お尻に付けた小ネタは蛇足 [シリーズ作文]

本題は前回に引き続きの2連発です。

シリーズ作文 盤無き好作 その4

Subliminal messages / FOUETTE / 2024
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フィンランド北部の町、ケンペレ出身。これがデビュー作です。
Timo Vuoppolaが詩、曲を書き全ての楽器を演奏しています。
歌のみKimmo Blomが担当していますが、
“RIP”表記があるので録音後に亡くなったってことなのでしょうかね。
ちょっとよく分かりませんが。

前回書いたAPENHEARTより全然普通にプログレなのでその点安心(?)です。
各種キーボードの音色は勿論、
リバーブ深めの歪みギターサウンドが実に'80年代で嬉しくなっちゃいます。
しかし曲の作りはポンプというよりは更にもう少しビンテージな趣で、
そうかと思えばポストロック的な疎密感のあるパートがひょいと出てきたり。
要するに'70年代~現在までの(音響)スタイルを
バランスよくブレンドしているってことで、これは何気に凄いことかも知れん。



アルバム冒頭曲は14分の長尺でめくるめく展開が聴き手を唸らせます。
些か強引な導入部からよく練られたアレンジで曲の長さを感じさせません。
Gary Mooreが'80年代にCOLOSSEUM IIを続けていたらこんな感じ?
というギターソロが個人的なツボで、
これはアルバム全編を通して僕の耳を惹き捲りました。

-しかしまぁ
トータルとしてはシンフォプログレということで間違いないと思います。
1分ちょいの小曲から20分に近いタイトル曲まで全8曲、
聴き手は意識を変えることなく一貫してシンフォプログレを
楽しむモードで全然問題ありません。
実際本作が好きな人は相当多いんじゃないかと考えます。

クレジット等のインフォメーションが少ないので
バックグラウンドについて書けることがあまり無く、
結果として作文が短くなっちゃうのですが…もう1曲貼っておきましょうか。



これはデビュー作として相当完成度が高いよな。



-引き続きと言えば、
Bernie Tormeを聴き込むのが止まらなくなっております。
ブートのライブを…とはあまり大っぴらに言えないのですが
'82年Reading Festival出演時の演奏(BBC Friday Rock Showの放送用音源)は
翌年アルバム“Electric Gypsies”を録音する面子と同様、
具体的にはEverton Williams(ベース)とFrank Noon(ドラム)です。

そして客演としてオルガンを弾いているのが
なんとTHE ENIDのRobert John Godfreyなんだよね。
上記アルバムでも“Presences”と言う曲に参加していますが、
このライブでは“Wild Thing”のカバー(アンコール)で
ボーカルをBernie Tormeから奪うという大暴挙w
同時期にはENID(THE STAND)のライブでも“Wild Thing”をやっていた訳で、
なんかおかしなところで繋がってるなぁ…と妙に感心したりして。

しかし“Wild Thing”って曲は
例の野球映画に使われて以降おかしなことになったもんよな。

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