バンド名が小難しいのはあんまり好きじゃないのですが [日々聴く音楽]

僕が'90年代のエポックについて書くとき、まず出てくるのはPANTERAとHELMETですが
もう少しコアな所まで突っ込んでいくと先日ちょろっと名前を挙げたWARRIOR SOULとか

Blind / CORROSION OF CONFORMITY / 1991
cocblnd.jpg

本作を外す訳にはいかなくなります。
これ、今までここで作文していなかったのは我ながらちょっと意外でした。

C.O.C.は元々限りなくハードコアに近いクロスオーバーをやっていましたが
後には(現在も)豪放磊落なヘヴィロックバンドへと変貌します。
このアルバムはそうした変遷の丁度ど真ん中、
過渡期の混沌が奇跡のアウトプットをもたらした1枚であります。
メンバーも本作だけ他と大きく異なるため
C.O.C.というバンドを代表する1枚とはちょっと言い難いのですが、
方やシアトルの沈鬱サウンドがシーンを席巻する状況にあって



これをBillboardのHeatseekersチャートに送り込んだんだからまぁ大したもんだよね。
'92年にはアメリカ大統領選挙があったので
このPVがタイムリーにMTVで流れた幸運もあるのでしょうが。
しかしそれにしても「弾で投票」というのは物凄く物騒ながら
非常に積極的且つストレートな政治的メッセージで、
シアトル勢の被害妄想的疎外感、社会への拒絶反応とは対極をなしているのが
大変興味深いところです。
…あぁ、だけどこの曲だけリードボーカルがPepper Keenanだから
アルバム全体から見るとちょっと色が違うんだった。
むー、別の曲をもう1曲貼るか。



僕のベストは↑でしょうか。他にもカッコイイ曲はあるのですが
ハードコアからストーナーへの中間点をよく顕した曲であること、
意外にも(失礼)高い演奏技術(特にリズム)、
そして上掲曲と並んで今もなおライブのレパートリーであることからのチョイスです。

オリジナル盤は13曲収録ですが'95年再発以降は
“Vote with A Bullet”のシングルから3曲追加されて全16曲となっています。
このうち“Future/Now”はMC5のカバー(前半部抜粋)で、
あぁ、なんか納得のルーツだなぁ、と思った記憶がありますな。
更に昨年はレコードで30周年記念盤が出たようで2枚組化に当たってデモが6曲足されています。
この6曲はデジタルDL版でも聴くことが出来ます。

オールドスクールの開き直りと
元ハードコアとは思えない高品質なサウンドプロダクションが
時代に穿った楔のような1枚ということで、
1991年はこのアルバムとMOTORHEADの“1916”、
そしてSOUNDGARDENの“Badmotorfinger”を特に好んで聴いていた僕です。



-半ば埋め草として書きましたが案外ちゃんとしたかな。
'90年代~'00年代前半はあんまりここに書いてない気がして、
掘り起こしたらまだネタはあるかも知れませんね。
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