳味噌内では剛のGary Moore、柔のBernie Marsdenという
位置付けをするこでスッキリと整理されているのですが
巷間そうは思っていないようで…。

うん、今年はこの人絡みの作文も多かったですね。

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ちょっと早いですが [音楽の周辺]



Rick Parfittの元気な姿は嬉しくも悲しい。
ちゃんとシャッフル、紛うかたなきブギー。
そしてご陽気な華やかさの中に潜む哀愁はどうしようもなくブリティッシュロック。
僕はここ数年STATUS QUOを少しづつ聴いているのだけれど、
若い頃は全然分からなかったですよね、この良さは。
金太郎飴の凄味ってやつです。



いつものように当ブログと僕自身の2022年について振り返っておきます。

今年はその時のやる気があからさまに作文の中身や量に表出しちゃうという
大きな問題が顕在化しました(以前は誤魔化していたつもりなのだw)。
まぁ無理から書くようなものでもないし
やっぱりtwitterの140文字では物足りないので
blogというスタイルは僕にとって未だにちょうどいいサイズなのですが。
そしてこのムラっ気は元々の気質だから今さらどうしようもねぇし。

今年のひとつの傾向として、これは!っつって好んで聴いた新しいアルバムが
実はちょっと前のリリースだったというのがありました。
NOTTURNO CONCERTANTE然り、MEER然り。
この2作はマジで、糞ほど良かったよねぇ。
今年出たヤツもいいアルバムは多かったとは思いつつ
ELDERの新譜が無かったら…と考えるとちょっとヤバかった気もします。

お題としてはメタルの割合が少し多かったかも知れません。
いや、そうでもないのかな?ちゃんと数えてないのでアレですが。
去年と比べてジャズロックやアヴァン方面が少なかったのは多分間違いなくて、
そこはなんか、耳がそっちに向かなかったんでしょうね。

それからレコード盤の取り込みという新たな作業が発生しました。
実家のレコード棚から未CD化のヤツ限定で始めた筈が…
まぁ今のところ被害(?)はそこまで拡大していないものの
予断は全く許さない状況(苦笑)。
更にはカセットテープからのデジタル化も?いや、それはまぁ、ねぇ。
結局、音楽を聴くに当たってそのメディアに縛られるのが
すっかり馬鹿馬鹿しくなっちゃったんですね。
ジャケットがどうしたとかライナーがこうしたとかいうのも分かるんだけどさ、
どの道この先、例えば老人ホームに膨大なコレクションを全て持ち込むことなんざ
到底叶わない訳ですから今のうちにせっせとデジタル化して
物理サイズをコンパクトにしておかなきゃ仕方ない。
僕にとって一番の恐怖は「自分の好きな音楽が聴けなくなること」なんだもの。
いい加減ボケちゃって自分が何を聴いているのか分からなくなったとしても、
それでも一日中音楽を流しっ放しで過ごしたいのですよ僕は。

周辺の話題としてはやはりdisk UNIONの個人情報お漏らし事件ですか。
もう、なんかすっかり普通にオンライン営業していますが
どこかでいっぺん総括しとけよ、とは思いますよねぇ。
それからお詫びとしてプレミアムキャンペーンのDUポイントをメンバーズ会員全員に
1ポイントくらい付与しても罰は当たらんのと違うか?とも思います。
今やノベルティの交換ポイント数が物凄く厳しくなっちゃってるので
1ポイント貰ったところで…ってのはありますが、
コレ裏を返せばdisk UNION側は大きく損せずに
カスタマーの心証を良くすることが出来るという一石二鳥なんだよね。
…まぁ、もうどうでもいいけど。
一方で僕は実店舗にもぼちぼち出向くようになり今年はUNION各店にも行きました。
レコード絡みで今まで用の無かった店舗も覗くようになったのは
今年の小さなトピックであります。

少しづつ外で人と会う機会も増え、
家族以外の人と飲んだり食べたりしてその楽しさに改めて気づいたりしつつ
それでもやっぱり幾らかの緊張感がどこかでちらりと顔を出すという、
なんか元のような感じに戻るにはまだ暫く時間が掛かるんだろうなぁ。



