カステラに羊羹が挟まっているのは…ありゃシベリアか [泡沫盤]

'10年10月25日、'13年2月11日に続いて三たびALASKA。
Bernie?と問われればすかさずTormeっ!と答える僕にとって
Marsdenの方はそれほど思い入れのあるミュージシャンでは
ない筈なのですが。

盆休みのある日、iTunes Storeをつらつら検索していたのです。
なんかHEAVY METAL RECORDSとかの
埋もれた珍盤が出て来ないかなぁ、なんて思いながら。
そしたらですね、

Anthology 1 / ALASKA / 2003
alskatg1.jpg

こっここ、これは(今はなき)Majestic Rock Recordsが
リリースしたものの結局続編には繋がらなかった
デモ音源のアーカイブじゃないですか。
僕は今まで聴いたことがなくて、ずっとフィジカルを探していたのです。
うひょひょ、とか言いながら
早速ポチってDLしたのは言うまでもなし。

-で、ですね。
いきなり眉間に皺が寄るのは頭3曲、
コレどう聴いてもボーカルがRobert Hawthornじゃない。
然るに1stアルバム収録の〝Need Your Love”をやっている。
一体なんなんだ!?と調べてみたところ
'82年の頭(Bernie MarsdenがWHITESNAKEを脱けてすぐ)に
Tommy Jacksonと録音したデモなのだそうで、
てぇことはこれ、ALASKAになる前の
BERNIE MARSDEN'S SOSの演奏じゃん。
うーん、結構とんでもない発掘音源だと思うのですが
全然話題にならなかったのは、まぁ、しょうがないか(苦笑)。

蛇足ながらTommy(Tom)Jacksonと言えば…
Bernie Shaw(またBernieが出て来ちゃったな)に
取って代わられる前('80年のデビューアルバムリリース後)、
一瞬だけPRAYNG MANTISに居た人という印象しかなく
それとてよっぽどのマニアじゃないと出て来ない名前。
こちらのキャリアを見てみるととにかく繋ぎに使われて
いざレコーディングとなるといつの間にか他の人に
その座を奪われているという誠に不遇なボーカリストで、
それはもうちょっと気の毒になるくらい。

アルバム1枚キチンと残っているのは、



なんでドイツのバンド?という疑問はありつつ、
これ('86)の前はフランスのNIGHTMARE(音源は残せず)にも
居たらしく、相当あちらこちら流転していたみたいです。
あ、因みにこちらのZENITH、結構イイ感じなので
これはこれでどこか再発してくんねぇかな。

話を戻してBERNIE MARSDEN'S SOSの3曲。
いずれもWHITESNAKEからそう遠くないブルースハードロックで、
実は4曲目以降(ボーカルは全てRobert Hawthorn)の
アルバム未収録曲もそこそこの割合でそっち寄りだったりします。
ざっくりデータ面を記せば
4~8曲目が'82年、9~12も同年録音の別デモ、
そして13曲目が'84年録音とのこと。
詰まり13曲目(〝Heart of the Storm”のリレコ)以外の
キーボードは全部Richard Baileyによる演奏な訳で、
僕は音源DLですからフィジカルのブックレットについては
ネット検索でしか確認出来ませんが
Don Aireyがどーんと前面に出ているようなのは、
それはちょっと違うんじゃないかと思ったりして。

また話がちょっとズレた。
えーと、Bernie MarsdenがALASKAで目指したのは
間違いなく売れ線の産業ロックでした。
それは正式リリースされた2枚のアルバムを聴けば明らかです。
しかし根っこにあるベタなブルースロックを
最後まで拭い去れなかったのもまた事実で、
それは本アーカイブを聴いてもやはり同じ印象でした。
この振れ幅こそがALASKAの個性であり、
そのどっちつかずの個性ゆえ
商業的な成功を得ることが叶わなかったのです。
なんともこう、実に歯痒いバンドでしたねぇ。



代表曲ってことだとやっぱりこれになるのかなぁ。
本アーカイブ収録版と1stアルバム版の聴き較べもまた楽し。
上掲映像はライブ(放送用っぽいけどね)なので
また全く別の音源ですが。

まぁ、なんだ。
今どきALASKAについてこんな作文したところでどうにもならんわ、
などと思いつつだらだら書いちゃいました。
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