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薄味、短文 [故人を悼む]

David Bedfordがこの2日に亡くなったそうです。

Mike Oldfieldの“Tublar Bells”をオーケストラで演った
“The Orchestral Tublar Bells”のアレンジャー / 指揮者というのが
このブログ的には馴染み深いですかね?
あとはCAMELの“Snowgoose”とか。

Robert WyattやKevin Ayersといったカンタベリーミュージシャンも
David Bedfordにオーケストレーションの手助けをして貰っていて、
要するに'70年代イギリスの先進的なミュージシャン達は
相当この人のお世話になったと言えるでしょう。

僕はMike Oldfieldの“Killing Fields”('84)を聴いて、故人を悼みたいと思います。
合掌-
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ムーさんはやっぱり凄かった [故人を悼む]

Live at Montreux 2010 / GARY MOORE / 2011
ライヴ・アット・モントルー 2010 【日本語字幕付】 [DVD]

ライヴ・アット・モントルー 2010 【日本語字幕付】 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • メディア: DVD


いやもう、実に素晴らしい。
この映像が残って本当に良かった。
とめどなく色々な事を考えてしまって、どうも上手く作文にまとめられないので
時系列に沿って箇条書きします。読みにくくてすいません。


1.Over the Hills and Far Away
・Niel Carter、つるっパゲ…。
・ムーさんは一時のJimmy Page並に肥えている。
・おおっ、ちゃんとダウンストロークで弾いているぞ!
・リズムがヨタヨタしてないかい?ロックっぽくない感じだな。
・あっ、Niel Carter、小節を見失った(笑)。
・ムーさんはロックを演る時はどうしても右手がパーになるんだな。

2.Thunder Rising
・Niel Carterの高音が苦しい。しかし出ないなりにフェイクしたりしないのは潔し。
・やっぱりちょっとリズムがユルいかしら?
・特にベース、もうちょっと硬めの音が欲しいなぁ。

3.Military Man
・演奏も出音も落ち着いてきた。
頭2曲の流れは外せないとは言え、今演るセットリストとしてはさすがに厳しかったのか?
・軍靴行進(?)イメージのスライドが結構雑。
・そして、クリーンと歪みは見事にヴォリュームだけで弾き別けてしまうのだ。
・あぁ、Phil Lynottのパキっとしたベースで聴きてぇ。
・ムーさんはもうトレモロアームなんて要らないんだな。

4.Days of Heroes
・ん、いい曲だ。Black Rose + Over the Hillsって感じだけど。
・こういう曲のソロで早弾きしないってのは新鮮だなぁ。うん、これでいいと思う。

5.Where are You Now?
・あ、こっちの新曲の方が好き。
・これはブルースと打ち込みを通過しないとでてこない曲だと思う。
・サビ、歌えてるな~。いいメロディだな~。

6.1):So Far Away 2):Empty Rooms
・Empty Roomsホント好きだよね、ムーさん。
・こういう曲では丸いベースサウンドがいい具合にはまる。本当はフレットレスに持ち替えて欲しいけど。

7.Oh Wild One
・この新曲はPhil Lynottの声が聴こえてくるねぇ(幻聴)…。
・これ、Brian Downeyのドラムで聴きたかったなぁ。
・…なんだかScott Gorhamと3度でハモるギターまで聴こえてきたぞ(再び幻聴)。

8.Blood of Emeralds
・ベタではあるけれどちょっと意外な選曲。Niel Carter(共作者)に気を遣ったのかしら?
・やっぱりリズムがもったり気味だ。スネアのキレなさがもどかしい。

9.Out in the Fields
・名曲。で、あるが故にライブで演るのは難しい曲でもあるよなぁ。
・Phil Lynottが居るとか居ないとか、そういうレベルの話じゃなくて。
・「間が持たない感」というかなんというか。