-なんてことで今年も暮れていきます。



僕をNOTTURNO CONCERTANTEに再び注目(耳)させた1曲。
5月16日に作文したオムニバス盤より、何度聴いても膚が泡立つ素晴らしいカバー。
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どうでもいい話とどうでもよくない話 [音楽の周辺]

ごめんなさい、すっごく変な昔話なのですが。
1983年、3rdアルバム“Forged in Fire”のリリースにあわせて初来日したANVIL
(前座はレコードデビュー直後のEARTHSHAKERでした)。
僕これ中野サンプラザへ見に行ったのです…
正確には呼び屋(調べてみたら音楽舎でした)に動員されたの、あまりにも客入りが悪くてw
幾らか払ったのか完全にタダだったのかは思い出せないのですが
公演当日、最初¥2,000-くらいから始まって最後はもう金はいいからとにかく来てくれ
みたいな話だった気がします。

YouTubeにその時の映像(勿論ブート)が上がっているのを見つけてハタと思い出したのです
(さすがに貼りませんがAnvil 83 Tokyoで検索すれば一発です)。
その映像のカメラは2階席にありますが当日2階を使う程お客さんは居なかった筈で
これは関係者が記録用に録ったものなのか、
それともハナからブート商品化を目論んだ輩が2階に潜り込んだのか。
そして更によく見ると分かると思いますが、観客がステージ際にかぶりついています。
我が国の、ホールクラスのコンサートでは普通有り得ないことなのですが
これはバンドが呼び掛けた結果で、もう席とかどうでもいいからみんな前に来ちゃえよ、と。
結構盛り上がっているように見えますが実は客席には殆ど誰もいないんだよね。
なんか僕の記憶ではもっとスカスカだった気がするのですがw

因みにANVILは翌'84年の西武球場(スーパーロック'84)も見ていますが
後年のドキュメンタリー映画で'83年来日が無かったことにされているのはまぁ、
上記のような経験をした僕からすると分からんでもない話なのだ。



diskunionウェブサイトの緊急メンテは70万件の個人情報お漏らし対応だったそうで、
なななな、ななじゅうまん!

事態の発覚から5日も経ってようやく各カスタマーに連絡というのがまず舐めてる感で一杯、
しかも海外からのリーク情報に慌てて追随したっぽいのが非常に情けないですな。
こういうトコはそもそも論としてECやっちゃ駄目だよねぇ。
この際行政機関にみっちり指導して貰うとか、なんかそういうの無いのですかね。
まぁこの辺は他でも散々言われていることですが。

更に言えば各々実店舗の独立性が高いってのは今回のようなケースでは
コーポレートガバナンスの面からしてデメリットが大きいですね。
各店はオンラインショップがしくじったところでコッチは関係ねぇし、と
普通に商売を続けちゃうもんだから
消費者側からすると企業全体として反省している感が薄く見えちゃう。
せめてtwitterでの告知は各店含めた形で一斉に同報するくらいしないと。
本部アカウントがごめんなさいしている一方で
各店アカウントがそれぞれ好き勝手に ○○入荷!お買い得セール中!じゃ駄目でしょ。
最低でも各店個別アカウントにも即時リツイートさせるのは必須だったでしょうに。
…まぁこれもちょっと考えれば分かりそうなことなのですけれども、
考える人が居なかったのかな…。

Yahooニュースのトップにまで踊り出ちゃって、正直あんまりよろしくない状況だと思う僕です。

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振り返ってみた [音楽の周辺]

Fishのシリーズを書き終えてなぜだか少しホッとしています。
別に締め切りとかがある訳でもないのに、おかしなものです。

-さて、今年のここのブログについてもまとめてみようかと。
エントリーの数はこの作文込みで72本。
年末までにもうひとつふたつ書くかも知れないし、
ここ数年で比較すれば割と多い方ですね。
コロナ絡みの影響もあったかなーと思いつつ、
まぁ、単純に書きたいことが一杯あったのでしょう。
中身についても今年は珍しく良く書けたんじゃないかと
自賛できそうな作文が幾つかあったような気がします。
どれだったかは思い出せませんが。

