ちょっと貼り過ぎたかも… [日々聴く音楽]

僕の期待通り〝Beg to Differ”に続いて
〝Prove You Wrong”の再発も無事アナウンスされました
(1月7日エントリーをご参照いただければ)。
だけどコレ、
〝Beg to Differ”が届いてみて初めて分かったのですが
(結局買ったんかいw)music on CDなのよ。
要するにリマスターもなんもされていない純然たる廉価盤で、
その点ちょっとだけ残念です。



このカバーはマジで糞カッコイイと思う。
変にアレンジせず、オリジナルに忠実なのが素晴らしいのだな。



先日DIOの(後期カタログ再発の)話を書いてみてから
ちょっと当時のことを振り返ってみたのです。
するとまぁ'96年ってのがなかなかに凄い年で、
名だたる人達が悉くトチ狂ったようなアルバムを出しています。

あんまりにも興味深いので羅列しちゃおうかと。



Steve Harrisはこの前年に〝The X Factor”を出していますが
アレは歌い手がナニだっただけで、
IRON MAIDENのアイデンティティには微塵の揺るぎも無かった。

一方のBruce Dickinsonはもっとポピュラーな
ロックボーカリストを標榜した節が伺えます。
このアルバム(〝Skunkworks”)は当時グランジっぽいとか
やや的外れなことを言われました。
確かにJack Endinoがプロデュースしたのは事実だけれど、
中身はソロ初期の英国趣味をアメリカ方面に迄拡大しただけで
音楽的な作り込みは実に細やかです
(グランジってことで言えばAdrian Amithの
PSYCHO MOTEL2枚目-'97の方がもっとそれっぽい)。
Bruce Dickinsonの主目的は一貫して
「ロック(≠メタル)ボーカリストとしての評価を確立すること」
にあったと思われます。



そして同じく大御所バンド出奔ボーカリストのRob Halfordは
FIGHTでの活動を経てなんともドえらい所に辿り着きます。



これ、Nothing Recordsから出たってだけで
Trent Reznorは制作に関与していないんだよね。
プロデュースとメインソングライティングはBob Marletteで、
どちらかと言えば「古き良き」を得意とする人なのです。
じゃなんでこうなった!?と言えば
やっぱり時代と並走しつつ売れることで古巣を見かえす、ってのが
この頃この人達の大命題だったのでしょうねぇ。



両者ともこの後立派に更生(?)を果たすこととなりますが、
いずれもRoy Zの手によるってのがまた面白いですね。
てぇのもRoy Z本人がやっていたバンド(TRIBE OF GYPSIES)って
コテコテのメタルからはちょっと遠いのです。



普通にこういうのをやっちゃうバンドですから。
あ、因みにこれは'97年リリースのミニアルバム収録。
ここを見るような人達には一番分かり易いと思いまして。



で、上掲2つとRonnie James Dioは
根本的な意識のところでやや違うのではないかと。
'96年のDIOは



こういうことになっていた訳ですが
他の2人と違ってDIOは自らのリーダーバンド、
更に遡ってBLACK SABBATHの〝Dehumanizer”('92)から
ここへと至る道程にさほど唐突感はなく、
どちらかと言えばSABBATHの他のメンバーに影響を与えた方なのだ。

例)↓



これが'96年なら完璧だったのだけれど
残念ながら'95年のリリースです。

-話を戻して、
後年HEAVEN AND HELLで〝Dehumanizer”からの地続き感を
最も大切にしたのも恐らくRonnie James Dioでしょう。
これを要するに、多分この人は
単純にこの手の音楽が好きだったんじゃないかと。
却って〝Magica”以降の方が
本人的には面白くなかったんじゃないか?
なんてことを邪推する僕であります。



この辺りをまとめて
メタルの暗黒時代と捉える人は未だ多いのかも知れません。
しかし(捻くれ者の)僕は全部それなりに好きです。
なにしろこれらのアルバムをちゃんと聴くと
それぞれ出来は全然悪くないんだもの。
そして改めて、こういう時期にあっても一切曲がらなかった
Steve Harrisって人は物凄く頑固よねw
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