10.Still Got the Blues
・このリズム隊、こっち方面はどハマりだ。凄くいいじゃん。
・歌もギターも悔しいくらい良い
…近年演奏し慣れているという点を差し引いても、この公演のベストだと思う。
・本当に、この人は「Moore式大音声ブルース」というジャンルの発明者だよなぁ。
・コレが聴きたかったのだっ!ってお客さんも多そうだ。

11.Walking by Myself
・いつ聴いても、Jimmy Rogersの欠片もない。歌詞以外は全部違う(笑)。
・そして相変わらず馬鹿みたいに喧しいのだ。
・しかし、この人の場合これでいいのだな、きっと。

12.Johnny Boy
・アコギを持つと途端に弾き方が丁寧になる。素直に凄いと思う。
・…あ、涙が出てきちゃった。

13.Parisienne Walkways
・やっぱり締めはこれか。
・持ち替えはあったものの、全部レスポールで通したなぁ。不満はないけど。
・お、歌入り版だ。
・溜める溜める!こういうの、若い人にはどう聴こえるんだろう?

・あぁ、終わっちゃった…もう1回見ようっと。


てな訳で、まだ4か月ほど残っていますが
'11年後半の新譜映像部門はこれで間違いないです。
他にも結構良いパッケージが出ていますが、多分敵わないです。

Phil Lynottが死んだ後、“Dedication”という曲が出ました。
スタジオデモの断片を編集して、アフターレコーディングで仕上げたトラックです。
願わくば本公演で披露された3曲の新曲についても、
同様のスタイルでなんとかスタジオ版をリリースして貰えないものかと。
Neil Carterがやるべき仕事だと思うんですが、色々難しいのかな?
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えぇ、また出たの?と思ったが [故人を悼む]

Phil Lynott-
ご存知、アイルランドの英雄にして重度の薬物中毒者。
1986年1月4日、ヘロインの過剰摂取による敗血症で死亡。
享年36歳。

…僕らの世代は、やっぱり「ライノット」じゃなくて
「リノット」って言う方がしっくり来ます。

我が家のCD棚にはTHIN LIZZYの正規盤からGRAND SLAMのブートまで、
結構な数のカタログが並んでいます。
THIN LIZZYとかMOTORHEADって、
(ブートとは言えないまでも)インチキ臭い編集盤の枚挙に暇がないので
適当なところで見切りをつけないとまさに蟻地獄ですよね。

そんな中懲りずに手を出したのが…

Yellow Pearl : A Collection / PHIL LYNOTT
Yellow Pearl: Collection

Yellow Pearl: Collection

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Spectrum Audio UK
  • 発売日: 2010/07/20
  • メディア: CD


ソロ名義に絞った編集盤です。
Universal傘下の廉価再発レーベル、Spectrumからのリリースなので
ちゃんとした正規盤ということになります。

この人、ソロアルバムは2枚しか出していないし
アーカイブとしては“The Man and His Music”というブートシリーズ
(Vol.8までリリースされました。僕はVol.5で止めたけど…)が
未だに決定盤なので、あんまり買う意味はなさそうですが。

-と、前回エントリーでリプロの話はしたくないとか書いといて
決定盤もなにもあったもんじゃないですわな(苦笑)。

さてさて、じゃあなんで僕はこのCDを買ったのか?
一つは手許にある2枚のソロCDがくたびれてきたこと。
なにせ日本フォノグラムが最初にCD化したヤツですから相当古い。
そしてもう一つ、幾つかの曲が初めて正規盤としてCD化されたんです。
以下、それらの楽曲について記すと…

トラック#1 Yellow Pearl
BBCの人気音楽番組、Top of the Popsのテーマ曲だったので
英国でPhil Lynottのソロと言えばこの曲が一番有名みたいです。

こちらは2ndソロに先駆けてカットされた、
7"シングル用の短縮版という超泡沫なバージョンです。
これは僕の知っている限り初めてCD化されたものだと思います。
こういうことをされると僕みたいなのがあっさり喰い付く訳です(笑)。

