だって見つけてしまったんだ [シリーズ作文]

2024年前半の我がブログは
なんとはなしに昔話を多く書く流れになっているようです。
物持ちの良いおたくのアーカイブとして
割と(自分で書いていても)面白いので普通に続けていきたいところ。
これもひとつの終活ということで間違いありますまい。

先日いつもの面子(仲良し中学同級生3人組)で飲んでいる際に
キングレコード、ユーロピアン・ロック・コレクションの話題が出ました。
まぁいつもの話っちゃいつもの話なのですが
キングレコード以外のレコ社も似たようなのを
やってたよねって話になったところで僕はふと思い出したのです。
そう言えば実家からそれ関連のチラシやらをサルベージした気がするな、と。

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家に帰ってちょっと探したらごそっと出てきました。
その中から今回はポリドールがリリースした
イタリアン・プログレッシブ・ロック・コレクション('82)、
同じくユーロピアン・ロック・コレクション('83)のチラシを
眺めてみましょう。

先ずはちょっとした前段。
キングレコードのユーロピアン・ロック・コレクションが
(マニアックながらも)商業的な成功を収めたことは
業界的に割とインパクトがあったのだと思われます。
それ以前にも英国プログレ(一部非英国を含む)を廉価シリーズとして
リリースすることはありましたがユーロピアン・ロック・コレクションでは
権利だけはあるものの一般には全く無名の、
しかも非英国産の旧譜をシリーズ化して
定期的(とは言い切れないかも…)に発売、
その結果びっくりするような枚数を売っちゃった訳ですから。
この流れに他社が追随したのは至極当たり前で、
各社それぞれのカタログから選りすぐりのタイトルを
リリースしたのです。

で、チラシの話に移ります(まだ前段)。
当時レコードを買うとなったら
レコード屋へ出向くというのが当然でありまして、
それが発売前のタイトルとなれば店舗で予約するというのが
通常の段取りだったのです。
この店頭予約、店舗にとっては仕入れ数を間違えるリスクが減ること、
そしてレコ社にとっては生産数を以下略ということで
両者に大きなメリットがあったのですな。
なのでこの店頭予約を促進するためのSPツールとして
チラシの役割ってのが今よりとてもデカかったんだよね。
チラシの一部が予約票を兼ねていて、そこに記入してその場で
或いはチラシを読み込んでから改めて予約しに行くってのが
レコードを買う際の正しいマナーのひとつであった訳です。



さて、ではそれぞれ見てみましょうか。
アップロード出来るフォトサイズの関係から
それぞれの細かい文の内容までは判別出来ないと思います。
雰囲気を楽しんでいただくということでご容赦いただければ。

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ポリドールのチラシはA4サイズを3つ折りにした形で店頭に置かれたもので
片面1/3を予約票として切り離せるようになっています。
こちらはイタリアン・プログレッシブ・ロック・コレクション('82)。
「完全オリジナルジャケット仕様」を謳っているのは
キングレコードとの差別化という点で
絶対に外せないセールスポイントだったからでしょう。
そしてこの企画を紹介する前文が北村昌士によって書かれています。

全6タイトルのアルバムがリリースされ、
僕はLOCANDA DELLE FATEの「妖精」を(多分予約せずに)買ったんだよね。
この6枚は全てとても良いアルバムでどれを聴いてもハズレ無しでした。

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一方こちら翌'83年リリースのユーロピアン・ロック・コレクション。
イタリアン…と同じ仕様で、やはり北村昌士が寄稿しています。
ぐぐっとアヴァン方面に寄せたと思しき5タイトルはしかし、
なんだかちょっと統一感に欠けるラインナップ。
「完全オリジナルジャケット仕様」としつつもFAUSTの1stが
普通の紙のジャケットに黒盤レコードだったというのもアレでしたわね。
チラシをよ~く見ると凄ぇ小さい字でその旨注記されてはいるのですがw

個人的にはBurt Alcantaraの“Zygoat”('74)なんていう奇盤が
混じっているのが興味深いところで、これは未だCD化されていないよね?
どっか出さないかなぁ。



-と、今回はこんなところで。
まだ幾つかモノがあるのでこれもシリーズ化かな。
そんなに長くは続かなさそうですが

シリーズ作文 紙屑や否や その1

とでもしましょうかね。
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