2011年のポンプロック－年末編 [日々聴く音楽]
1月25日のエントリーを引き継いで締めておきたく。
…つーか、もう年末かぁ。
図らずもボーカリストのソロ作が立て続けにリリースされまして、
両作共になかなか興味深い内容だったのでちょっと書いておきます。
Souvenir / ANDY SEARS / 2011
Geoff Mannの後を継ぎ、紆余曲折を経て今もTWELFTH NIGHTのフロントを務めるAndy Sears。
前任のGeoff Mannが強烈な個性の持ち主でしたからイメージとしてはどうしても地味な印象で、
バンドに対する音楽的貢献も歌い手としてのものに限定されると思っていましたが…。
1月のエントリーに書いたライブ“MMX”で鍵盤を弾き語る姿を見て、
あれ？案外自己主張するんだなー
という発見に続いての、今回のソロアルバムです。
ソロとは言っても基本TWELFTH NIGHT用のワーキングテープを纏めた体で、
その点アルバムタイトルに偽りなしですね。
“The Craft”の再録音なんかインストでボーカル入ってないし（笑）。
元を知らなきゃ退屈だろうなぁ。
Geoff Mann時代の“This City”録り直しが個人的にはとても気に入りましたが、
やはりメイントラックは“First New Day”のピアノ弾き語り版ということになりましょう。
しかし、その割には“MMX”の生演奏版をそのまま持って来ただけで、
それならアーカイブ本“Play On”のオマケDVDに入っていた
スタジオ版のオーディオデータを収録してくれれば良かったのに。
それよりなにより、本作にはちょっと困った問題があります。
曲によって音量のアウトプットレベルがまちまちで、聴き辛いことこの上ないんです。
幾らデモの寄せ集めとは言え、マスタリングの時にほんのちょっと手間掛けりゃ済む話じゃん。
曲はどれも悪くないだけに残念です。
TWELFTH NIGHTについては旧譜のDefinitive Edition化が着々と進行中のようで
初期インストバンド時代の“Live at the Target”が来年初頭のリリース、
その次はGeoff Mann期の“Live and Let Live”が予定されているみたいです。
既出2タイトルの出来が良いのでこれらも非常に楽しみですな。
Dancing with Ghosts / ALAN REED / 2011
amazonはMP3のダウンロードだけみたいですね。
それでも扱いの無いAndy Searsよりはマシか…。
この人がPALLASを脱けたのはとても意外でした。
本人のステートメントによると突然クビになったそうで、
いい歳したオッサン同士でケンカすんなよ…
って感じですが。
後任を迎えてリリースされたPALLASの新譜“XXV”（'11）は力作でしたが、
初代ボーカルのEuan Lowsonに似ていささか不安定なPaul Mackieより
Alan Reedの方が良かったなぁ、僕は。
さておき、
Alan Reedはこの5月に“Begin Again”という曲を先行トラックとして公開していました。
近日リリース予定のアルバム“First in a Field of One”からのカットという触れ込みでしたが
制作に時間が掛かっているのか、今回は繋ぎとして5曲入りミニアルバムを出したようです。
スッキリしたアコースティックサウンドは“Begin Again”と同じ路線。
しかしABEL GANZ時代の曲はともかく、
PALLASの曲を2曲も演るのはなんかちょっとアレな気もします。
でも、そのうちの1曲“Sanctuary”が相当に良いのです。
かなりシンプルなサウンドなのに、
オリジナルで聴かれたフェアライトCMIの重層録音に負けない、空間的な広がりを感じます。
他の曲についても空気感への拘りは相当なもので、
きっと自らの歌が「ポンプ」な演奏にこそ栄えるのだという自覚の顕れなんでしょう。
しかし、そうした拘りはエレクトリックなポンプサウンドへの憧憬の裏返しとも取れる訳で、
本作の楽曲を飽くまで「アコースティックバージョン」、
「フルバンドで録音中のアルバムからの曲」と説明していることもあり
“First in a Field of One”はさぞ煌びやかなポンプロックであろうと
聴き手の期待も膨らみます。
この調子で行くと来年も懐かしいサウンドに接することができそうです。
リリースを見逃さないようにしなくちゃいけません。
いっつも書きますけど、
この手は出たと思ったらアッという間に無くなっちゃいますからねぇ。