加えて本CDには1stソロ用のアルバムバージョンも収録されています。

トラック#18 Nineteen(Extended Version)
生前最後にリリースされた12"シングルから。
上記ブートにはレコ盤起こしで入っていますが、
正規のCD化はこれも初めての筈です。

この曲、Paul Hardcastleがプロデュースしているんですが
同氏の大ヒット曲“19”とは全く違う曲です。
因みにギターを弾いているのはRobin Georgeです。

更に、シングルのB面曲である
トラック#16 Somebody Else's Dream
トラック#17 Beat on the Drum
の2曲は'00年にスウェーデンのみでリリースされた2枚組ベスト、
The Boys are Back in Town / THIN LIZZY & PHILIP LYNOTT
以来の正規CD化ということになります。

このスウェーデン盤、我が国には極少数が入って来ただけなので
殆ど馴染みの無いカタログだと思われます。

…てな訳で。
僕のような泡沫マニアに買わせるには充分な編集盤なのですな。
欲を言えばリマスターして欲しかったけれど、廉価盤だしそこは我慢ということで。
まずは満足の1枚です。

あ、最後に一応書いておきますが、
Phil Lynottのソロにメタルを期待するとえらい肩透かしを食うよ。
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本当はアトランタ出身 [故人を悼む]

RIOTのボーカルと言えば大抵はGuy Speranza、
ということで落ち着くと思います。
ちょっと世代が下るともしかしたら
Tony Mooreの名前が出て来るかもしれませんが。

僕もGuy SperanzaのRIOTが一番好きです。
やっぱり、最初に“Warrior”を聴いちゃったのが
大きいと思います。

しかし、今日はRIOTの2代目ボーカリストにして故人、
Rhett Forresterの1stソロについて。

Gone with the Wind / RHETT FORRESTER / 1984
Gone With the Wind

Gone With the Wind

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Metal Mayhem
  • 発売日: 2009/12/01
  • メディア: CD


基本、ブルージーな歌い手だと思います。
ですから直線的なメタルでドスをきかせるよりも、
ミドルテンポで歌い込む方が合っています。
声量は充分ながらちょっと線が細いので、
どこかデリケートな感じがする声の持ち主でした。

本作は、RIOTと同郷のニューヨーク人脈を頼って
制作されています。プロデューサーはCarl Canedy、
リズムセクションの演奏もTHE RODSが務めています。
これがなかなかに無理目なメタル路線で
かなり重たい演奏なんですが、
結構歌いこなしていたので僕は感心しちゃいました。
ただ、アルバム最後でSTONESの“Live with Me”を
演っていますがこれはいかにも蛇足でしたね。

オリジナルLPは何故かフランスから、
2年後に漸く米国盤がリリースされます。
当時日本にはフランス盤が入っていて、
そこそこ評判が良かったと記憶しています。

CDについては、2001年にアメリカのmetal mayhem musicから
再発されました。'84年のオリジナル仏盤、'86年の米国盤、
それから'01年のCDと、全部ジャケットが違います。
CDのトレイ下に2種類のレコードジャケットを見ることが出来ます。

さて、Rhett Forresterについては
その後'88年にもう1枚ソロを出したことが知られていますが
'85年にリリースされたNYメタルのオールスタープロジェクト、
THRASHERのアルバムで1曲歌っていることについては
余り触れられていないようです。
“Bad Boys”という、なかなか凶暴なロケンロールで
ボーカルを披露しています。

'90年代に入ってからは幾つかのデモを残すのみで、
残念ながら表舞台にはなかなか戻って来れず。
-そして'94年、自動車強盗に襲われ、射殺されました。
享年38歳。-合掌。
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レーザーボイス [故人を悼む]

Ronnie James Dioの訃報にふれて、
いきおい[故人を悼む]なんてカテゴリーを作っちゃいましたが
せっかくなので今後も続けてみようかと思います。

-David Wayneが死んでから、もう5年も経ちます。
「カミソリのようなボーカル」という表現が
これ程フィットする歌い手ってそうそう居ないんじゃないでしょうか。