音楽を巡る状況としては
レコ屋実店舗へ殆ど足を向けられませんでした。
あの日とこの日と…って
指折り数えられちゃうんじゃないかと思うくらい
壊滅的に少なかった。
勿論緊急事態宣言下にあって
各店が営業を自粛した期間もありますし、
僕が普段向かう主要な店が新宿という
ホットスポットに集中していたということもある。
概ね狭くて換気もあまり期待できなさそうな場所で
密な状況下CD棚をゆっくり眺める度胸もなく、
せいぜい在宅勤務をサボって(内緒ですよw)
平日昼間にぱぱぱっと、
予め目星を付けたタイトルを摘まむのが関の山でした。

一方で国内通販の利用は例年より増え、
更には海外通販、そしてbandcampを始めとした
デジタル版DLの利用が飛躍的に多くなりました。
各専門店の入荷状況に縛られず、また選択の幅が拡がったので
作文への影響は正直大きかったです。
まぁ、でも、ね。やっぱり店でゆっくりと、
あれこれ吟味しながら買い物したいです。

後はアレだ、音楽とは全然関係ないけれど
友人達と夜、お酒飲んで馬鹿話したいなぁ。
今年、家族以外と外でご飯食べたのを思い出してみたら
たったの2回しかなかったという驚愕の事実。
いずれも昼間、サクっとメシ食ってバイバイだもん。

…話を戻して作文の中身について。
今年はメタルとプログレをバランス良く
書き分けられたんじゃないかと思っているのですがどうでしょう。
ちゃんと数えていないから実際は違うかも知れんけど、
感覚としてはかなり気持ちいい配分だった気がするのです。
あー、両者に属さないヤツもちょいちょいあったかなぁ。

そして最近アップしたATOLLの話とか
Frankie Banaliの訃報から最終的にKevin DuBrowを責める作文とか
なんで今頃になってそこを蒸し返すのか!?的な話題を
(出来の良し悪しはともかく)特に楽しんで書いていた記憶アリ。



と、いうことで。
この先世の中がどうなるのか、
僕個人あまり楽観視はしていませんが
グズグズ言っていても始まらないので
相変わらず淡々と日々を過ごすことにします。
そこに音楽が流れていれば多分大丈夫、な筈(笑)。

ここには貼れませんけれども
「ライヴ! ! 泉谷 ~王様たちの夜~」('75)から、
「終わりをつげる」を聴きながら。

んー、さすがにあんまりだからなんか別の貼っとくかぇ?


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またこれ良く分からんものを書いてしまった [音楽の周辺]

なんか不意の雑談で申し訳ないです。

-僕が喫煙を始めたのは二十歳の誕生日から。
我ながら変なところで律儀よのw
以来ほぼ30年、多い時は1日40本以上燃やしていたのですが
2015年の頭に吸うのをやめて、そこから5年を経て
今やすっかり嫌煙者気取りに。
まぁなんだ、ヘビースモーカーだった頃にしても
隣の他人が吐き出す煙には我慢ならないという
理不尽人間だったのですが、
それでも自分が吸わなくなってからは
喫煙者の気持ちにまぁまぁ寄り添っているつもりでいたのです。

しかし先日、往来で電子たばこの蒸気から
ほんの微かに漂う臭いにイラっと来ちゃったのです。
えー、俺そんなに敏感だったっけ、という驚きと
もしかして自分がキレる老害化しているのではないか
という恐怖がない交ぜになって少し落ち込んじゃった。
勿論その場で怒るようなことはしませんでしたし
黙って足早にその場を離れた訳ですが。
まぁ結局何が言いたいのかというと、路上は禁煙ですよ。
そして電子たばこは紛うかたなくたばこそのものであると。

僕は5年前から今まで周りに対して
自分が禁煙したと言う表現は一切して来ませんでした。
今はたまたま吸わずにいるだけ、と。しかしこの一件で
いよいよ自室の隅に置きっ放しだったセーラムライトを
捨てる時が来たと確信しました。
いやー実際5年前のたばこなんて怖くて吸えないんだけどさw

