久々にたくさん書いた [買い直し盤]

キングのProgressive Rock Legend Paper Sleeve Collection、
2年振り第3弾の10枚が昨日届きました。
それぞれのジャケットを眺めているとなんだか懐かしくて、
恥ずかしながら涙が出そうになりました。

メディアの主流がCDに移行した後のタイトルは
一部微妙な違和感もありますが、総じて今回も納得の装丁です。
TERU'S SYMPHONIAの“Human Race Party”('94)は
普通のシングルジャケットで、
えー、これじゃ駄目じゃん…
と思ったのですが
これはどうやら、当時枚数を限定してCDと併売された
レコードの装丁を再現したものらしく、
それじゃあまぁ、しょうがないのか。
しかしそうなると、これはオリジナルCDの変形デジパックも
持っておかないと駄目かしらねぇ。

出音も非常に丁寧なリマスタリングが為されており、
満足度は大変高いです。


今月10タイトルのうち、個人的目玉はやっぱり
平山照継の“Symphonia”('85)、
そしてSOPHIAの“Defiance”('86)ということになりましょう。
正直に告白しますと、2枚ともレコードリリース当時は
あんまり好きになれなかったのです。

前者はなんか全体的に雰囲気が凄く暗くて、
当時の平山の心持ちが反映されていたのでしょうかね。
'84年に渋谷東横劇場で見た生演奏はとても楽し気だったので、
そこからの落差に唖然とした記憶があります。

因みにそのライブでは下町香織の歌う
“Ocean Gypsy”(勿論RENAISSANCEのカバー)がなかなか良くて、
なんだよレコードには入れないのかよ…
って不満に思ったのはよく覚えています。

それと「夢先案内会社」。
これ、なんで下町とは別の人に歌わせたのでしょう?
事務所の都合とか、不可抗力的な事情でもあったのかしら。
なにしろ、この歌唱は相当にアレですよ。
同曲はだいぶ後になって徳久恵美で録り直した版が
「ノヴェラ伝説」('97)に収録されましたが、
平山自身、本作におけるこの曲のボーカルには
納得していなかったんじゃないかなぁ。


後者については本作より前に自主制作でリリースされた
4曲入りミニアルバムを聴いていました。
そこに録音されていたのは
俺ら、NOVELAとRUSHが大好きなんだもんね!
と、てらいなく出自を丸出しにしたサウンドで
ちょっと笑ってしまうくらいストレートでしたが、
印象としては非常に好ましいものでした。
ですからメジャーデビューとなった本アルバムへの期待は
結構高かったのです。

-しかし。
プロデュースにURBAN DANCEの成田忍を起用するという
致命的なミスマッチ采配。
別に成田忍が悪いとは言いませんが
(実際URBAN DANCEの1stアルバム-'85はレコード買って聴いたよ、僕)、
幾らなんでも音楽的な接点がなさ過ぎですわね。
特に従前ライブで演奏されていたと思しき楽曲のアレンジに漂う、
どうしようもない無理矢理感は聴いていて悲しくなる程で
多分成田側もかなり苦労したであろうことが推測されます。

これについては完全に所属事務所の罪と言わざるを得ず、
全部手前味噌でやるにしてもちゃんと人選してあげれば良かったのに。
それこそ平山照継がプロデュースする、で
なんの問題もなかった筈ですもの。


今回、この2枚から改めてじっくり聴いてみた訳ですが
実は両者それぞれに聴き応えのあるアルバムでしたねぇ。

要するにこの頃はシーンの過渡期にあって
皆がその音楽的方向を必死で模索していたのですね。
オリジナルのリリース当時は、そんな送り手の不安や焦燥なんぞ
受け止める余裕も思慮もありませんでしたから(僕はまだガキだったし)
駄目だこりゃ!次いってみよー。
っつってお終いだったのですが。

しかしそうした進路暗澹たる状況にあって、
もがき逡巡しながらもアウトプットされた音楽は今聴くと大層新鮮です。
それが結果失敗に終わったものであっても、
その時そこにあった可能性の一つとして
時間を経た今なら聴き手側が冷静に認知出来ますから。
SOPHIAなんて、却って当時を知らない人の方が評価は高いかも知れません。


さて。
前回のシリーズ第1,2弾には
(それぞれのアルバムに付いた、初回特典を模したオマケとは別に)
メーカーの特典としてステッカーが付いていました。
全20タイトル分なので20枚のステッカーが手許にありますが、
これはまだ全然大したことではなかったのです。

今回は店頭用(?)のB2ポスターが付いておりまして、現在同じものが10枚。
これが来月、再来月と10枚づつ増えていくのかと思うとかなり憂鬱です。
同じ絵柄のポスターを30枚も、一体どうしろと言うのでしょう…(苦笑)。

翻って、キングレコードと言えばお馴染み、
応募券5枚(レコードの頃は10枚でしたね)と
引き換えに貰える特典盤は今回3種類あって、
中身も大変充実しているようです(4LDK全曲収録も嬉しいけれど
なにしろEASTERN ORBITのシングル“Battle Truck”の収録は快挙なのだ)。
前回はこれが1種類だけでしたから、同じCDを4枚貰っても仕方がないので
2枚(…笑)で止めておきました。


-と、やっぱりこの辺の話は思い入れが違う感じで、つい饒舌になっちゃいます。
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