珍しく家族と過ごす年末年始 [新譜]

2019年のラストワンはこれ ↓でした。

Holograms / THE SEGUE / 2019
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ポーランド産4リズムバンド。全編インストゥルメンタル。
まぁこれ、ジャズロックってことでいいと思います。
どうやら各楽曲の完成や録音の時期に年単位での振れ幅があるようで、
その期間にバンドが相当の成熟を果たしているものだから
曲毎の仕上がりにそれなりの落差が聴こえてしまうのはちとナニであります。
具体的にはギターのフレージングが妙に下品だったり上品だったりして、
しかしなんであれギリギリメタル側には転ばないので僕的高感度は高いです。
全般に押しの強い人達で、引きの美学みたいなのはあんまり無い感じ。
見た目だと良く分からないのですが、やっぱりまだ若いんじゃないですかねぇ。



バンドの音楽的な肝をガッチリ握っているのは鍵盤奏者に間違いなく、
うーん、こりゃちょっと圧倒的だなぁ。
しかしこの人をメイン立て過ぎてしまうとロックが抜けて
ただのジャズになってしまう恐れもありそうで、
そういう点では現状のバランスが絶妙の位置にあるということになりますね。

ざっくり乱暴な言い方になっちゃいますが
兎に角このバンドの音楽はやたらとカッコ良くて、
ガッと集中してワッと聴く45分がとても気持ち良いのよ。



余りにあっさり味なのでもうちょっと足しときまひょか。

Under Stars / LONELY ROBOT / 2019
Under Stars -Ltd/Digi-

Under Stars -Ltd/Digi-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Inside Out
  • 発売日: 2019/04/26
  • メディア: CD

部屋の隅に積んだまま聴いていませんでした。
そもそもLONELY ROBOTについては過去作について書いたことが無く、
また本作のことも書くつもりは無かったのです。
しかし本作収録の
〝The Only Time I Don't Belong is Now”という曲にヤラれまして、
いやーこの曲は物凄くイイねぇ。
…しかし肝心の音源が無く、折角だから別の曲を貼っておきます。



いわゆる3部作の締め括りに相応しい力作でありました。



んー、まだ足りない気もするけれど今年はこれで終わります。
来年もだらだらと似たようなことを書いていくつもりですので
どうぞご贔屓に(?)。
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屁のような日記 [日々聴く音楽]

小ネタですよ、小ネタ。



HIGH ROLLERが出さないんならウチが…
と思ったのかどうかは知りませんが
No Remorse Recordsがやってくれましたよ。

Before The Storm / SILVER MOUNTAIN
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4月24日のエントリーにちょっと書いていますが、
以前Buried by Time and Dust Recordsから出たレコードのCD化です。
初期デモのまとめ盤ですね。
明けて1月中旬のリリース。当然、早速ポチっておきました。



近年のAlan Reedは
自らアコギをジャカジャカするのがすっかり定番となったようで、
先日フルで公開された新曲〝Turning Away”もそのスタイル。
奇しくも同日PALLASが〝Stranger on the Edge of Time”
(先日来何度か書いている〝The Edge of Time”に収録されている
再録音版)のクリスマスアレンジバージョンを公開しまして、
なんかちょっと因縁めいた感じもあり。
やっぱりちゃんと新しい曲で勝負した
Alan Reedに軍配を上げる僕であります。

あ、〝The Edge of Time”の実盤は昨日無事届きました。
近年は海外からの個人宛荷物も割と早く届くので有難いです。
物理盤の10曲に対してDL版は諸々おまけが付いて16曲。
まぁ、あくまでおまけなので無理して聴くアレでもないですが。



で、僕は今GILES,GILES&FRIPPを聴いとる訳ですが、
宇宙人に連れ去られる前の(笑)
Robert Frippのほんわかしたギターが無性に聴きたくなったもので。
合間合間の語り(「ロドニー・トーディ物語」だっけ?)が
相変わらず鬱陶しいのだけれど、
なんというか、気分だったのよね。

どうにも冴えねぇなぁ。
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書くことが思い浮かばないのでDEMONの話でもする? [日々聴く音楽]