…だらだら書いちゃったな。この後の作文どうしよう?
せっかくなので(ありきたりながら)たばこ絡みで思いつく
ジャケットでも並べてみましょうか。

dvdbwezsd.jpg

Ziggy Stardustって言われると'72年の方じゃなくて
こっちを思い浮かべちゃうんですよね。
なんか、世代的なものですかね。

blksbth&h.jpg

YouTubeにおいて多数の若い外国人が
「初めて〇〇聴いてみた」で本作タイトル曲を取り上げて
でぃーぷりりっく!とか言ってるのが可笑しくて仕方ない僕。
作詞の技巧として特級であることに間違いありませんが
全体としては何を言っているのか良く分からないよねこの詩。

あ、VAN HALENの〝1984”はあまりにもBLACK SABBATHと
似通ったアイディアなので貼るのは止めておきます。

dnsjrgrnmd.jpg

単純にこの写真が凄く好きなのです。
Joseph Szaboという写真家が撮ったものです。
この人はモノクロフィルムで
f値の小さいレンズを使うのが得意みたい。

cmndcgocdwd.jpg

ちょっと捻ったところで。
まぁこれもCAMELの〝Mirage”と似た発想ですが
こっちの方が色合い的に奇麗なので貼ってみました。
中身については、実はブリブリしたベースサウンドが
バンドアンサンブルを引っ張っているのだよね。

そして僕がたばこジャケで最も印象的だと思うのは…

wsmtgmradil.jpg

ジャジャジャ、ジャズぅ!?
まぁBEATLES絡みで興味が沸いたので聴いてみたという
1枚ですから他は全然知らないのですがね。
しかしなにゆえこの写真をジャケットに採用したのか。
いわゆる「スモーキー」なジャズアルバムってこと?
んー良く分かりませんが、この燃え尽きちゃってる感が
そこはかとないうら寂しさを醸し出していて、
いや、音楽そのものは全然寂しげではないのですが。

-てなところで、なんとかカッコついたかな。
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今日も無理繰り書いたので… [音楽の周辺]

GALLEONの1st.“Lynx”('92)について書いてから
1年ちょっと経ちました('18年7月24日エントリー)。
あの後地道に中古の弾を拾い続けた結果、
エラいもんで先日全9タイトルが揃いましたよ。
今時こんなの集めてんのは僕くらいだろうな(笑)。
モノさえあれば大抵3桁円で手に入るのがなんというか、
なんとも言えませんでしたが。

で、改めて頭から聴き直すに当たって
1st.が国内盤だったという事実を再確認したのです。
あの(?)ゼロ・コーポレーションから出ていました。
'93年、SAGAの“The Security of Illusion”を皮切りに
プログレ方面のリリースを散発しましたが
なんだか中途半端で良く分からないチョイスのタイトルが
多かったという印象です。
それでもCASINOやSHADOWLAND(共にSI Music)、
そしてGiant Electric PeaのIQ、JADIS辺りを
我が国で出した功績は小さくないと思います。
なんとIQはこの“Ever”('94)が初めての国内盤だったんだぜ。
SI Musicのカタログについては特にレーベルサンプラーを
是非国内リリースして欲しかったのですが、
自分の所のサンプラー(“MVP Compilation Series”)を
頻発する会社でありましたから
訳分かんなくなっちゃうのを避けたのだろう、
と好意的に解釈しておきます。
あ、因みに“MVP(レーベル名)”は
Master Volume Projectの略だそうで、実にどうでもいい話ですが。

'99年にゼロ・コーポレーションが
親会社(日本公文教育研究会)の意向でレーベルを畳むに当たって
メタルものは配給元の東芝EMIやアヴァロンが引き継ぎましたが、
プログレはそれより前の'96年頃に概ねリリースがなくなっています。
GALLEONの“The All European Hero”、
そしてALLIANCEの“Bond of Union”辺りが最後かと
(ALLIANCEは出音的に全然違うと思いつつ、
しかしRobert Berryが歌っているのよ)。
当時はメジャーカットされたメタルの大物達を根こそぎ拾って
新譜を作るという商売がそこそこ当たっていたので
売れないポンプはもう要らないでしょ、ってことですわな。
'96年にSI MUSICが潰れちゃったってのもあるでしょうが。

