そうか、衣鉢を継いだのはこの人だったのか [泡沫盤]

Dark Emerald Highway / PAT MCMANUS Band / 2013
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アルバムを全部揃えている訳ではないけれど
勿論CELTUSだって嫌いじゃなかったですよ、僕。
ただ、Pat McManusをギタリストとして捉えた場合に
やや物足りない感じがしたのはやっぱり、そりゃ、ねぇ。
で、そのCELTUSが消滅して以降の
Pat McManusの消息について僕は殆ど追いかけていなかったのです。
弟はLOUD PARK 07にひょっこり来日して僕を慌てさせましたが
('18年1月12日エントリー…って書いただけじゃ分からないか。
 FASTWAYの一員としてJohn McManusがやってきたのですよ。
 後のスタジオ盤には不参加でしたが。)、
お兄ちゃんの方はさっぱり。

トリオのバンドを組んでライブをメイン(?)に
ずっと活動を継続していたことはなんとなく知りつつ、
それなりの枚数出ているアルバムにはイマイチ手が伸びなかったのです。
近年物理盤のリリースに消極的だったようなのも一因ではありますが。

ところが、ふとした切っ掛けで上掲アルバム収録曲に触れ、
速攻iTunesストアへ雪崩れ込んだのであります。
スタジオアルバムとしては'16年の
“Blues Train to Irish Town”の一つ前ってことになるみたい。
この“Blues Train to ...”が全然見つからない
(iTunesストアにも見当たらない)ので往生しているのだ。
…いや、先ずは“Dark Emerald Highway”の話からですわな。

えーと、ズバリこれ ↓



こんなん衒いもなしにやられたら敵わんわー。
偉大なるアイリッシュロックの正統は
トラディショナルやブルースを呑み込んで渾然と吐き出される訳ですが
まさか今時ここまでティピカルなヤツにお目(耳)通りが叶うなんて
思いもよらなかったもの。

アルバムトータルの印象としては
ちょっとRik Emmettの“Res 9”('16-16年11月29日エントリー)っぽい
感じもあり、要するにオールドスクールなロックということで
まぁ若い聴き手にはなかなか刺さりにくいだろうなぁ。



こんなんとかね。僕ぁ辛抱堪らんけどね。

うーん、もっと身も蓋もない言い方をすれば
ハードロックへの回帰について、
その道半ばで亡くなってしまったGary Mooreに対する
聴き手のないものねだりに答えられるのは
実はこのPat Mcmanusだったんじゃないかと。

このアルバムはそうした淡い期待に対して
ほんのりとした満足感を与えてくれる1枚で、
勿論ガチなハードロックではないのですけれど
ベタなブルースと呼ぶには余りにもロックの要素が大きく
Gary Mooreが生きていたらこんなのをやっていたんじゃないかと、
そんなことを想像させるに充分なアウトプットが満載なんだよね。

MAMA'S BOYS時代から腰の据わった(やけに大人びた)
ブルースハードロックを得意とする人でしたから
ここに至ったのは当然の帰結であったのかも知れませんが、
いや、これは本当に嬉しい驚きでありました。
我が国のおっさん達はこぞってこれを持ち上げるべきなんじゃないかと、
相変わらずネットの端っこの方から主張しておきます。

そんで、“Blues Train to Irish Town”なんですけどね。



この曲のスタジオ録音版がどうしても聴きたいのですよ。
なんたって“Iona Sunset”だぜ?
曲名からしてもう、痺れるほどに素晴らしいじゃん。



ーついでに。
MAMA'S BOYSの“Turn It Up”('83)をどこか出してくれまいか。
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