QR、と言っても2次元バーコードの話ではない [日々聴く音楽]

今年の頭に書きかけて上手くまとまらずそのまま埋もれていた作文をば。



ここのブログでちょこちょこ名前の挙がるQUIET RIOT。
僕はこのバンドがかなり好きみたいで(いまいち自覚ナシ)
なんだかんだ聴いてしまうのです。

-QUIET RIOTは'78年に日本でのみアルバムデビュー。
若かりし頃のRandy Rhoadsがその才能の片鱗を覗かせていましたが
売り手側の洋楽アイドル的な押し出し方は
なかなか厳しいものがありました(正直僕はよく知らないのですが)。
Randy RhoadsがOzzy Osbourneにリクルートされた後の雌伏期を経て
'83年5月に行われた大規模コンサート
USフェスティバル(のヘヴィメタル デイ)でオープニングを務め、
それが契機となってシングル“Cum On Feel the Noize”が
全米5位の大当たり。そこから翻ってアルバム“Metal Health”
(同年3月にリリースされていました)にも火が点き
最終的には全米トップを獲得しました。
ヘヴィメタルアルバムがチャート1位というのは当時大変な快挙であり、
やはり同年リリースのDEF LEPPARD“Pyromania”(こちらは最高2位)
とともにメタルが商売になるという事実をマーケットに突き付け、
空前のブームを巻き起こすことになったのです。
実に、QUIET RIOTがひとつの大きな着火点だったというのは
アメリカ本国でも忘れられがちな事実なんだよね。

しかし他人の曲で一発当てただけのバンドという評価もあながち否定できず、
その後はメンバー同士のケンカやらなんやらで
まともな活動状況をろくろく取り戻すことのないまま
ボーカルのKevin DuBrowが死に、ドラムのFrankie Banaliも死に…
今現在もバンドは存続しているようですが
僕は以前に書いた通りKevin DuBrowの歌声こそが
QUIET RIOTのアイデンティティだと思っているので
なかなか好意的に見る(聴く)ことが出来ずにいます。

そんなQUIET RIOT、
昨年の暮れに突然YouTubeで未発表曲を公開しました。
'03年にKevin DuBrowとAlex Grossiによって書かれた曲で、
ずっと所在知れずだったものが古いiPodに残っていたのを
発見したのだそうです。
リズムセクションはFrankie BanaliとRudy Sarzoによるものです。

※以下映像を貼りますがFrankie Banaliの癌闘病の様子が映ります。
 なかなか重たい絵面なので先に注記しておきます。



なんともセンチメンタルな気分になりますな。
色々と意見はあるかもしれませんが
僕はこれ、世に出て良かったと思います。だって良い曲じゃないか。
リリースに当たって部分的な録り足しが行われたようで、
映像でタンバリンを振っているのはRegina Banali
(Frankie Banaliの奥さん)だってさ。

しかしこれ本当にKevin DuBrowの声?
と疑ってしまうほど張り艶の無いボーカルですが
やはり薬物の影響なんでしょうかねぇ。
この後の遺作“Rehab”('06)で聴かせた、
往年の力を取り戻したが如き歌声は
(録音技術で補正した部分を含めて)結構奇跡的だったんだなぁ。



このバンドのディスコグラフィは一度整理しておくべきかも知れません。
売れなかったアルバムに結構イイのが混じっているので。
誰かやらないかな?自分でやるの面倒臭いしなw
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