同じ頃('92年頃~、ピークは'94年かと)
ポニキャン洋楽部(キャニオン・インターナショナル)が
GALAHADやPENDRAGON、そしてARENAを出していたという話は…
また今度、気が向いたらね。
うーん、当時目黒駅前のスミ商会で
ARENAとか買ってたのを良ーく覚えてるわ(遠い目)。

いずれにせよ'90年代半ば、プログレ暗黒時代にあって
国内リリースに奮闘した準メジャーがあったという事実は
記憶にとどめておきたいなぁと、そういう話でございますよ。



ここのところこんなんばかりですみませぬ。
しかも今日は文字のみという有様で。
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いつもの昔話(with物的証拠) [音楽の周辺]

前回エントリーをアップする際
twitterで通知を連動させる機能を使ってみました。
結果、少しだけページビューが増えたようです。
ネットの最果て、どん詰まった端の端で
訳の分からないことばかり書いている僕ですが
読みに来てくれる人が居るのはやっぱり嬉しいので
今後も続けていこうと思います。

で、ご新規さんを意識して
ちょっと古いエントリーを見直してみたのですが
誤記やリンク切れ(作文そのものに
僕自身の変節もありますがそれはその時々で
考え方が変わることもあらぁな、と
開き直らせていただきます)が散見され
かなり恥ずかしいことになっています。
しかし正直修正するのが面倒臭いのです(惰)。
まぁ、気が向いたらぼちぼち…くらいの感じで。

加えて今日は大して面白くもない爺ぃの自慢話なので、
いやぁホントすみませんねぇ。

先日実家自室で面白いものを見つけてしまって
これは(笑)、っつって持って帰ってきたのです。
色々なものが乱雑に突っ込まれたファイルなのですが
その中身を一部掻い摘んでここに張り付けてみます。

まずはなんつっても

rushbudokan.jpg

ほら、嘘じゃなくてちゃんと行ったんだぞ、という(笑)。
S席¥3,900-ってのは今の感覚からすると馬鹿安!って
感じもしますが当時の高校生にとっては割と必死で
捻出しなければならない額だったと記憶しています。
当日の武道館はやたらと外人が多くて
ちょっとビビったことを良く覚えています。
僕は三馬鹿大将~“The Spirit of Radio”へ至る
オープニングで既に訳が分からなくなるほど
興奮してしまい…(苦笑)。
実家にはこの時買ったツアーパンフも
ちゃんと残っていました。

続いて

marillfish.jpg

初来日公演。勿論歌い手はFishです。
これ、厚生年金会館じゃなくて日本青年館だったんですね。
うーん、その辺の記憶はだいぶ怪しくなってるなぁ…。
でも公演内容自体は良く覚えています。
メインで“Misplaced Childhood”を全曲通して演奏したの。
ステージを暗転させて、Fishの手だけにスポットを当てる
導入がシアトリカル
(今どきあんまり使わねぇ言葉だなぁ)で
とてもカッコ良かったんだよね。

…と、この勢いで書いてると無駄に長くなるな。
どうしよう…。まぁ、もうちょっと続けてみますか。

terustoyoko.jpg

NOVELAの郵便貯金ホールと
中野サンプラザの半券もありましたが
レア度で言ったらこっちでしょうねぇ。
これはチケットぴあからの発券ではなくて
ホットスタッフのフォーマットですね。
月日は印刷されていますが、年は分からないんだな。
多分'84年だったと思います。
東横劇場は大体新派の演劇ばっかり
やっているイメージでしたから
随分変なハコを使うんだなぁ、と思ったものです。
全体的に小振りでステージとの距離が近く、
音響もそんなに悪くなかったと記憶しています。
とても良いライブでしたよ。

