あっという間に休みが終わる [新譜]

元々が出不精だし、unionのGWセールも実店舗は全て中止になっちゃったし、
いやこれどうすっぺかねぇ?と…そうか、家に居ればいいのか、
ってなことでずっと家で過ごした訳です。むむむ、虚しい。
各種通販、bandcamp、ついでにiTunes Storeで全てを済ませるというのは
楽っちゃ楽ですがあんまり楽しくねぇのだ。



Page 12 (on the Right) / CIRKUS / 2021
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仮題を〝Alive”として制作されていた6枚目。
メンバーは前作とほぼ同じく、
新たにフルート奏者とサックス奏者がクレジットに加えられています。

'73年の1st、'90年代の2枚、そして'17年に再度復活して以降と
それぞれの活動時期によってそのアウトプットに相当の違いを聴かせますが、
ここ3枚については'90年代のデジタルポップ指向から
いかにしてロックを取り戻すかを試行錯誤しているように感じられます。
意識してギターを前面に立たせ、
キーボードのサウンドプロダクションも全般にラウド。
しかし如何せんその楽曲群はガツガツとしたアグレッションに欠けるため
なかなか思うような結果に結びついていなかったように思います。
本作についても基本目指すところに違いはありません。
ただ、前2作では割と引っ込められがちだった素朴さやいなたさを
隠さず素直に打ち出したことで
却って古き良きブリティッシュロックの薫りがいい塩梅に漂ってきたようです。



1stアルバムに聴かれた迸るような情感は…あれはやっぱり若さとか時代とか
色々な要素が絡んだ結果の奇跡みたいなもので、
50年近く経って全く同じようにはいかんっつーことですわな。
一方で未だ変わることなきクラシック調のメロディは唯一のオリジナルメンバー、
Derek Millerの根っ子に染み付いたものなのでしょう。
ちょいちょい捻じ込まれるエフェクティブなシンセサウンドの意図は
相変わらず良く分かりませんが。

個々の楽曲については前作〝Trapeze”('20)の方が…なんて気もしますが、
サウンドプロダクションを含めてブリティッシュロックの神髄を
取り戻しつつあるように聴こえる本作にはやはり抗い難い魅力があります。



Secret of the Rising Sun / VIENNA CIRCLE / 2021
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兄弟ユニットの片一方が脱けての3枚目。うん、それは実質ソロってことだね。
女性ボーカルとドラマーを客演に迎えつつ、
他は全部Paul Davisという人が演奏しています。
まぁきっと才気横溢、って感じなのでしょう。やりたいこと、やれることは全部やる的に
音楽的ベクトルはあちこちとっ散らかりつつも
今どきにしてはやや渋めのサウンドデザインとマイナーメロディが一貫することで
思いのほかアルバムに統一感があります。



びっくりするような新鮮な何かがある訳ではありませんが
安心して聴ける1枚であることに間違いはなく、
はい、これなかなか良かったですよ。
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