休みが明けたら天気が悪い [新譜]

GWに渋谷、新宿、御茶ノ水と一通り廻ったのは実に何年振りのことだったか?
店舗が移転していたりなんだり、なかなか新鮮ではありましたな。
レコードは嵩張るのでなるべく買わないと決め、
しかしCDはフィジカルじゃなくても概ね聴けるもんな…
なんて考えてたら買い物はそんなにはかどらず。
'70年前後の古臭いヤツを幾らか漁ったりましたが
その辺はそんなに書くことないしねぇ。
…あ、本題とは全然関係ない話です。



Skjeringspunkt / PANZERPAPPA & Rannveig Djonne with Guests / 2024
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アルバム“Summarisk Suite”
(7枚目と書きましたがライブを除くと6枚目だったようです)をリリース後、
'21年から“Stilovingar(Exercises in Style)”を
注ぎ足し注ぎ足しで製作中のノルウェー出身5人組。
因みに“Stilovingar(Exercises in Style)”は
最終的に全99曲からなるアルバムで、
バンドが影響を受けた様々なスタイルの音楽を
PANZERPAPPAなりの解釈で作曲、演奏したもの。
現在散発的にbandcampやYouTubeで楽曲が公開されています。

一方こちらは'23年5月に録音されたもので、
同じくノルウェーのダイアトニックアコーディオン奏者
Rannveig Djonneを始めとした客演を迎えて
前衛プログレと抒情フォークをミックスしたらどうなるのか?
というバンドの疑問を体現したアルバムです。
アルバムタイトルはノルウェー語で「交差点」を意味するそうで、
音楽ジャンルの交差する場所ってことを言いたいのですと。



ご覧の通りライブです。
マルチトラック機材を入れてしっかりミックスされた
ラインソースのサウンドは申し分なく、
曲終わりのアンビエンス(拍手等)がのらないと
ちょっとライブとは信じられないくらいの完成度。
リハーサルにはそれほど充分な時間が取れず、とありますが
それもなんか眉唾だなぁ。
これは一部録り直しアリでしょ?と疑うくらい巧い。

先行公開された単曲は敢えてここには貼りませんでした。
Rannveig Djonneをレコメンドする意図があったのだと思いますが
些か民族音楽に寄り過ぎな気がしたものですから。
逆にバンドが圧倒的な主導権を握る“Panzerock”なんて曲もありますが
僕はその振れ幅の中間にある曲が良いと思うのです。
#8、“Ugler i Moseboka”や #12の“Bambas”なんかの混じり具合が
物凄く気持ちイイんだよね。
メロディは概ね抒情的な方向に譲りつつきちんとロックのビートを乗せてくる
バンドのアイデンティティがカッコイイのだ。

いずれにせよ本作におけるバンドの試みは
相当優れたアウトプットに帰結したといって良く、
平たく言えばとても良いアルバムです。

アルバムは全曲ビデオシュートされていて購入者はbandcampで視聴可能。
フィジカルはCDが手売り限定80コピーですって。
まぁ売れたら追加されそうですけれども。
こちらの購入者もbandcampで映像視聴可能になるそうです。

ついでの情報として、バンドは6月に初期3作のリマスター版を出すってさ。
こちらもCDは限定みたい。



JANOに続いて蛇腹楽器の聴こえるアルバムでしたが
特段の意図はありませんで、ほんと、たまたまなのよ。
作文するに当たってアコーディオンだの
コンサーティナについてざっと調べてみて、
色々な種類があることをこの年齢になって初めて知りました。
正直出音の違いはさっぱり分からんのですが。
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