過日新曲を聴いてからチミチミと過去作へ遡っていたのです。
で、やっぱり1985年の2枚が強烈な印象でもって
僕の耳に迫ってくる訳ですよ。
これは'13年6月28日に書いた〝The Plague”('83)に続く
4、5枚目ってことになりますが、
この時期バンドが迎えた曲折とアウトプットの関係が
大変興味深いのです。

British Standard Approved / DEMON / 1985
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Mike Oldfieldの〝QE2”('80)を
グッとロングに引いたようなジャケットですが
(こっちはQE2じゃなくてタイタニック号のようです)、
それにしてもこの仄暗さよ。
バンドは前作で取り組んだストーリーアルバムから
更に一歩踏み込んたものを制作しようと試みました。
直接的にはPINK FLOYDみたいなヤツが作りたかったみたいです
(結論としては大分違うけどね)。

しかしこのレコーディングの終盤('84年10月)に
Dave Hillの相棒Mal Spoonerが病死してしまい、
詰まり先行シングル〝Wonderland”('84)から
アルバムリリースまで間が空いたのは
このことが大きく影響していたのですな。

だからって訳でもないでしょうが
このアルバムは全体的に物凄く沈鬱で、
その点については確かにPINK FLOYDっぽいです。
上述シングルカットされた〝Wonderland”という曲だけは
妙な躁状態なので誤解されがちですが、
まぁこれ物凄くシニカルなことばかり歌っているんだよね。

現行の最新盤は
'02年にSpaced Out Musicから再発されたCDですが、
これを聴いて
え、別にそんな暗くないじゃん?
と思われる方もいらっしゃいましょう。
…はい、正解です。
この版については大幅なリミックスがされていて
サウンド全般に抜けが良く、且つメリハリが増しているので
雰囲気がだいぶ明るくなっています。
しかし僕のような者からすると
このリミックスは本作の本質を
やや分かりにくくしてしまっているのではないか?
という疑問もあります。
'92年ZYX Musicからの再発CD及びそれ以前の盤で
本作のオリジナルミックスを聴くことが出来ますので
もの好きな方は両者を比較していただければ
僕の言いたいことが分かると思います。





Heart of Our Time / DEMON / 1985
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Dave HillはMal Spoonerの死という悲劇を振り払うように
短いスパンでアルバムを制作、リリースします。
バンドにとっての僥倖はMal Spoonerが亡くなる前に
鍵盤奏者のSteven Wattsをメンバーに加えていたことでした。
コンセプトアルバムを作るにはキーボードが必要だという
判断からだったようですが、
結果このSteven WattsがMal Spoonerの死後
DEMONのメインソングライターとなったのです。

で、この人の書く曲がややメインストリーム寄りだったのね。



アルバム冒頭がこれ ↑で、
ぐえぇ、まさか〝Wonderland”方向に振ってきたの!?
と僕は戦慄したのです。
しかしよくよく聴き込むにつけやはり英国産らしい、
潔く産業ロック側に突き抜けることが出来ない捻くれ感と
こちらも新任のJohn WaterhouseがMal Spoonerと同様
割と古臭いブルースハードロックなギターを聴かせたため
全般に独特の暗さがあって、それがとても良いのです。



これとかもう、紛うかたなき名曲だもの。

しかし巷間本作の受けは悪く、
バンドは次作〝Breakout”('87)で軌道修正を図り
'89年には〝Taking the World by Storm”という(半ば焼け糞のような)傑作
('16年9月23日エントリー)をものすこととなります。

-要するに。ここのブログでは毎度お馴染み、
バンドの過渡期に作られたアルバムなのですよ、2枚とも。
当然僕の好物、しかもバンド自体が大好きだから余計に、ね。

さて、そして最後に付け加えておきたいことが。
僕にとってこの2作の肝はちょっとメロディアスで
良いラインを弾くベースなのですが、
これを演奏しているのはGavin Sutherlandという人です。
ベーシストとしてはそれ程目立ったキャリアはないのですが…