1984年、METAL CHRCHのデビューアルバムを聴いた時は
そりゃビックリしたもんです。
やたらと展開する、ややストレートさに欠ける楽曲を
強引にメタルの王道に引きずり戻す歌唱力。
スローでメロウな曲でも途中からグイグイ押してくる力技。
ややザラついたハイトーンボイスが強烈な印象を残しました。

因みにこのMETAL CHURCHの1st、
メタル界の名プロデューサー Terry Dateが
キャリアの極初期に手掛けたアルバムです。
低予算ながら各楽器の分離はバッチリ、低域も気持ちよくでています。
ズバリ、名盤です。

METAL CHURCHで2枚のアルバムをリリースした後、
HERETICというバンドとの間で
トレードのようなメンバーチェンジが起こります。
ボーカルのMike HoweがMETAL CHURCHに加入し、
David WayneはHERETICの残党とREVERENDを結成します。

このREVERENDがまたいいバンドで、
それなのに当時の日本ではMETAL CHURCHばかりが
もてはやされるので僕は悔しかった。

'89年から'92年の間にミニアルバムを1枚、スタジオ盤2枚、
そしてライブ盤を1枚リリースしてREVERENDは姿を消しました。
David Wayneの消息も同様です。

しばらく時を経た'98年、
突然METAL CHURCHのライブ盤がリリースされました。
'86年にテキサスで録音された音源で、これを顔見せとして
Wayneを含んだラインナップでのバンド再編を
アピールするという目的だったようです。
やや粗いながもキレのある実況盤で、文句なしに強力です。
…ただ、これはバンド復活のプロモーションとしては
善し悪しがありましたね。

翌年リリースされた再編METAL CHURCHのスタジオ盤
“Masterpiece”で聴かれたWayneの歌唱は
酷く衰えた感じで、僕は凄くガッカリしました。
なんというか、いま一歩ボーカルが抜けてこないんですよね。
ブランクもあっただろうし仕方ないとは思いますが、
全盛期のキレキレな声をライブ盤で聴いちゃった後なので
非常に物足りなかったんです。
この人ももう駄目かな…
なんて思ったわけですが。

'01年、輸入盤店にとてもインチキ臭いジャケットのCDがありました。
バンド名はWAYNE、アルバムタイトルは“Metal Church”とあります。
…あ、結局ケンカ別れしたんだ(苦笑)
と察知した僕はしばらく躊躇した後、
結局そのアルバムを買って帰りました。

“D.S.D”という曲の歌メロが
“Heaven and Hell”そのまんまでガックリきたりもしますが、
“Masterpiece”に較べると大分声もでていましたし
これからまた気張って欲しいなぁ
と、期待を寄せるのに充分なアルバムではありました。

しかし4年後の2005年5月10日、交通事故による合併症で死亡。
実に47歳という若さでした。…残念。

Metal Church / WAYNE / 2001
wayne.jpg
カタログは早くも死んでるみたいです。
中古で安ければ…って感じで充分だと思います。
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追悼エントリー完結編 [故人を悼む]

Ronnie James Dioが歌う曲をカバーするのって、相当勇気が要りますよね。
自前の歌い手の技量に圧倒的自信をもって正面突破するか、
逆にその歌い手の個性を活かしたアレンジで攻めるか。
どっちにしても失敗すると目も(耳も?)あてられない大惨事になります。

ライブのアンコールなんかでリスペクトよろしく
「てへ、やっちゃった。」
みたいなのはまだかわいいもんですが、
スタジオレコーディングとなれば聴き手の評価も
相当厳しくなっちゃいますし。