もう1枚和モノのチケット。

madeinjapan.jpg

'80年代の中頃、いわゆるインディーズブームを横目にしつつ
小規模ながらこういうムーブメントが確かに存在したのです。
しかし良く見るとこれ、Eggmanが主催だったんですね。
あぁ、だからBLACK PAGEが絡んだのか。
BLACK PAGEはEggmanで頻繁にライブやってたもんな。
ヤクルトホールは席数550、それを2日埋めるくらいの
動員力があったということで
なんか懐かしくて涙が出そうになるな。



-キリが無いのでこの辺で止めておきます。
ファイルには他にもメタル方面のチケット半券や
輸入盤レコードに封入されていた
マーチャンダイズの宣伝チラシが
ごっそり入っているのでそのうちまた、
作文のネタに窮した時にでも自慢しましょうかね。
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苦し紛れな作文の自覚アリ [音楽の周辺]

諸々、多分、漸く落ち着いたのだと思います…はー、物凄くしんどい。
詳しくは省きますが、母を老健施設に入所させました。
これで暫くは安心、だと思いたい。いやーホント、色々削れるわー。

ちょっと作文するアレもナニなので、今日のエントリーはきっと酷いよ。



市川哲史の
「どうしてヘヴィ・メタルを好きにならなかったんだろう」は
結局売れたのかしら?
「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう」が
結構話題になったので2匹目のドジョウ宜しく上梓された訳ですが、
僕としては正直いまいち面白くなかったものですから。

-僕が「Burrn!」を読まなくなってから
10年(?15年?良く分からん。いずれにせよだいぶ前)経ちます。
しかし「炎」は創刊から休刊までの全号を保管してあります。
それ程音楽雑誌として面白かったんだよね。
「どうしてヘヴィ・メタルを好きにならなかったんだろう」は
その「炎」に載った原稿をベースに加筆されたものがメインなので
やや新鮮さに欠けてしまったのがひとつ。

題名にヘヴィ・メタルを謳いながら、中身があんまりメタルではないこと。
音楽ジャンルの厳密な切り分けが割とどうでも良くなってしまった
僕のようなおっさんであってもやや首を傾げがちなところ、
いまどきの読み手にとっては「看板に偽りアリ」と
取られても仕方がないんじゃないかと。
若い読者がこの本を買うことはハナから想定していない?
まぁ、そうかも知れません。

何故か巻末に酒井康の書いた原稿が
そこそこのボリュームで収録されていること。
えーとですね、これはハッキリ言って蛇足だと思います。
大体において僕は酒井康の作文が好きではないのだ。
露悪趣味且つアイロニカルなことに自覚的で、
しかもやたらと周囲に攻撃的な文体は
物凄く子供っぽくて稚拙に感じてしまうのです。
加えて旧態依然の業界ノリがそこはかとなく漂う感じが凄くイヤ。
市川は本著でそうした業界ノリを一刀両断しておきながら、
挙句にこんな原稿を載っけちゃったら意味ないじゃん、と。

以上3点を以って僕はこの本をいまいちと判断しました。
失踪前、ほぼ怖いモノ無し状態だった市川哲史の文章として読む分には
最高に面白いのは間違いないですけれど。


どうしてヘヴィ・メタルを好きにならなかったんだろう

どうしてヘヴィ・メタルを好きにならなかったんだろう

  • 作者: 市川 哲史
  • 出版社/メーカー: シンコーミュージック
  • 発売日: 2018/03/26
  • メディア: 単行本





んー、本じゃなくて盤の話をしたいのですが…。
WARFAREの“Metal Anarchy”('85)がやっと再発された
(Dissonance Productionのグッジョブですわ)とか、
でも個人的には“A Conflict of Hatred”('88)が
出たことの方が嬉しかったとか…
うん、すみませんちょっと気分じゃないです。

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独りごち [音楽の周辺]