なんとこの曲を書いた人だそうです。
なんか物凄く意外で、しかしDEMONはその周辺に
思いもよらぬ名前が当たり前のように出てくるので
妙に納得するところもあり、
いや、本当に興味深いバンドですよねぇ。

確信。この作文はあまり読まれない(笑)。
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天気がいまいちで気分も晴れぬ [日々聴く音楽]

The Edge of Time / PALLAS / 2019
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TWELFTH NIGHTに続いてこちらも無事リリース。
ブツは12日に発送されたとのことで到着には暫く掛かりましょうが、
先行してDL版を聴きました。
うん、まぁ、確かに〝Atmospheric and cinematic”だわ。
基本インストゥルメンタルで過去曲を焼き直した、
これは企画盤と捉えたいところですがどうなんでしょうねぇ。
録音はNiall Mathewson、Graeme Murray、Ronnie Brownの
3人のみによって行われているようで、
僕はこれをPALLAS名義でリリースしちゃうことについての
違和感がどうしても拭えないかなぁ。

現状バンドが休眠状態にあって、
それでもまだ息があることの証左として
本作がリリースされたということは重々承知の上ですが…



まぁ全然、普通に聴けるのですけれども。
〝Ark of Infinity”とか、実際かなりイイんだよね。
しかしこの、なーんか奥歯にものの挟まった感(苦笑)。

いやー、しかしこういうのを聴くにつけ
ずっとコンスタントにスタジオ録音の新譜を出し続けている
(今年も出た。作文しなかったけど)IQって凄いよな。



Skyblood / SKYBLOOD / 2019

Skyblood

Skyblood

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Napalm
  • 発売日: 2019/11/22
  • メディア: CD

ねっとりと粘度の高いMats Leven未だ健在。



CANDLEMASSでフルアルバムを残せなかったのは残念ですが
結果こういう優れたアルバムが出来て良かったですよ。
演奏陣も何気に豪華でOPETHやらTHERIONやら、
本作のアウトプットに相応しい風味を加えておりますな。

正直あんまり期待していなかったのですけれども
かなり良かったですねこれは。
そろそろJUPITER SOCIETYも…ってのは
Mats LevenじゃなくてCarl Westholmに言わないと駄目か。



-ん?YBO2の〝Starship”('89)再発されたの!?
僕これ凄い好きなのよ(実に僕らしいw)。
〝Canon”という名曲がありまして、
まさか北村昌士がRUSHを聴いていた訳はなかろうけれども
この曲ベースがやたらとGeddy Leeっぽくてカッコイイんだな。
心なしか吉田達也のドラムもNeil Peartみたいに聴こえたりして、
まぁ気のせいなのでしょうけれど。
ポチっと買い直しだなこりゃ。
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なにも考えていないような、いや、ちょっとは考えて書いているつもりではあるが [日々聴く音楽]

吉田拓郎の「落陽」も泉谷しげるの「黒いカバン」も
詞を書いたのは岡本おさみ…という豆知識から、
今日もぐだぐだ書いていきますよ。

-ズバリ申し上げますとなんか2019年ってのは
僕にとってぼんやりとハッキリしない1年でしたねぇ。
なんだかしょっちゅう病気ばかりしていたので、
我が灰色の脳味噌が覚えていたくないのかも知れません。

ここのブログ的な話で言えば数は相当たくさん聴いたものの、
やっぱりあんまり良い感想は書けなかったと思います。
今年はDIAMOND HEADとANGEL WITCHが
とんでもなく素晴らしい新譜を出しまして、
去年のSATANと併せてNWOBHMの底力みたいなものを強く感じました。



実に、Kevin Heybourneそのものといえる楽曲で、
40年ずっと変わらないってのは本当に凄いことです。
あぁ、しかし好事家以外には全く共感が得られないw

プログレ方面ではTONY PATTERSON - DOUG MELBOURNEに
グサリととどめを刺されました。



実際、8月以降はこればっかり聴いていた気がします。
うーん、いわゆるベタなシンフォプログレから
ちょっとだけ距離を置きたかったのかも知れません。
いや、なんでかはわからんけども。

