シリーズ作文 紙屑や否や その4 [シリーズ作文]

メタルの店頭配布物、大物をひとつ書き忘れていました。

p41.jpg
p42.jpg

アポロン・インターナショナル(アポロンの洋楽部署-当時)が
店頭で配布したA5判36頁(表回り込)の小冊子。
メタル宣伝ペーパー“ARISE”のVol.6 臨時増刊という建付けです。
残念ながら僕はこれ以外の“ARISE”を見たことがありません。
表紙をご覧いただければ概ねお分かりいただけるかと思いますが
同社のメタル専門レーベルFEMSの10周年を記念して発行されたものです。
FEMS(Far East Metal Syndicate)は
1984年にSMSレコードが立ち上げ(後身である)アポロンが引き継いだ
日本初(自称)のメタル専門レーベルです。
ROADRUNNER RECORDSのタイトルをメインに置きつつ
他のマイナーレーベルも含めて国内盤化した功績は大きく、
後にはSHRAPNEL RECORDSのタイトルも多数リリースされています。

p43.jpg

まずはFEMSの紹介、そして伊藤政則と酒井康の祝辞が続きます。
この後も評論家や各音楽誌の編集が多数文章を寄せていて
権威付けはバッチリって感じです。僕はあんまり興味ありませんが。

p44.jpg

ちょっと面白いのは全国のレコード店からも原稿を募っているところ。
大手チェーンストアに混じって新宿レコードのマダム藤原(故人)が
なんでBernie TormeをCD化しないの?と鋭い突っ込みを入れています。

p45.jpg

SMS時代とアポロンに移った後のレコードリストは資料的価値が高く、
今やこの小冊子の存在意義はここにあるような気がします。
アポロン期のカタログは'94年7月21日リリース分迄が記載されています。
その頃はまだレコードも生産されていたってことになりますね。

p46.jpg

そしてCDカタログはジャケットの写真付きで
バンド名アルファベット順に並べられています。
こちらもざっと見た感じ'94年7月21日リリースのものが最新かと。



この小冊子が発行された時点でアポロンは既にバンダイ傘下の企業であり、
'96年にバンダイ・ミュージックへ社名変更する際に
ROADRUNNER RECORDSのカタログは
ロードランナー・ジャパンに移管されています。
他レーベルのタイトルは隙間から零れ落ち、勿論Bernie Tormeも。
そのバンダイ・ミュージックは'00年に解散、清算され
一方のロードランナー・ジャパンも'11年ワーナーに吸収されました。
FEMSの名前も徐々に忘れられていくのでしょうねぇ。



僕にとってのFEMSと言えば、なんだかんだやっぱりコレです。
ホントは「日比谷」('85)を貼ろうと思ったのですが
アレを貼るとまた別の話になってしまうので、
うん、それはそれでまた別の機会に書いてもいいかも知れませんね。
コメント(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。