カンロ「ラムネのビー玉」(飴)がうまい [新譜]

ユニバーサルの、
“Tublar Bells”50周年記念盤を売るに当たってのコピーが
「プログレッシヴ・ロック/ミニマル・ミュージックの金字塔」
って書いてあってちょっとばかり首を捻ったのです。
確かにオスティナート技法が採り入れられた曲でありますし、
近いところにDavid Bedfordも居ましたから
ミニマルと呼ぶのも間違いではないのかも知れませんが…
いやしかし、やはりあれだけ見事な起承転結をもって
聴き手の心を大きく揺さぶる音楽をミニマルミュージックと言うのは
やっぱりなにか違っている気がするし、僕としては小さくない抵抗があります。

-という些細な文句から。



Threnody for A Dead Queen / COMEDY OF ERRORS / 2023
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このバンドについては結構しつこく書いています
前作について書いた作文終わりに、次は難しいかも…と記しました。
元々楽曲のバリエーションがそれほど豊かとは言えないので
もしかしたら飽きちゃうかも知れないと思ったのです。
結果としてはまぁ、やっぱりなんとなく聞き覚えのあるメロディが
そこここから聴こえてきます。
然るに何故か僕の耳を捕らえて離さない不思議な魅力は健在で、
聴き飽きるって感じは全然ありませんでした。
これはなんだろうな?
朴訥でやや頑固、しかしどこかしら楽観的で
決して完全なネガティブ方面に向かわないのが性に合うのかしら。
一貫してスペーシーな音響空間の演出もドンピシャリ僕好みだしな。

前作から1年空けず(9カ月弱)のリリースは長尺2曲を頭に置いて
このバンドとしては珍しくやや重厚な滑り出し。
勿論意図があっての曲順でしょうが…
本格派を強く主張したかったのかなぁ。
その後小曲(言うても3分4分ありますが)を3つ挟んで
再び12分半の長尺はアルバムのタイトル曲。「亡き女王のための頌歌」
(「哀歌」って訳すと逆翻訳で「エレジー」が頭に浮かんでしまうので)
は緩やかに回る走馬灯のようなインストゥルメンタルを約10分聴かせた後に
情感を爆発させるなかなかの聴きモノ。
アルバムとしては間違いなくここがクライマックスで、
後に続く2曲のインストは概ね余韻と考えて間違いないと思います。

毎度この人達らしい、分かり易いテーマに沿ったアルバムですが
もはやその完成度は円熟の域に達していると言っていいんじゃないかと。



ん、ちょっと短いけれど今日はこれにて。

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