…つーか、もう年末かぁ。
図らずもボーカリストのソロ作が立て続けにリリースされまして、
両作共になかなか興味深い内容だったのでちょっと書いておきます。
Souvenir / ANDY SEARS / 2011
Geoff Mannの後を継ぎ、紆余曲折を経て今もTWELFTH NIGHTのフロントを務めるAndy Sears。
前任のGeoff Mannが強烈な個性の持ち主でしたからイメージとしてはどうしても地味な印象で、
バンドに対する音楽的貢献も歌い手としてのものに限定されると思っていましたが…。
1月のエントリーに書いたライブ“MMX”で鍵盤を弾き語る姿を見て、
あれ？案外自己主張するんだなー
という発見に続いての、今回のソロアルバムです。
ソロとは言っても基本TWELFTH NIGHT用のワーキングテープを纏めた体で、
その点アルバムタイトルに偽りなしですね。
“The Craft”の再録音なんかインストでボーカル入ってないし（笑）。
元を知らなきゃ退屈だろうなぁ。
Geoff Mann時代の“This City”録り直しが個人的にはとても気に入りましたが、
やはりメイントラックは“First New Day”のピアノ弾き語り版ということになりましょう。
しかし、その割には“MMX”の生演奏版をそのまま持って来ただけで、
それならアーカイブ本“Play On”のオマケDVDに入っていた
スタジオ版のオーディオデータを収録してくれれば良かったのに。
それよりなにより、本作にはちょっと困った問題があります。
曲によって音量のアウトプットレベルがまちまちで、聴き辛いことこの上ないんです。
幾らデモの寄せ集めとは言え、マスタリングの時にほんのちょっと手間掛けりゃ済む話じゃん。
曲はどれも悪くないだけに残念です。
TWELFTH NIGHTについては旧譜のDefinitive Edition化が着々と進行中のようで
初期インストバンド時代の“Live at the Target”が来年初頭のリリース、
その次はGeoff Mann期の“Live and Let Live”が予定されているみたいです。
既出2タイトルの出来が良いのでこれらも非常に楽しみですな。
Dancing with Ghosts / ALAN REED / 2011
amazonはMP3のダウンロードだけみたいですね。
それでも扱いの無いAndy Searsよりはマシか…。
この人がPALLASを脱けたのはとても意外でした。
本人のステートメントによると突然クビになったそうで、
いい歳したオッサン同士でケンカすんなよ…
って感じですが。
後任を迎えてリリースされたPALLASの新譜“XXV”（'11）は力作でしたが、
初代ボーカルのEuan Lowsonに似ていささか不安定なPaul Mackieより
Alan Reedの方が良かったなぁ、僕は。
さておき、
Alan Reedはこの5月に“Begin Again”という曲を先行トラックとして公開していました。
近日リリース予定のアルバム“First in a Field of One”からのカットという触れ込みでしたが
制作に時間が掛かっているのか、今回は繋ぎとして5曲入りミニアルバムを出したようです。
スッキリしたアコースティックサウンドは“Begin Again”と同じ路線。
しかしABEL GANZ時代の曲はともかく、
PALLASの曲を2曲も演るのはなんかちょっとアレな気もします。
でも、そのうちの1曲“Sanctuary”が相当に良いのです。
かなりシンプルなサウンドなのに、
オリジナルで聴かれたフェアライトCMIの重層録音に負けない、空間的な広がりを感じます。
他の曲についても空気感への拘りは相当なもので、
きっと自らの歌が「ポンプ」な演奏にこそ栄えるのだという自覚の顕れなんでしょう。
しかし、そうした拘りはエレクトリックなポンプサウンドへの憧憬の裏返しとも取れる訳で、
本作の楽曲を飽くまで「アコースティックバージョン」、
「フルバンドで録音中のアルバムからの曲」と説明していることもあり
“First in a Field of One”はさぞ煌びやかなポンプロックであろうと
聴き手の期待も膨らみます。
この調子で行くと来年も懐かしいサウンドに接することができそうです。
リリースを見逃さないようにしなくちゃいけません。
いっつも書きますけど、
この手は出たと思ったらアッという間に無くなっちゃいますからねぇ。
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