今日も今日とてニッチな話題 [日々聴く音楽]

あれ?関東甲信はまだ梅雨入りしてないのか。
東海までは凄く早かったのになぁ。



今日はそもそもが好事家向けのバンドの、
更に余り知られてない事実を書き殴ります。

先日ふと聴きたくなって棚の奥から引っ張り出したのは

Running Hot / OUTSIDE EDGE / 1986
outsdeg2.jpg

Virginのサブレーベル、10 Recordsからリリースされた
イギリスの産業ロックアルバム。
本作はバンドの2枚目で、
'84年にweaからデビュー作が出ているらしいのですが
残念ながら僕は未聴です。

ボーカルがややむさ苦しいものの、
いかにも英国産らしい哀愁を含んだポップさは
さすがグラムの国の正統な血筋といったところでしょうか。



…ていうか。
実はこの人たちって元々グラムそのものだったんだよね。

このバンドの核はDavid(ドラム)と
Tom(ベース/ボーカル)のFarmer兄弟(双子だそうです)、
及びギターのEddie Golga。
この名前を見てピンと来た人は
相当ななB級ブリティッシュロックマニアですな。

-かつてグラムロックがその絶頂を迎える直前の'72年、
とあるシングルが全英チャートの4位にランクインします。



若かりしFarmer兄弟とEddie GolgaからなるBLACKFOOT SUEの雄姿。
上掲曲、“Standing In The Road”のスマッシュヒットに続いて
翌'73年にはアルバムデビューも果たしますが
こちらは余り話題にならず。
'74年の2枚目も鳴かず飛ばずのまま、
BLACKFOOT SUEは'77年頃にその活動に区切りをつけたようです。

この流れでそのままOUTSIDE EDGEに繋がるのであれば
割と素直に頷けちゃうのですけれども、
この人たちの面白いところは間に一つ
やや意外な活動をはさんでいる点です。



なんじゃこりゃw
まぁ、当時で言うところのAORでありますが
やはりディスコサウンドを標榜していた感じなんでしょうねぇ。
こちらLINERという名前のバンドですが
メンバーはBLACKFOOT SUEと誰一人違わず。
'79年の唯一作は「夢のライナー号」という邦題で
国内盤も出ていたらしいのです。

このアルバムについては国内外含め
今まで一度も再発されていないようで、僕これ凄く聴きたいの。
どこか出してくれないかしらねぇ?

で、えーと、詰まるところ。
基本この人たちは時代の流れに乗って王道ど真ん中を歩むべく
割と音楽のスタイルをコロコロ変えたのだけれども
最初の一発以外悉く外してしまったということです。
それぞれやっていることの内容は
決して悪くない(どころかかなり良い)のに、
全く運のないバンドってことですわな。
しかし一貫してニューウェーブに転ばなかったのは
職人気質ミュージシャンとしての矜持かと思われ、
そこは妙に頑固なのですね。

OUTSIDE EDGEは'00年に
'87年録音のお蔵入りアルバムをリリースするものの
活動実態はなく、結局3人の消息は杳として知れないまま。
…ちょっとね、勿体ない気がしますよね。
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