もう彼岸かいな [日々聴く音楽]

今年もあっと言う間に月日が流れます。

盤無き…がもうひとネタあるのですが3連続はさすがにどうかと思い。
ちょっと間を空けたく別の話で作文したかったのですけれども
それはそれでなかなか書けずと、もぅ、なんだかねぇ。



MIDNIGHTの新譜は予想の遥か上を行くカッコ良さでしたが
きっと他で話題にするところもあろうかと思われるので…

Whitespade / WHITESPADE / 2022
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ちょっと古いけれどこっちについて。
Midnightの別プロジェクトですね。
ロゴを見れば一目瞭然、MOTORHEADなりきりスタイルの1枚。
曰く本作は“Bomber”('79)と“Ace of Spades”('80)の間に
Bronze Recordsがリリースを拒否したレコードの可能性があるんだってw
うーん、“Overkill”('79)じゃなくて“Bomber”なのねw

おひとり様でMOTORHEADになりきるパターンとしては
PROFESSOR BLACKの“I am the Rock”('18)なんてのもありましたが
あちらは黄金トリオ崩壊以降のサウンドを意識したと思われる、
整合性の高いカッチリしたアンサンブルが特徴的でした。

然るにこちらWHITESPADEは上記の通り黄金トリオの黄金期を
徹底的に追及しているのでパッと聴いただけでも全然違います。



他、もっと腰の据わったミドルテンポのブギーもかなりの再現度で、
いやこれレベル高いわー。
黄金トリオらしさってのは詰まるところ、
如何にPhilthy Animalっぽくドラムを叩くかで決まるのだな。

実に楽しく聴ける1枚で、
MIDNIGHTと同じくmetal blade Recordsから出ていたら
もっと話題になっていたと思います。
まぁでも自主盤で出すことに拘りがあったのでしょう、きっと。



前回Robert John Godfreyの名前を書いちゃった後
勿論THE ENIDをお浚いしました。ENIDについては基本、
頭2枚を聴けばいい的な評価が支配的かと思われますが
僕のような捻くれ者は“Something Wicked This Way Comes”('83)以降の
'80年代ENID(と、その関連作)が好きだったりして、
結局その辺を突き詰めていくと

The Seed and The Sower / Godfrey* & Stewart / 1988
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これが終着点ってことになっちゃうのかなぁ、と。
Stephen Stewartと共に製作した最後のアルバムは
ある種ニューエイジミュージック(死語?)的な響きを内包しつつ、
その実割とゴリゴリのシンフォニックロックだったりするのです。



ギタリストとしては勿論、サウンドエンジニアリングという点においても
Stephen Stewartの果たした役割は相当に大きいと思うのですよ僕は。
いかにもクラシック的な、グルグルと廻るような残響を
ロックの世界に違和感なく持ち込んだのは画期的だよな。
お陰でRobert John Godfreyの歌も
それなりに聴こえるし(あ、ちょっとイヤミっぽいかもw)。

-まぁ、なんだ。
デジタルシンセやサンプラーといったデバイスの進歩が
ENIDのような指向を持つミュージシャン達から
個性を奪ってしまったというのはなかなかに皮肉と言うか、
ちょっとした悲劇ではありましたよね。

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