シリーズ 盤無き好作 その3 [シリーズ作文]

その2、LA HORSA BIANCAとほぼ同時期に聴いていたのですが
こちらについて書くかどうかはちょっと迷うところがありました。

Realizer / APENHEART / 2024
apnhrt 1.jpg

APENHEARTの頭のA、正確にはリング符号が付いているので
まぁこれ「おーぷんはーと」って読ませたいのでしょう。
米国オレゴン州(ポートランドではなくユージーンみたいです)の
マルチミュージシャンEric Robinsonによるデビュー作。
歌から楽器演奏まで全部を独りでやっています。
管(トランペット)も、ってのはちょっと珍しいかも知れません。

そのアウトプットは本人曰く
'90年代オルタナティブの現代型アップデートだそうで、
この点において僕は作文に迷った訳です。
まぁしかし、僕の個人的感想としては今どきのサウンドスタイルで
プログレ的なものを再構築しているように聴こえ、
それが非常に優れていると感じたので
やっぱりちょっと書いておきたいかな、と。



僕が、こりゃ白眉!と思ったのは6曲目“Not a Human Face”や
8曲目“Rightest Rights”なのですが
この作文を書いている時点でYouTubeには
アルバム前半の4曲しかあがっていないので
ミュートトランペットが印象的に響く2曲目を貼っておきます。

他曲、全般には穏やかなメロディが支配的ですが
何気ない瞬間にマイナーコードを潜ませるのがとても上手いので
生温い感じは全くありません。
これを単純に言えば捻りの効いた曲が凄くイイのだな。
アルバム全10曲(うち短いインストゥルメンタルが2曲)、
トータル約45分をダレずに聴かせる力量は
既に持っているミュージシャンということで間違いありません。

ただ、僕はこれをプログレとして聴くことに全く抵抗ありませんが
そうではない人も居るかも知れませんのでそこは注記しておきます。
これ、フィジカルがあったとして専門店は取り扱うのか否か?
なんて考えるとちょっと興味ありますね。
まぁしかしKYROSの新譜を普通に売っている事実に照らしたら
コレなんか全然プログレだよな。
KYROSはねぇ、近年稀に見る(聴く)問題作ですよありゃ。
好き嫌いで言ったら圧倒的に好きなんだけどさw

本作は1月からbandcampで全編が先行公開、頒布されていますが
4月下旬には他の音楽サブスクリプション/DLサービスにも
載っかるみたいです。
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