昔の名前で出てますな

Randy Piperって誰だっけか？
あぁ！W.A.S.P.で背中から煙を噴き出しながら
ギター弾いてた人だ…なんて一瞬の自問自答とともに、

Virus / RANDY PIPER'S ANIMAL / 2008

Virus

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: Locomotive Spain
• 発売日: 2008/10/21
• メディア: CD

てぇことはアレだ、このANIMALってバンド名も
W.A.S.P.の曲名から拝借してるのね。
と、色々合点をしながら聴いたのですが…
これ、やたらとカッコイイじゃないですか。

本作は3枚目のアルバムのようです。
なんとも恥ずかしいことですが、完全にノーマークでした。

まず、とにかく曲がいい。
適度にアメリカンな爽やかさを内包しつつも、
行き過ぎたけれん味のない一本気なメタル。
要するに…“Headless Children”の頃の
W.A.S.P.みたいなんですよ、これ。
Randy Piperは“Headless Children”の頃には
とっくにW.A.S.P.を脱けていましたが、
本作の完成度たるや一歩も退けをとりません。
うーむ、こりゃ参った。

そんな事を意識し始めると
Rich Lewisって歌い手の声質もかなりBlackie Lawlessっぽいし、
完全に狙ってやっているとしか思えなくなってきます。
どうやら裏で糸を引いているのはギターの片割れにして
プロデューサーでもあるスウェーデン人、
Chris Laneyです。
この人、北欧のメタル界隈で（主に裏方仕事で）ずいぶん活躍しております。
ソロアルバムとかも出してるみたいですね。

とにかく捨て曲なんてものとは無縁の本作、
僕は特に冒頭の“Cardiac Arrest”と
8曲目の“Zombie”（なんとCLANBERRIESのカバー）に打ちのめされました。
まごうかたなき正統派の名曲です。素晴らしい。

こういう良いバンド、
もっとちゃんと注目されるべきだと思うんですが
そうは問屋が卸さない、なんともままならない世の中ですねぇ。