コンパクト作文 [新譜]

う~む…これはなんともはや。

Rites of Percussion / DAVE LOMBARDO / 2023
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SLAYERを出たり入ったりする合間にPhillip BoaやMike Patton、
終いにはJohn Zornと一緒に演奏したりしている訳で
所謂スラッシュメタルの剛腕ドラマーという一面のみで
評価することの能わない人ではあるのです。
他にもPHILM結成に加わったかと思えば
突然SUICIDAL TENDENCIESに入ってみたりと、
もはや支離滅裂と言っても差し支えないよなぁ。

そんなDave Lombardoが初めてソロ名義でアルバムを出しました。
これ、メタルの人には評判悪い
(多分つまらないって言われる)でしょうねぇ。
実に、紛うかたなき「ドラマーのソロアルバム」なんだなコレが。



他楽曲の一部にピアノが使われているのを確認できますが
基本はパーカッションオンリーです。
あらゆる打楽器を使ってリズムと同時に音階を作り出し、
その残響音にすら音楽的意味を持たせようと試みる
(ミキサーはDave Lombardoの息子ですって)
ガチガチのシリアスミュージック。
かつて“Chemical Warfare”で狂ったように興奮していた僕は
コレをどういう顔して聴けばいいのだ?って感じですが
困ったことに全然面白いんだよこれが。
各曲がコンパクトにまとまっていてアルバムトータルでも35分と
絶妙な尺が聴き手の集中力を途切れさせないのです。
だらだらと自己満足を垂れ流すことを良しとしない姿勢は
大変素晴らしいと思いました。
実際このGWに聴いた中で
最もプログレッシブだったのが本作だったりして。

…まぁでも、



こんな曲のリズムですら
とんでもなくエクスペリメンタルかつグルーヴィだもんな。
逆に、なんでSLAYERだったのか?という疑問すら湧いてきますことよ。

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