…あー、ざっくりまとまったなぁ(笑)。
またなんか気が付いたら書きます。まだ日があるし。



Birth of Monsters / RAEL / 1990
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先日思いがけずホッピー神山の名前を書いて、
それ切っ掛けで物凄く聴きたくなったのです。
'12年9月26日の作文にある通りCDは逸失していたのですが
どうにも我慢が出来ず中古の弾を手に入れました。

本作は下山淳絡みの隠れた好盤でもあります。
正直、僕はPINKをそんなに熱心に聴いていた訳ではなかったので
どっちかっていうと下山の流れからこれに辿り着いているのです。
客演で1曲歌った北川晴美以外は全てが素晴らしく(失敬)、
あちこちにややとっ散らかりながらもポップと前衛を自在に往来する
音楽は今聴いても大変興味深い。

んー、これは我ながらとても良い買い直し。
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タイトルがまるで思いつかないので困ったなぁ(棒) [新譜]

〝Fly from Here -Return Trip”('18)が
あまりにも良くて各方面が絶賛しちゃったので
Benoit Davidに申し訳ないとでも思ったのか(?)、
YESがこんなの ↓を出しました。

From A Page -Studio Tracks Plus
In the Present Live from Lyon / YES
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'10年にBenoit Davidを迎えて録音した未発表トラックが4曲。
因みにキーボードはGeoff DownesじゃなくてOliver Wakeman。
思ったよりも良い曲揃いで、
なんでこれ今までお蔵入りしていたんだろう?



加えて'09年のライブ盤('11年に既発、僕は初聴でしたが)は
やや蛇足感漂う感じでありますが
Karl Groomのミキシングというのがちょっとだけ
マニア心をくすぐりますな。

まぁアレだ、
CHERRY RED RECORDSが漸く〝Fly from Here -Return Trip”を
一般に流通させるので(これまではバンドの手売り等のみ)、
先ずは断然そっちを聴くべきだとは思います。
プログレ好きたるものこれを聴いて
Trevor Hornの恐るべき才能に震えるのはもはや義務でありましょう。
んー多分これ俺が歌った方がいいよねぇ、というやや過剰な自信と
Steve Howeのギターをガンガン足してリミックスで前に出した慧眼、
…なんというか、Trevor Hornは本当にYESが好きなんだなぁ。



前回のエントリーで年内届くかな?、
なんて呑気なことを書いていたら昨日到着していました。
超嬉しい。

A Night to Remember Live at the Barbican 2012 /
TWELFTH NIGHT / 2019
Night To Remember

Night To Remember

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Twelfth Night
  • 発売日: 2019/12/13
  • メディア: CD

僕はバンド直で同作Bru-rayとセットで購入。CDの仕様は2枚組です。
2012年12月、ロンドンはシルクストリートの
バービカンセンターに於けるライブをフルセットで収録。
歌い手はMark Spencer、鍵盤にDean Bakerを迎えての布陣。
Dean Bakerによるキーボードの音色アレンジによって
楽曲全般が王道感のあるシンフォニックロック然としたのは
非常に興味深かったですね。
一部は他タイトルのボーナストラックとして既に聴いていたものの
改めて通しで聴くと結構印象が違ったりして。

選曲がほぼアルバム〝Fact and Fiction”('82)と
それ以前のもので占められた事については
何か特段の意図があったのか否か、
これはちょっと引っ掛かるところでありました。

あ、それと前回エントリーに貼った映像で
Andy Revellのギターを悪く言いましたが
さすがにアレは修正してありました。
僕はライブをメディア化する際のお化粧については
完全に賛成派なので全く問題ありません。

映像メディアにはおまけのバンドドキュメンタリーが入っていて
それを見るのが物凄く楽しみだったのですが、
7月にPCを買い替えて以降
再生ソフトをインストールしていなかったという大失態。
まぁ、こっちは慌てず見ることといたします。



ぼちぼち1年を振り返っていこうかとも思っていますが、
概ね毎年変わり映えしないのも事実でありまして(苦笑)。
まぁ、ぼちぼちですわ、ぼちぼち。
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