我ながら薄味 [日々聴く音楽]

'70年代の日本ものをちょこちょこ摘んでいます。
実はあんまり真面目に聴いてこなかったものですから。
ミッキーカーチス&サムライの「侍」('70)が
びっくりするほど良くて、いやー凄いですねこれ。
1ドル360円で固定されていた時代にあちこち洋行して演奏し
終いにアルバムまで作ってしまうという
その常軌を逸した行動力たるや。

楽曲の一部に使われる陰旋法のエキゾチズムは
今聴くとややティピカルに過ぎるきらいもありつつ
時代的には充分刺激的なものであったでしょうし、
なにしろミッキーカーチスのデリケートでジェントリーな
歌声が素晴らしく良いと思いました。
本作中盤に収録されている“18th Century”や
それに続く“Four Seasons”は
後の美狂乱に相当大きな影響を与えている筈で、
こういう発見の多いアルバムは聴いていて実に楽しいです。



そして話は突然イタリアへ飛んでいきますよ。

Arc8 / ARCADELT / 2019
ARC8

ARC8

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Lizard
  • 発売日: 2019/06/07
  • メディア: CD

オールドスクールに忠実なポンプロック。
僕のような聴き手はこういう音を聴くと物凄くホッとするのだ。
アルバムのそこここに挿入される母国語の語りと
英語詞のギャップにやや戸惑うところもありつつ、



うーん実にうまい。美味いし巧い。
八面六臂の鍵盤は勿論、ギターのトーンが絶妙です。



カルテットを加えてのバラードもけれん味なく、
この辺はさすがにイタリアのバンドだなぁと感心します。

えーと、これねぇ、
これとても聴き応えのあるアルバムだと思います。
丁寧に時間を掛けて作られていて、
抜けたところがほぼ見当たらない。
最近僕が耳にするプログレアルバムは
概ねみんなきちんと磨き上げられたものばかりですが、
本作の仕上がりの滑らかさはそうした中でも
抜群の域にあると言って差し支えないかと。



他にも少し書けそうなヤツが何枚かあるのですけれど
なんか今月は面倒臭い病が酷くてですね(苦笑)。
なにせゲームするのも面倒臭いくらいなので相当ヤバい。
梅雨が明ければ幾らか良くなるんじゃないかなー、
などと適当なことを言ってみたりして。
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