再発しないかな シリーズその18 [シリーズ作文]

持ってはいるのだけれど新しい盤が欲しいという、
まぁいつものヤツですな。



やっぱりKING CRIMSONの〝Discipline”('81)が出てきた時って
僕ら仲間内(当時中学生)は相当驚いたのですよ。
結局〝Red”('74)の後Robert Frippが
どんな音楽をやっていたかなんてまるで知らなかった訳で
ソロアルバムやTHE LEAGUE OF GENTLEMENを聴く機会も無かったし
(自分で買うか?っつったらそんなもん買わないし
ラジオでも全然放送されない-当たり前かw-し、ねぇ)、
しかし僕らより年嵩の聴き手はその辺も聴いていた筈で
〝Discipline”のアウトプットはある程度予想出来たってことですよね。
…実際はそうでもなかった気もしますが、まぁいいか。

だって未だにまともに評価されているとは言い難いもんな、
THE LEAGUE OF GENTLEMEN。
Robert Fripp自身が適当な扱いをしている現状、
まぁこれどうしようもありませんが。

Thrang Thrang Gozinbulx / THE LEAGUE OF GENTLEMEN / 1996
tlgogtmttgoz.jpg

セルフタイトルのスタジオ盤よりこっちのライブの方が
バンド演奏に焦点が合っていて僕は好きなのです。
'80年5月のロンドン公演です。
後年DGMLive.comで他のライブが公開されましたが
フィジカルで手に入るのはこれのみ(廃盤だけど)となります。

Robert FrippはJohnny Toobadのドラムが気に入らなかったそうで、
この人を切ってバンドはアッという間に崩壊しました。
…うん、ちょっと分かる気がします。
僕の妄想では多分この頃のRobert Frippって
もろにニューウェイブかぶれだったと思うのです。
軽やか且つまろやかなリズムに自らのギターを乗せたかった。
然るにここのリズム隊はやたらとシャープで重量感たっぷりだもんで、
Frippの目論見から大きく外れたオールドウェイブな「ロック感」が
思いの外前に出ちゃった。
加えてBarry Andrewsの存在感の無さも結構腹立ったんじゃないかなぁ。
ポリリズムやりたいのに鍵盤が白玉しか弾かねぇ!って。

結局、演奏技巧に富んだニューウェイブを目指すも
ニューウェイブ畑の人達はあんまり楽器が上手くなくて
(僕はSara Leeのベース凄く好きだけど)、
仕方がないから巧い人達を集めて作ったのが新しいCRIMSONだった。
で、演奏がカッチリしたのはいいんだけれど
やっぱりニューウェイブ的な軽さ、まるさとは
かなり異質なアウトプットになっちゃって、
もうこれどうしようもねぇなってんで「規律」というスローガンで
無理から押し通したんじゃないかと…。

-はい。
本作は多くの聴き手がちょっとびっくりするような、
剛直なインストゥルメンタルロックのライブアルバムであります。
僕はこのバンドが遺した〝Boy at Piano”という隠れた名曲
(スタジオ盤未収録)が時たま無性に聴きたくなるのです。

紙ジャケとかで出し直しゃいいのに。
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