単発、短め [新譜]

Heroic Materials / COSMOGRAF / 2022
csmgrfhm.jpg

ここ数作に関して言えばアルバム毎に割と表情の違うアウトプットが続いていて
やや腰の据わりが良くない印象ではありましたが、
本作に聴かれるソングオリエンテッドな姿勢は僕の耳を惹き付けるに充分でありました。

今年のGW前に発表された ↓



があまりにPINK FLOYD(というかRoger Waters)丸出しで
プログレ(殊に英国の)がこの手をやろうとするとみんなこうなっちゃうのかなぁ、
なんて独り苦笑していたのです。
因みにこの曲はBIG BIG TRAINのボーカリストDavid Longdonの死去に際して書かれた曲で
今のところ配信のみ、フィジカルはありません。

で、これに続いての新譜ということで
え~、今回はそっち路線なのぉ?
と、些かうへぇ顔になっていたのですが…
まぁ予想としては概ね当たっていましたがそこまでPINK FLOYDそのまんまって感じでもなく、
これを端的に指摘すると本作の楽曲にはそこまで強くブルースが薫らないのです。
勿論それっぽい場面も散見(聴)されますが全般に泥臭いいなたさは薄く、
ただRobin Armstrongの歌唱がそこそこRoger Watersを意識している感じですかね。



おっ、ジャグァーEタイプ!なんて、音楽とは別のところで声が出たりして。
僕が愛車(勿論ジャガーじゃありません)を手放して丁度15年、
もう自分で運転しようとは全く思わなくなっちゃったけれど
車のゲームとかは未だ妙に熱中しちゃうもんね。
しかしアストンマーチンでもベントレーでもなくジャガーというチョイスは
やっぱりPINK FLOYDを彷彿させるよな。

…話がズレた。
William "Billy" Mayなる架空の人物が
99年の人生を振り返るという建て付けのコンセプト作だそうで、
ジャケットからもわかる通り2次大戦では英国の防空パイロットだったという設定です。
上掲については内燃機関の自動車に対するトリビュートということらしく
どうやら大きく変わりゆく世界について老いた視線がどう捉えるのか、
ひいては人の生き方がどう移ろうのかがテーマってことみたい。
まぁ、うん、って感じで僕個人はこの点特に何か想うところはありませんが
やっぱりなんか、イギリス人っぽい皮肉が込められているのでしょうねぇ。

冒頭に記した通り音楽的変遷のあったCOSMOGRAF(=Robin Armstrong)ですが、
本作で示したベクトルが一番しっくり来ていると思うのは僕だけではない筈です。
なにしろ、何枚か一緒に仕入れたうちこれだけは続けて3回リピートしたもの。

コメント(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。