うちのCD棚をざっと見まわしてみて、やっぱりDio関連のカバーはとても少ない。
例えばOzzy期SABBATHのカバーは掃いて捨てるほど一杯あるのに、
“Heaven and Hell”や“Mob Rules”からの曲は片手で足りるくらいしかありません。
RAINBOWのカバーは数だけならそこそこあるものの、6割方は厚顔無恥な日本人による
なんちゃってモノマネばっかりだし…。

と、そんな中で、少数ながら僕を唸らせたカバーが存在します。
今日はそれらについて紹介しましょう。

Uncreation / BENEDICTUM / 2006
Uncreation

Uncreation

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Locomotive Spain
  • 発売日: 2006/03/14
  • メディア: CD


米国サンディエゴ出身。
保守派の王道ド真ん中、直球のみで勝負するバンドが
'06年にリリースしたデビューアルバムです。
“Heaven and Hell”に“Mob Rules”と、
1枚のアルバムで2曲も演っちゃう剛直さ。
しかも真っ正面からがっぷり四つのアプローチで。
更になにが凄いってこのバンド、ボーカルが女の人なんです。

もちろん、我が国では赤尾和重(TERRA ROSA)が示したように
Ronnie James Dio型の様式を踏襲する場合、
ある種の声質を持った女性が有効であるということは
既に証明された事実です。
でも、ここのボーカルは規格のスケールがちょっとケタ違いです。
ムッチムチの体格から繰り出される声の太いこと太いこと。

http://www.myspace.com/benedictum

似た声質の女性ボーカルでは、ポーランドのCRYSTAL VIPERなんてバンドが
最近マニアの間で話題になりましたが、BENEDICTUMと較べてしまったら
全然女性らしいもんですよ、ありゃ。
あ、好きか嫌いかを問われりゃ間違いなく好きですけどね、CRYSTAL VIPER。

さておき、BENEDICTUMは正攻法でRonnie James Dioの
牙城を崩しにかかり、それに成功した稀有なバンドだと思います。
オリジナル曲もカッコイイし、もっと聴かれて然るべきバンドなのになぁ…。

Holy Dio:Tribute to Ronnie James Dio / VARIOUS / 1999
Holy Dio: Tribute to Ronnie James Dio

Holy Dio: Tribute to Ronnie James Dio

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Century Media
  • 発売日: 1999/08/02
  • メディア: CD


ドイツにRock Hardっていうメタル雑誌がありまして。
そのRock HardとCENTURY MEDIAが企画した無謀なトリビュート盤です。
RAINBOW~SABBATH~DIOと網羅して、人気バンドからC級バンドまで
色々な曲を演っていますが、その9割は失笑を禁じえないものばかり。
GAMMA RAYの“Long Live Rock'n'Roll”や
GRAVE DIGGERの“We Rock”に至っては
淡い殺意すら抱いてしまいましたよ、僕は…。

2枚組全19曲中、僕が唯一
おっ、これいいねぇ!
と膝打ちしたのは
Dan SwanoとPeter Tagtgrenの連名による“Country Girl”でした。
他の誰とも被らないであろう曲をチョイスしたセンス。
基本完コピの演奏に対して、
どうせ似せても似つかないんだから…
と開き直り、己が声でフツーに歌うDan Swano。
他のバンドが気張りに気張って大ハズシを連発する中、
ちょっと醒めた感じで静かな抒情味を湛える
このトラックが却って引き立ちました。

-はい。僕はDan Swanoが大好きなので
ひいき目の加点が相当乗っかっていることを白状しておきます。

…結局、僕がいいと思うDioのカバーってこれくらいだなぁ。
詰るところ本人の歌を聴いてりゃ代替品はあまり必要ないということで、
なんというか、しごく当然の帰結ですわね。

はー…、と深く嘆息。
以上、故人を偲んでの3連発でした。
次回からは通常泡沫モードに戻ります。
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今日も薄~くDio絡み [故人を悼む]

昨夜はPat Booneを聴いたくらいで取り乱してしまうという大失態。
しばらくRonnieさん本人の声は聴かない方がいいみたいです。
…てなわけで。

Wild Dogs / THE RODS / 1982
Wild Dogs

Wild Dogs

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Lemon Records UK
  • 発売日: 2010/01/25
  • メディア: CD


