肌寒し、しかし雨だと花粉が少ないから楽 [新譜]

ギターレスのトリオ編成(いわゆるキーボードトリオってヤツね)で
プログレをやるっつったらまぁ大抵はEL&Pをお手本に、
そうでないとしてもなにがしかの影響は受けていると思うじゃないですか。
ところがどっこい、

Dancing in the Face of Danger / EXPLORING BIRDSONG / 2023
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英国リバプール出身、
'19年に6曲入りEPをリリースしたのに続いて本作は5曲入りEPです。



鍵盤奏者(兼ボーカル)のメインはピアノ、
シンセはベーシストも兼務ってところでもう全然EL&Pとは違う訳ですが、
なんというか若い世代のミュージシャンがプログレに取り組む姿勢の
柔軟さと自由さをまざまざと見(聴か)せつけられているようで
僕はちょっとショックを受けてしまったのだ。
しかも本人たちはEL&Pに影響受けてるって言ってるし、
我が頭の固さには絶望すら感じてしまいますことよ。

パッと聴いて耳を惹くのはやはりピアノサウンドと凝った重層ボーカルワーク。
これライブはどうすんだ?という余計なお世話もありつつ、
初聴から3回連続でリピートしちゃったくらいには魅力的です。
このバンドを4リズム化するとアレンジ過多になっちゃうのかも知れん。
そういう意味で現状のトリオアンサンブルは非常にバランスが良いのだな。
ボーカルはKate Bushも好きみたいですが
声質と唱法にあそこまで強烈な癖がないので
極端なエキセントリックさは感じられず、
僕はこれは(耳馴染みという点で)却って良いところだと思います。

控え目に言って、僕コレかなり好きです。



Clive Nolanが様々なバンドのメンバーとして活動するのとは別に
ソロプロジェクト的なスタイルで標榜した音楽スタイルは
恐らく'90年のSTRANGERS ON A TRAINで
既にその芽生えを見(聴か)せていたと考えます。
そして'98年、AYREONの“Into the Electric Castle”に客演したことで
そのアイディアをより良い形で具現化する方法を体得し、
'08年遂ににCAAMORAとして結実したのです。

まぁ今どき大仰なロックオペラ(ほぼ死語ですかねぇ)に
どれほどの関心が集まるのか?って疑問はあります。
聴いていて疲れちゃうし、集中力がもたないのは僕だけじゃない筈。
しかしそんなこたぁお構いなしとばかり

The Rise Of Medici / IMAGINAERIUM / 2022
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今回の名義はIMAGINAERIUM、僕これ当初はスルーの構えだったのですが
先日オマケ盤付き2枚組が出たというので詳細を確認したところ
なんとAndy Searsが(本編含めて)参加しているじゃありませんか。
そりゃあ聴かない訳にはいかん!ってんで慌ててポチったのです。



どれがAndy Searsの歌声か、分からん人には全然分からんわな。
まぁ健在を確認出来て良かったですよ。
これを機に音楽活動を本格的に再開してくれればいいなぁ。
ソロアルバムを制作中ってアナウンスからもう12年も経ってるし(苦笑)。

あ、うん、IMAGINAERIUMね。はい、まぁその、一通り聴きました。
えーと、そんなところですw
いや、もうちょっと真面目に書くとさ、
Clive Nolanって人はオーケストラに対する憧れがきっと物凄く強くて
それを如何にして己がロックに取り込むのかってことに
ずっと腐心しているように感じられるのよ。
で、その本格度が増せば増すほどサンプリング音源のちゃちさが
悪目立ちしちゃうので聴いている方がやるせなくなっちゃうのです。
あぁ、本物のオケで録ったら絶対もっといいのに…って。
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