分水嶺からの下り坂的アルバム [泡沫盤]

Animal Grace / APRIL WINE / 1984
野獣の叫び+1(紙ジャケット仕様)

野獣の叫び+1(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/08/24
  • メディア: CD


SAMSONの“Don't Get Mad Get Even”と並んで
レンタルレコード屋メタルコーナーの肥やしとして思い浮かぶアルバム。
いやもう本当に、只の一人も借りていないんじゃないかってくらい
全く人気無かったよなぁ。
まぁなにしろジャケットからして全然メタルじゃないし、
売り文句としてやたらとプッシュされるトリプルギターも
別にそんなにピンと来なかったし。

モンスターズ オブ ロックの初回('80)に出演したことで
我が国でも知名度を上げ
翌'81年のアルバム“The Nature of the Beast”が
キャリアのハイライトとなりました、
…ってことで大体間違いはないと思います。
バンド自体は'69年にカナダで結成されており、
'70年代中後半には単発の中ヒットが幾つかあったようですが
日本での注目度はほぼ皆無であったと思います。

そんな感じでありましたから
僕もこのバンドをリアルタイムでは殆ど聴いていません。
'16年にUMJがCapitol Records期の5タイトルを紙ジャケで再発した時に
初めて買ったものの、最近まで部屋の隅に積んであったという(苦笑)。

-で、ちゃんと聴いてみたらこれが全然良かったですよ、という話です。
ロッケンロールベースのハードロックを基本としつつ
時代に即したサウンドを取り入れてコマーシャルにも耐えうる高品質。
キャッチーな歌メロやコーラスワークも良く練られていて、
いやコレいいバンドじゃん。
しかし我が国のハードロックファンが好んだ様式からは
やはりやや距離があり、当時はなかなか評価が難しかったであろうことも
容易に想像できます。

これを要するにR&R由来、トリプルギター、産業ロックフレーバー
ということで、僕の脳味噌は瞬時にAPRIL WINEをBLUE OYSTER CULTと
紐付けたのであります。特に本作については'80年代のBOCに近く、
うん、そりゃ日本じゃ人気出ないよなぁ。
逆にあの頃のBOCが好物だという方々には
このバンドも堪らなく良い筈です。


※映像、何故か音盤よりピッチが低いです。

ふむ、時代的には同郷Aldo Novaを彷彿とさせる部分もありますね。
プロデューサーは…なんとMike Stoneですか。超売れ線狙いじゃん。
うーむ、こりゃ満を持しての1枚だったんだなぁ。
結果は残念なことになっちゃいましたが。

まぁしかし、僕はこのCD買って良かったです。
実際、この先もちょいちょい聴くと思います。

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