Ronnie James DioがRAINBOW加入前に席を置いていたバンド、ELF。
そのELFでギターを弾いていたのはRonnieさんの実のいとこである
David Feinsteinでした。
ELFはRitchie Blackmoreの乗っ取りによって崩壊してしまいます。
その後David Feinsteinは米国ニューヨークでトリオを結成、
それがこのRODSというわけです。

本当は活動後期のアルバム、例えば“Heavier Than Thou”辺りについて
書こうと思いましたが、長い間ずっと廃盤状態です。
そこへもってきてつい先日、今日取りあげる“Wild Dogs”が
英国のLEMON RECORDSからひょっこり再々発されちゃったんですよね。

この“Wild Dogs”はTHE RODSの2ndアルバムです。
原盤はARISTAの配給で、当時フォノグラムから国内盤もでていました。

まずはとにかく、ジャケットがもの凄くイカスじゃないですか。
いかにもメタルらしい、凶暴なジャケットです。
…でも、中身は実にオーソドックスなんですよね。
やっぱりキャリアのある(年嵩の)ミュージシャン達ですから
ブルースベースのルーツハードロックが滲み出てしまう。
やたらとハイボルテージでやかましいサウンドではありますし、
例えば同じニューヨークのBLUE OYSTER CULTをメタルとするなら
RODSも間違いなくメタルと呼ばざるをえません。
…だけど、“You Keep Me Hangin' On”
(SUPREMESというよりはVANILLA FUDGEを意識したと思われますが)
なんて曲、メタルバンドは普通あんまり演らないよねぇ。

「西のY&T、東のRODS。」というフレーズで
'80年代初頭の米国シーンを現したのは伊藤政則です。
確かに両者とも本格派のバンドではありましたが、
このコピーはちょっとウケを狙いすぎでないかい?
と捻くれ小僧だった僕は思ったものです。
というのも、同じ時代に一線を易々と踏み越えて
ヘヴィメタルってなんぞや?という問いに明確に答えて見せた
JUDAS PRIESTやBLACK SABBATH(Dio期)に較べると
Y&TにしろRODSにしろ、やっぱり古臭い感じがしましたから…。

-ともあれ。
RODSはこの2ndアルバムでARISTAに切られて以降も
Music For Nations→ZEBRAとイギリスのメタル専門レーベルを
転々としながら'87年頃まで活動を続けました。
作を重ねる毎にメタル然としていくサマはなかなか痛快で、
しかし根っ子が変わらない分ちょっと無理している感じも
ありましたね。

そして去る2008年、HEAVEN AND HELLで活躍する
Ronnie James Dioをゲストに迎えて、
David Feinsteinが久々にRODSの名前を復活させるという
ニュースがマニアたちの心を震わせたのですが…。

未だにそのアルバムはリリースされていません。
だけどもし録音が済んでいるのなら
なんとしてでも世にださないとダメですよねぇ、これは。
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服喪ってわけにもいきませんが [故人を悼む]

去る16日、Ronnie James Dioが死んじゃいました。
なんというかもう、とても悲しいです。

これからしばらくの間は、
色々なところで色々なアルバムについての回想や解説がなされることでしょう。
RAINBOWやBLACK SABBATH、DIO辺りの
有名タイトルについて僕が書いても仕方がないので、
ここはやっぱり僕らしいやり方をもって故人を偲びたいと思います。

題して、「えっ!こんな処にRonnie James Dio!?」。
…じゃ、早速行ってみましょう。

Aerosmith Tribute:Not the Same Old Song & Dance / VARIOUS / 1999
Tribute to Aerosmith

Tribute to Aerosmith

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Deadline
  • 発売日: 2002/03/18
  • メディア: CD


