英国3題 [日々聴く音楽]

Dark Before Dawn / TONY PATTERSON, DOUG MELBOURNE
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'19年の夏、そのデビュー作を大変気に入って(同年8月21日作文)
狂ったように聴きまくったコンビが2枚目のアルバムをリリースしました。
前作の延長線上にあって個々の楽曲を丹念に磨き上げた、
これもまた非常に優れた1枚だと思います。



エレポップなリズムと意識的にアナログサウンドを配した上物の対比が際立っていて、
そこに凝ったボーカルが乗るというのは本作に通底するスタイルであります。
そして間髪入れずに続く ↓



ではピーガブっぽいシリアスなトーンも難なくやってのけたりして。

ただ、音楽的な振れ幅は1stアルバムほど広角ではないと感じました
(決して狭くはないのですけれどね)。
その前作について触れた際にも、これはプログレか?という疑問はありましたが
bandcampで本作に付けられたタグを見て僕はニヤつきながら納得したのです。
曰く“progressive popular”だと。
…いや、そんなジャンルあるんかいな?と突っ込みつつ、
ふむ、なるほどプログポップ(今風に「レ」を抜いときましょうかねw)ってのは
実に収まりの良い表現だなぁ。
本人達がベクトルを絞り込むに当たって
“progressive popular”という言葉に行き着いたのだとしたら
それはそれで尊重したいところです。
安易な直情に走らない捻くれポップの神髄、ってのはちょっと褒め過ぎかも知れませんが。

加えて10曲44分というボリュームも絶妙で、相当な回数リピートして聴いちゃった僕です。
まぁこれ、'22年のお気に入りには確実に食い込む1枚でありましょう。



On The Bridge / BEAGLEY ANANIA / 2022
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こちらもコンビ。John BeagleyとDavid Ananiaによるデビュー作。
John Beagleyは'90年代にZTTからデビューし損ねたそうで、
以降それなりに活動をしつつもなかなか陽の目を見ることはなかったようです。
僕が初めてこの人の名前を意識したのはLIFE IN DIGITAL('20年4月3日作文)で、
要するについ最近の話です。
一方のDavid Ananiaはドイツを拠点にするアメリカ人ドラマーですと。
BLUE MAN GROUPで演奏していたこともあるようです。
'19年、John Beagleyのソロ名義作“Where Am I ?”(未聴です)への参加に続いて
本作では連名となりました。

全般にそこそこ纏まりのない内容ながら
力の籠ったリズムはスクウェアなビートとは一線を隔していて、
いやこれもなかなか面白いアルバムですよ。



ただ一点ありまして、余韻を演出する意図なのか
各曲を繋ぐ余白無音部が妙に長いのは僕の好みとは合わないですね。
変な思わせ振りは聴き手を苛つかせるだけだよな。



Paul Menelが“Spare Parts for Broken Hearts”('17 - 同年3月15日作文)録音時の
アウトテイクをbandcampで発表しています。
一方YouTubeには昨年11月の終わりに



これを上げていて、
こちらは“Into Insignificance I Will Pale”('12 - 同年9月24日作文)の
収録曲ということで、その真意は今一つ読み取れないものの
新しい創作活動に向かおうとしているんじゃないか?
という勝手な期待を抱いている僕。



なんだかんだ、結局2月は5作文までこぎ着けたので一応の納得感。

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