なんだかんだ、結局クロレッツのミントタブに落ち着くよね [日々聴く音楽]

Spare Parts for Broken Hearts / PAUL MENEL & THE ESSENTIALS / 2017
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amazon.はCD在庫切れだってさ。

Paul Menelについては
前作のことを書いた時にサラッと紹介しています('12年9月24日エントリー)。
再度一言でまとめると'80年代後半の短い期間IQに在籍した人です。
前作を聴いて抱いた印象は本作でも概ね変わらず、
いかにもイギリス人ボーカリスト(しかも元プログレ)のアルバムって感じです。

本作収録曲について、6曲目の“Let's Do It”と
10曲目の“Walk in My Shoes”の2曲は前作でも聴くことができました。
いずれも新しく録音し直されているようです。特に後者は抜群に歌メロが良く、
ボーカリストが大切にしたがる(何度も録音したがる)曲の典型かと。
しかし今般の再録音に当たってはアレンジをちょっとだけ盛った感があり、
その分歌メロが沈んでしまった印象で些か残念でした。

加えて9曲目の“Common Ground”…これがなかなか面白い曲で、
まず曲名を見てピンと来た方はかなりのIQファンですな。
はい、勿論アルバム“Nomzamo”('87)のラストを飾った(オリジナルレコードの話ね)
同名曲を思い浮かべていただいて結構です。-で、本作の“Common Ground”を聴くと
なんだよ全然違う曲じゃねェか!
ってなるんですが、これねぇ、更に良く良く聴くと歌詞はまんま流用なのです。
元々Paul Menelが作詞をしたのでしょうから何も問題ないのですが、
こういうケース(同詞異曲)を僕は他に知らないので非常に興味深かったです。
まぁ、アレだ、曲としてはIQの方が僕は圧倒的に好きですけれども。



相変わらず強面だなぁ。
しかしこの人の眉間の深い縦皺には大変な親近感を覚える僕であります。
そしてなにしろ見た目と声とのギャップに戸惑いますが、
やっぱりこの人歌い手として相当巧いよねぇ。

毎度褒めている感の薄い作文になっちゃっていますが
総体としてかなり良くできたアルバムであることに間違いなく、
例えば近年のFISHのアルバムと並べて聴きたいような、
と言えば幾らか分かりやすいですかね?…うん、分からんわな(笑)。



Ultimate Killing Time / KILLING TIME
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Sony Music Shop専売タイトル(オーダーメイドファクトリー)。
“Bob”('86)
“Skip”('87)
“Irene”('88)
“Bill”('90)の4枚と
アブソードミュージックジャパンによる再発時('05)に追加されたボーナストラック、
更に加えて'91年の未発表ライブ10曲をまとめた4枚組。
もっと細かく言うとあと2曲収録されているのですが書くの面倒臭いから割愛。

アブソードミュージック再発盤が時折訳の分からない価格で出回る昨今、
この再発を有難く感じる人は多いのではないかと思います。
勿論僕もその一人です。

僕の音楽遍歴にはたまに自分でも良く分からない盤が混じるのですが、
このKILLING TIMEもその一つであります。
当時、なんで“Bob”を買おうと思ったんだろう?我ながら全く謎です。
板倉文がかつてやっていたチャクラはズバリ苦手な範疇の音楽でありましたし、
他に知っていた名前では帆足哲昭も本多俊之&バーニング・ウェイブの人
という認識しかなかったので、まぁこれ即ち
んー、だってフュージョンだろぉ?
的なアレしかなかった訳で(苦笑)。

然るにこの3曲入り12インチレコードから聴こえてきたのはなんとも形容しがたい、
「変な音楽」としか言い様のないものでありました。
なんかね、それがちょっと面白いと思ったのです。

改めて今聴いてもジャンルとか良く分からないですよね、コレ。
でも、やっぱりなんか「ちょっと面白い」んですよ。
個々の演奏者の技巧は非常に優れていますから色々と小難しいことをやっているのに
全体としてはそういう頭でっかちな印象よりも「ちょっと面白い」が勝ってしまう。
僕は多分この人達のやっている音楽の正体を一生解明できないまま終わるのだと思います。
で、訳が分からないまま「ちょっと面白い」から聴き続ける、と。
誠に勝手ながら、KILLING TIMEはそういうことで良いとさせていただきたく。
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