まぁねぇ、悪くはないのだけれどねぇ [新譜]

今月は新譜をあまり聴いていないことに気付きました。
Steve HillageとかTHE LONG HELLOとか、
イギリスの古いのばかり。
しかしそれじゃあナニだから無理繰り新しいので作文します。
だもんで(?)今日はちょっとだけ辛口です。
諸手をあげて絶賛!って感じのアルバムに当たらなくて、
いずれも些かもの足りなかったのですよ。



Twilight Furies / Violent Silence / 2020
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スウェーデン産、通算4枚目。
ひと昔前のB級プログレメタルみたいなアートワークは
僕の購買意欲を著しく削ぎましたがサウンドにそうした要素は全然無く、
ギターを含まない4人編成が繰り出すアウトプットは
UKのモダンアップデート版といった趣です。
専任1人とドラムを兼務する鍵盤2人体制というのはかなり変則的ながら、
まぁライブを考えなければ特段問題もない訳で。
良く練られた楽曲を技巧に富んだインストゥルメンタル陣が
バシバシキメていくさまは大変小気味よく、いやこれ相当カッコイイのよ。

…で、問題は本作より参加のボーカルでありまして、



この曲はまだかなりマシな方なのですが、
気張ったがなり声を多用する人でそれが凄くうっとおしいのだ。
ちょっと後藤マスヒロを彷彿とさせたりもして、
あぁ、僕はあの人の歌がやっぱりあまり好きじゃないもんな。
ズバリ、このボーカルはバンドのスタイルに全く合っていないと思います。

まぁ、歌が好みじゃないってだけですからアレなのですが、
僕にとってはなんとも惜しい1枚であります。



Buenavista / Mantis Atea / 2020
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メキシコの4人組。ドラム、パーカッション、ベースとギター。
抑制の効いたアンサンブルでビターなジャズロックを演奏します。



アルバムに通底する不穏さと規律あるアレンジはラテンのノリからは程遠く、
全般に淡々として展開に乏しい各曲の印象はとにかく地味。
この徹底的な渋さはバンドの長所でありまた短所でもあると感じます。
もっと長尺でガンガン展開しつつそれぞれがエゴイスティックなソロを
気が済むまで弾きまくるみたいな曲を聴いてみたい一方
それをやっちゃうとバンドの個性が死ぬような気もして、
うーん、なかなか難しい人達だなぁこりゃ。

好きか嫌いかで言ったら確実に好きなのですが、
これもなんというか、実に惜しいんだよな。



しかしそれでも、なーんも書く気が起きないヤツに較べたら
この2枚はまだ全然良くて、なにしろ聴きどころがあるもの。
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