今日は年寄りの、くどくど長い昔話です。
いつも通り面倒臭いアレなので無視していただいて結構かと。



カケハシ・レコードの新品CD新入荷を眺めておりますと
MAGNA CARTAの“Lord of the Ages”('73)が目に留まりました。
この頃のRoger Deanってば神懸り的に
素晴らしい絵を連発していたんだなぁ、などと呟きつつ
そういえば僕がRoger Deanに初めて触れたのは
レコードジャケットそのものではなく
画集“Views”('75)であったことを思い出したのです。

(ホワンホワン…という例のSEとともに回想開始)

小学校の中高学年で早くも色々捻くれた糞ガキだった僕は
大して中身も分からないのに
ツルモトルームの「スターログ日本版」を
ちょいちょい買っては眺めておりました。
小学生にとってはなかなか高価な雑誌だったと記憶しており、
さすがに毎号買うって訳にはいきませんでしたが。

このスターログってのはざっくり言えば
古今海外のSFやファンタジーを紹介する雑誌だったのですが、
それ等に関連する商品の通信販売の頁が異常に充実していました。
当然僕はショーケースに飾られたサックスを眺める黒人少年状態です。
-で、そうした頁ではやはりFrank FrazettaやBoris Vallejoの画集が
ドーン!と推されているのですが、如何せん貧弱な日本人の子供には
マッチョなヒロイックファンタジーはあまりピンと来なかったのね(笑)。
けれどそんな中、妙に心に引っ掛かったのがRoger Deanだった、と。

まぁ結局、洋書の画集なんてお値段が高くて買える訳ないんですよ。
加えて小学生にとっては現金書留や口座振り込みなど、
通信販売の手続きもハードルが高かったしね。


…ここで一旦、ちょっと違う話になります。


東京郊外、新宿まで電車で約1時間という場所に暮らしていた僕は
休日友達と子供2人だけで歌舞伎町に映画を見に行ったりしていました。
今考えればよく親が許したもんだよな。まぁ、昔の話です(遠い目)。
んで、終いには独りであの辺をうろうろ徘徊するようになり、
いや、さすがに盛り過ぎな感じになってしまうのでもう少し詳細に記せば、
僕が専ら利用していた西武新宿駅(歌舞伎町に近いのです)には
直結する商業施設「PePe」というのがありました(今もある)。
そのペペには当時テナントとして書店が2軒入っていて、
そこに足繁く通ったのです。

1軒は確か6階、エスカレーターのすぐ脇にあったコミック専門店で
この店の名前がどうしても思い出せないんだよね。
ネットでも調べてみたけれど出てこないなぁ。
勿論いつ頃なくなったのかも分りません。
うーん、物凄いモヤモヤ感(苦笑)。
それこそスターログなんかの扱いもありましたし、
少し時代を下って東京三世社の「少年少女SFマンガ競作大全集」とか、
その手のアレは大体この本屋で買ったんだけどなぁ。

もう1軒は8階全フロアを占める「西武新宿ブックセンター」。
今は100円ショップになっているそうで、まぁ、うん、そうなんだ(嘆息)。
この本屋には洋書の取扱いがあって、
例えばアメコミが段ボール箱に束で突っ込まれた状態で
店の端の方に無造作に置かれていました。
数を買うと割引き率が上がるので、10冊買えば1冊当たり¥100-とかね。
英語なんか全く読めない癖に結構買ったものです。

そして海外の写真集や画集もそれなりの数が書架に並んでいて、
その中にあったのですよ、憧れの“Views”が。
後に輸入盤レコードの臭いを嗅いで顔をしかめたのと同様、
当時の洋書の紙かインクか、なにしろ石油臭くてねぇ。
かなり面喰らいながらも長々と立ち読み(眺め)をして、
これ、誕生日までに売り切れたりしないかしら?と心配したのです。
結果無事に手に入りましたが、まぁ小学生の買う本じゃないわなぁ。

僕はこの画集を飽くまでSFファンタジーアートの作品集として見ていました。
その頃はYESなんてバンドがあることも知りませんし、
Steve Howeの“Beginnings”('75)とか、
なんでこの絵は写真と合成しているの?このギター持ってる人誰!?
などと憤慨していましたねぇ。
子供心にはやっぱりURIAH HEEPやGREENSLADEがカッコ良くて、
一番好きだったのはBILLY COX NITRO FUNCTIONなんですけどね(笑)。