当時流行りのトリビュートもの。
なんとYngwie Malmsteenと“Dream On”を録音しています。
DioがAEROSMITHをやる必然性についてはまったく意味不明ですが、
思いの外ばっちりハマっています。
でもやっぱり、せっかくこの2人で一緒に録るなら
もっと違うバンドをやって欲しかったなぁ…。

In a Metal Mood:No More Mr. Nice Guy / PAT BOONE / 1997
In a Metal Mood: No More Mr. Nice Guy

In a Metal Mood: No More Mr. Nice Guy

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Hip-O
  • 発売日: 1997/01/28
  • メディア: CD


これはネタアルバムとしてかなり有名ですね。
折り目正しき優等生にして敬虔なクリスチャン、
「砂に書いたラブレター」等で
我が国のお婆ちゃんたちにも大人気(?)の
大御所ポップシンガーがリリースしたメタル カバーアルバムです。
Pat Boone的には、なかったことにしたいアルバムみたいですが。

DIOの1stから“Holy Diver”を選曲していて、夢の共演が実現しています。
ゴージャスなホーンセクションと女性コーラスが気持ち良くスイングする中、
「ガット!」とか「ルカァウ!」といった、非常に気合いの入った合いの手が…
畜生、今日ばっかりはこれも涙なくしては聴けないじゃないか…。

Free World / 樋口宗孝 / 1997
munetaka higuchi.jpg

こちらも鬼籍に入ってしまった
LOUDNESSのドラマー、樋口宗孝の2ndソロです。
2曲目の“What Cost War”という曲でDioが歌っています。
このアルバムで聴かれるのは当時の時流をかなり意識した重た~い音です。
思い返してみれば、この頃の樋口はSLYに在籍し、
DIOも“Angry Machines”というアルバムで必死に時代にしがみついていたわけです。
…今聴くと相当感慨深いものがありますな。

まぁ、それならそれでこのアルバム、
何故Don Dokkenになんぞ歌わせた曲が入っているのか?
という疑問も残りますけど。

Play Games / DOG EAT DOG / 1996
Play Games

Play Games

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Roadrunner Records
  • 発売日: 1996/07/02
  • メディア: CD


アメリカ産ミクスチャーバンドの2ndアルバム。
7曲目の“Games”という曲のイントロで米国国歌を熱唱し、
曲中ではヒップホップな言葉が吐き出される中で
コブシの効いたサビを朗々と歌いあげています。

この曲だけのためにアルバムを買う必要はまったくナシ!
と付記しておきます。

http://www.youtube.com/watch?v=9_4u2u8ZLec

↑こんな映像も出てきました。
こいつ等にとっちゃ、一生の思い出だろうな。

Seeds of Change / KERRY LIVGREN / 1980
kerry livgren.jpg

ご存知、当時はまだKANSASに在籍していた
ギタリストが発表した最初のソロアルバム。

今日ここに記した中で唯一、このCDは持っていないのです。
遠い昔に(多分レンタル店で借りた)レコードを聴いた記憶だけですので
かなりおぼろげですが、確か2曲くらい歌っていた筈です。
そのうち1曲はPINK FLOYDみたいな、
とても内省的でブルージーな曲だったと思います。

あぁ、コレ、再発しないかな…凄く聴きたくなってきたよ…。
ちょうどROCK CANDYがSteve Walshの1stソロを再発するみたいだし、
次は是非これを出して欲しいな。

以上、僕が実際に聴いて知っているのはこんなところですね。
それほど泡沫って感じがしないのは、
そりゃ天下のRonnie James Dioですもの
当たり前っちゃ当たり前です。

「虎は死んでも皮を残す、ミュージシャンは死んでもレコードが残る。」
という名言を吐いたのは「マカロニほうれん荘」のきんどーちゃんでした。
まったくもってその通りではありますが、
願わくばもう一度、ニコニコ笑いながら
メロイックサインをビシっと決める御姿を生で見たかったな…。

故人の冥福を祈りつつ、合掌-。
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