中学生になって悪い友達(?)が出来て、
ロックを聴くようになって初めてRoger Deanがどういう描き手なのかを知り、
また今この歳になって改めてこうしたプロセスを振り返ってみれば
大変に僕らしい、捻くれた前段でもって
ロックというものにアプローチしていたんだなぁ、と、
我ながら妙に感心したりもします。


結論としてはそういう変な子供が居たんだよ、ってことですかね。
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異国の思い出 [音楽の周辺]

あー、なんか急に思い出しちゃったのでちょっとした昔話をば。

もう20年以上前になりますけれども、
イタリアのフィレンツェへ行った時のことです。
僕は訪れた場所がどこであっても
とにかく音盤屋を探し当てて入り浸るというスタイルを貫きますので
かの地でも1件のCD屋へ毎日のように通っておりました。
観光?ナニソレ?ってなもんで
…まぁ勿論ベタなスポットもそれなりにちゃんと見に行きますけれど、
フィレンツェってのはそれ程大きな街ではありませんから
1週間も居ると一通りは見終わっちゃうんですね。

まぁ見るからに怪しげな東洋人が頻繁にやってきては
LITFIBA(“Terremoto”-'93 当時出たばかりの新譜でした)とか
DEUS EX MACHINAとか、そんなのばっかり買って帰るもんですから
お店の人はさぞ困惑しただろうなぁ。

で、3日くらい通ったところで
レジのお姉さん(多分バイトだと思います)が何やら話し掛けてきました。
“くぁwせdrftgyふじこ フィレンツェ?”
勿論イタリア語なので全く分かりません。
僕が困った顔をしていると
“くぁwせdrftgyふじこ フローレンス?”
と英語で言い直してくれたのですが結構な早口と訛りでやっぱり良く分からない。
フローレンスがフィレンツェの英名であることは理解していましたが、
こりゃ参ったなー…と日本人らしい曖昧な笑みを浮かべたところ
お姉さんはレジ脇から昔の切符のような厚紙を取り出し、
これまた古臭いパンチでバチバチとその厚紙に穴を空けると
にこやかな笑顔で僕にそれを手渡しました。

ななな、なんぞコレ!?
困惑しつつも受け取って店を出てからよくよくその厚紙を見てみると…
ああ、これサービスカードか!スタンプの替わりにパンチで穴空けるのね。
と気付いた僕。
してみるとさっきの問い掛けは
「あんたまいんち来てイタ物ばかり買ってるけど、フィレンツェに住んでんのかい?」
という趣旨であったのです。

その後も2回くらいその店に行って、勿論カードに穴空けてもらいましたよ。
どう頑張っても全部穴空かないのは分かっていつつですが。
多分実家の自室をひっくり返せば
まだどこかにあのカードが残っているんじゃないかなぁ。
今となっては店の場所も名前も全く覚えていないのですが、
「また来てねー」的な挨拶でカードを渡すお姉さんの笑顔は
今も脳裡に焼き付いております。

えーとね、この話はオチとかありませんからこれで終わりです。
LITFIBAのことを書こうかとも思いましたが、
特段書くことがありませんでした(苦笑)。

なにせ

Terremoto / LITFIBA / 1993

litfiba.jpg

こんなジャケットなんだし、まぁメタルだろ?
っつって買っただけで、全く知らないバンドでしたからねぇ。
しかも中身はほぼメタルじゃありませんでした。



少なくとも、これは僕の知っているメタルとはなんかちょっと(大分)違う(笑)。
非常に活動歴の長いバンドで(現在もまだやってるらしいです)
その時々でやる音楽も変わっちゃうみたいです。
んー、まぁ息の長い人達にはありがちな話よね。

ところでこの曲の頭の「テレモーット!」が
僕の頭の中で財津一郎の「もっともーっと たけもっと!」と
混じるんだよね。
だからどうした?って話だけどね。



うん、なかなかに意味不明な作文でした。
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